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補完 君とのこれから(ロゼルト視点)

「ロゼルトは平和になったらやりたいことはあるのでしょうか?」


 ガルシャとの転魂も終わり、すべてがひと段落ついて、王都にあるロゼルトの館のベッドで寝ていた所でニコニコ顔でリシェルに尋ねられた。

 まだ刺された傷と、二度にわたる転魂のせいで身体が上手く動かせないため回復のために寝たきりの生活を強いられている。


「え?」


 リシェルにむいてもらった果物を手にした状態でロゼルトは固まった。


 ずっと、ガルシャを失脚させ第二王子を即位させ、自らは死ぬことしか考えていなかった。

 自分の亡きあとリシェルが幸せに暮らせていけるようにとそればかり考えていた。


 ――でも、


 ああ、そうか。俺これから生きて行けるのか。


 転魂がすんでからも慌ただしくて実感がわかなかったが、よくよく考えれば第二王子も即位し、魔族も弱体化させ再び封印した。


 これからは何も縛られる事もない。

 リシェルとともに歩めるだけでもそれで充分だと思っていたが、――そうかこれからは諦めていた夢を叶える事もできるのか――と、急に現実にかえる。


「やりたい事か……。

 そうだなぁ領主の息子じゃなければ学者になりたかったとよく思ってた気がする」


「学者ですか?」


「ああ、神話を調べて、神々の時代の遺跡を調べるために世界を旅するんだ。

 そしてラムウ歴以前の世界に戻したかった」


「それは、どうしてでしょう?」


「聖杯に聖女が力を注がなくてもやっていける世界にしたかったっていうか。

 一人の聖女に全生物の存亡をおしつける現状はおかしいだろ?

 まぁ所詮夢物語だけ……」


 そこまで言いかけて、ロゼルトがしまったとリシェルを見る。


 案の定、普通の大人ならば子供の夢物語だと、笑い話で済む話が……リシェルは目を潤ませて感動していた。


「こ、子供の頃の夢だぞ?今できるとは思ってな……」


「それでも、ロゼルトは凄いです!私はその発想すらありませんでした!

 聖女が聖杯に力を注ぐ世界が当たり前だと疑問にすら思っていませんでしたから」


 と、興奮したおももちでロゼルトの手をとるリシェルにロゼルトはハハハと笑う。

 きっとこれでリシェルの中のロゼルト像がまた勝手に膨れ上がってるのだろう。


「所詮子供が夢見た夢物語だ、出来るわけが……」


「でもロゼルトは世界の崩壊を防ぎました」


 真面目な顔で言うリシェルにロゼルトはリシェルを見つめ返した。


「リシェル?」


「絶対できるわけがないと、私が諦めてしまったすべてを、ロゼルトは諦めないでずっと戦ってくれました。

 だからこその今があるのだと思います」


「それはリシェルだって同じだろう。リシェルが頑張ったから今があるんだ」


 そう言えばリシェルが本当に嬉しそうに微笑んで、「やっぱりロゼルトはすぐ褒めてくれて凄いです」と14歳相応の笑顔を見せて、ああ、もうこの笑顔を奪うものは何もないのだと安堵する。


「エクシス様に聞いたよ、ガルシャの婚約者になるなんて、酷な事をさせて悪かった」


「謝るのは違います。好きな人のためにした事です。

 誇る事はあっても、謝罪を受ける事ではありません」


と、はにかんで笑う笑顔が可愛くて、ロゼルトはそのままリシェルを抱きしめた。


「ロ、ロゼルト!?」


「ダメだったか?」


 と、ロゼルトが問えば、リシェルはロゼルトの胸に顔を埋めて


「だ、ダメではないです……」


 と、耳まで真っ赤にして答えた。

 そして背中に手をまわし、


「これからは、ずっと一緒にいられるのですね」


 と、震えた声で呟いた。


「ああ、そうだな。これからはずっと一緒だ」


「はい。一緒です」


 顔をうずめたまま震えた声でいうリシェルをロゼルトは抱きしめた。


 本当ならガルシャ王子に会うだけでも怖かったはずなのに、自分のために無理をさせてしてくれてまで懸命に戦ってくれた大事な婚約者。

 

 逆行前、きっと救ってみせると誓ったけれど救う事もできなかった愛しい人。


 だからこそ今世では彼女を幸せにしてみせよう。


「絶対幸せにしてみせる」


「はい、ロゼルトと絶対幸せになってみせます」

 

 泣きながら言うリシェルのセリフに、リシェルらしいなとロゼルトは笑いながらリシェルの首筋にキスを落す。


「ロ、ロゼルト!?」


 今まで頬や額にキスをしてもらった事はあったが首筋と予想外の場所にリシェルが顔を真っ赤にしてつい身体を離せば


「好きだ、リシェル」


 と、見つめられ、さらに顔を赤くした。


「わ……私も大好きです」


 そう言って、ぎゅっと目をつぶる姿が可愛くて、ロゼルトはそのまま唇を重ねた。




 これからどうかずっとともに歩めますようにと。


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