第二十二話 決勝戦前日
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決勝戦を翌日に控え、城の客室にてマリスと会話をしていた
「なぁマリス・・・準決勝の前の会話で『勝っても負けても傭兵ではいられない』って言ってたけど・・・あれってどういう意味?」
「ただの傭兵が高威力の魔法を予選で使用したから・・・その時点では特典として城の衛兵にランクアップするかと思っていたんだけど・・・」
「思っていたんだけど?」
「リュウキ・・・準決勝戦で相手・・・シュバイクだっけ? 剣と鎧兜を粉々に打ち砕いたでしょ。魔法だけでなく剣技も熟知していると衛兵といわず下手したら騎士の座を与えられる可能性も出てくるよ・・・」
「騎士・・・・・・か」
「傭兵から騎士になんて通常ではありえないから・・・」
「もし・・・もしもだよ俺が城の騎士になったらマリスはどうするんだ?」
「私もできればリュウキと一緒に居たいけど・・・騎士と傭兵では身分が違いすぎるし・・・」
「マリスはマリスだよ・・・マリスさえ良ければ一緒に・・・・・・」
「え!? なに?」
「な、なんでもない!」
その頃、城のリュウキ達がいる客室の前で赤い長髪の女性が聞き耳を立てていた
客室の警備をしている2人の騎士が敬礼し畏まっているのをみると偉い立場のようだ
「リュウキに連れがいるのか・・・あの会話の通り、騎士になるのは確実だと思うが・・・・・・連れ
の女をどうするか・・・相談してみよう・・・」
そう独り言を言いながら立ち去っていった
「なぜ、あの方がこのような場所に・・・」
「寿命が縮まるかと思った・・・・・・はぁ・・・」
その頃玉座の間では・・・
「わかりました国王様・・・それでは決勝戦で負ければ騎士、勝てば近衛騎士ということにしましょう」
「しかしな・・・優勝特典の名目で近衛騎士の名を与えようというのに準優勝では・・・」
その時、勢い良く玉座の間の大扉が開かれた
「父上!リュウキの実力からいっても負ける事はないでしょう!!」
「おお、シルシュレイクではないか・・・・・・そなたには謹慎を申し付けたはずだが?」
「そんなことはどうでもいいのです!!」
「どうでもよくはないのだが・・・・・・」
「父上、近衛騎士となるからには城下に屋敷が必要ですよね・・・」
「それは確かに・・・」
「そこで城から見える広場の一角にある例の屋敷を与えてはどうかと・・・」
「あの屋敷をか!? あの屋敷の住人が反逆罪で国を追われて今に至る10年もの間、誰も手入れをしていないので荒れ放題だぞ!」
「リュウキが優勝するのはほぼ確実だと思うから屋敷に掃除の名目で立ち入る許可を貰いたくて」
「わかった・・・衛士を10人連れて行く許可を与える」
「陛下!?」
「ありがとうございます父上! それでは早速・・・」
来た時と同じ様に勢い良く扉が開かれ退出していく・・・
「宰相、叙勲式の用意を頼むぞ」
「はい・・・承知いたしました・・・・・・はぁ・・・」
そして明日に控えるリュウキには王様達の思惑など露知らず、決勝戦の訓練に汗を流していた。
第22話が早くも完成しました
21話を作成しながら22話も書いていたので直ぐに更新する事ができました
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