第3話:再会の星野
翌日、一番早く眼を覚ましたのは健斗だった。まだ、街の異変には気づいていない。もう日は昇り始めていたので、みんなを起こすことにした。起きたみんなは朝食をとり始めた。ラジオから英語でニュースが流れ、次に中国語、韓国語で流れた。康太は英語のニュースを聞き取り、紙にメモをした。
「おい康太ニュースでは何て言っていたんだ?」
健斗が康太に聞いた。
「え~と、謎のウイルス北京まで進行。国連はアジア全域を封鎖を決定した…と」
康太はメモに書いたことを読み上げた。みんな驚きを隠せない。
「まじかよ」
日本から逃げてきてもRウイルスに…
「Rウイルスが北京まで来てるって事は、研究所にいたあの二人が関係してるってことだな」
「それだったら星野もいるかもしれない」
「一旦プサンに戻るか」
話し合いの結果一同はプサンに戻ることにした。
「またあの距離を歩くのかよ」
リョスケが文句を言う。しかし、文句を言っても何も変わらないため、一同はただ十数キロの道のりを歩き始めた。時計の針は午前十一時を指していた。このころ、Rウイルスの魔の手は北朝鮮にまで来ていた。
それから二時間、プサンまであと少しだった。ライスヒューマン達は韓国へ侵入していた。一同はこのことを知る好もなかった。今はただプサンを目指すだけだ。
そして午後二時二十分。プサンに到着した。近くの喫茶店で休憩しようとしたとき、突然、近くの射撃場から火の手が上がった。激しく燃え上がる炎に大量の黒煙。一瞬にして辺りはパニックに陥った。多くの住民が逃げ惑う中、一同は黒煙から出てきた影を見続けた。そして影の正体が分かった途端目つきを変えた。
ライスヒューマンより遥かに大きく、二メートルはあるだろうと思われる体。あの人物と雰囲気が重なる。
「星…野」
唇を噛みながら呟くと、後ろから二人の男が姿を現した。
「てめぇら」
和磨が拳を構えた。仮面で顔は分からないが一目で誰か判断できた。研究所にいたあの二人。
すると一人の研究員が口を開いた。
「めでたくお友達と再会できたね」
「お友達ってことはそいつは星野か」
康太が尋ねるとすぐに答えは返ってきた。
「その通り。でもそいつにはコメシスっていうちゃんとした名前があるからね」
純と尚人が銃を構えた。
「僕達はこれでさよならだ」
そう言い残して二人は煙の中に消えていった。