第一話 神からの依頼
前回の話で大型トラックに撥ねられ死んでしまった海棠 龍輝だったが眼を開けてみると何もない白い空間に浮かんでいた。
「確か・・・俺は撥ねられて死んでしまったはず・・・」
そう思い自分の身体を見てみると傷一つ、負ってはいなく服も破けてはいなかった。
「ああ、ようやく目が醒めたんだね」
見ると直ぐ傍に真っ黒な服を着た女性が目の前に浮いていた。
「あんたは?」
「私? 私は冥界案内人。酷い時には死神という人もいるけど・・・」
「俺・・・やっぱり死んだんだ・・・」
「それなんだけど・・・あなたは死ぬ予定ではなかったの・・・それで申し訳ないんだけだど極楽にも天
国にも地獄にも、あなたの入る場所がないの・・・」
「え・・・? じゃあ生き返らせてくれるとかは?」
「本当はそうしてあげたいんだけど、事故の影響で五体バラバラになってるから魂を戻しても直ぐ死ぬよ」
「じゃ俺は浮遊霊ですか?」
「そうはいかないのよ・・・」
「では、どうしろと?」
「それで神様があなたを呼んでるのだけど、一緒に来て」
「神様?」
「そう神様」
で死神と一緒に空を飛び、雲の上に出ると神殿があった。
「で此処に神様がいるの」
「このままの格好で入るのは抵抗があるんだけど・・・」
「構わんぞ。そのまま入って来い・・・」
「だ、誰だ・・・!?」
「神様ですよ!!か・み・さ・ま!!」
のっけから失礼な態度を取ってしまったようだ・・・
まぁいいか・・・さっさと行こう
「よくきた海棠 龍輝」
「あの・・・神様?」
「さて突然で悪いが、異世界に行く気はないか?
まぁ断ったとしても此方の世界に居場所はないんだがね」
「選択肢関係ないじゃないですか・・・」
「まぁまぁ特別な能力あげるから」
「特別な能力?」
「最初は強力な剣技だけだが今から行く異世界で精霊に会って頼まれごとを解決すると、その属性の魔法が使えるようになるから」
「属性?」
「えっと、火・水・雷・風・地・・・・まだあったが思い出せん・・・」
「わかりました。どっちにしても行くしかないんでしょ・・・」
「入ってきた扉を潜ると異世界に行けるから後はよろしく
あ、あとこれはプレゼントだ。持ってってくれ」
そういって剣を渡された。
「この剣は?」
「とりあえず何でも切れる魔剣だ」
「魔剣!?!?!?」
「大丈夫だよ・・・もう呪いは解いてあるから。・・・・・・たぶん。」
「今!?・・・ぼそっと何か言いませんでした?」
「気のせい気のせい・・・気にせずに・・・行って来い!!」
死んだ時と同じ様に突き飛ばされ無理やり異世界に飛ばされた。
海「友人に突き飛ばされ、あの世に行き
今度は神様に突き飛ばされ、異世界へ・・・」
名「お前もついてないな。」
海「お前が言うな!! この殺人犯!!」
名「わざとじゃないのに・・・」
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