第九話 剣の精霊セイ
森を出発して5日目、やっとガルドについた
「やっと・・・ついたァー!!」
「直ぐにギルドに行く?」
「いや・・・歩きつかれたから宿屋に行こう」
「今日は普通に泊まれるかな?」
「まだ夜になってないから大丈夫だと思うけど」
「行ってみよう」
そう思い宿屋に行くと今日は誰も予約を入れてないとのこと
「2人で1泊お願いします」
「今からの時間ですと1泊で1人銅貨4枚なので2人で8枚頂きますがよろしいですか?」
「それでお願いします」と銅貨8枚を取り出し宿の店員に渡す
その日の夜、宿屋にて・・・
「セイ、俺の魔力を吸収して実体化できるか?」
「今、やってみせよう」
一瞬、剣が光ったと思ったら20cmくらいの小人が現れた
「リュウキ殿、実体化できたぞ!!」
「その大きさで普通なのか?」
「これで精一杯・・・」
「それはいいが・・・セイに負担は無いのか?」
「大丈夫。 魔力を貰うといっても、ほんの1欠片じゃしリュウキ殿には影響はないと思うが?」
「俺もそれは大丈夫
精霊からも魔力が強すぎて無詠唱で魔法が使えると言われたから」
「リュウキ殿の仲間のマリス殿も一般と比べて魔力が高いのに無詠唱ではできなかったんじゃぞ・・・」
「じゃ明日の朝にでもマリスに紹介しようか」
「そうじゃな」
「ただし、俺が異世界から来たって事は内緒にしといて」
「わかった」
「でも・・・リュウキ殿は異世界で何があったのじゃ?」
「轢かれて死んだ」
「・・・・・・・すまぬ」
「いや、いいよ
あの世界では死んだけど此処で生きてるから」
「リュウキ殿・・・・・・」
こうして翌朝、マリスにセイを紹介すると決めたのだった
「マリス、ちょっといいかな・・・」
「リュウキ・・・? どうしたの?」
「セイの事を紹介しようと思って」
「セイ?」
「彼女がセイさ」と言って肩に乗っている20cmくらいの少女(?)を見せる
「わぁーーー!! 可愛い!!」
「彼女はこの聖剣に宿る精霊で、俺の魔力を吸収して実体化しているんだ。
魔法が使えるようになってから魔力が発生したから実体化できたんだ。」
「よろしくね、セイ」
「よろしくマリス殿」
「ちなみに・・・セイって何かの能力ある?」
「範囲は狭いが魔力を感じる事が出来る」
「それは近くに魔術師や精霊が居たら分かるって事?」
「大体程度しか分からないが・・・ところでリュウキ殿、マリス殿せっかく実体化出来たのにアレだが暫く剣の中に居ようと思うのだが・・・」
「え!? どうして? 魔力の問題?」
「いや魔力検知以外何も出来ぬ童では戦闘の邪魔にしかならぬ・・・」
「・・・・・・・・・」
「そんな顔するでない・・・
会話くらいなら剣の柄に手を置いて心の中で思えば会話できる」
そう言ってセイは剣の中に消えた
お待たせしました第9話更新です
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