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虚構の定理  作者: márkos
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C3 終章

語り部:子供

 頭痛がする中、何かに腕をつかまれた。

 今にも気絶しそうなこの状況で、何に掴まれたのかは分からない。だが、どうせ私は瀕死の子供だ。今更この身がどうなってもいい。

 腕を引っ張られる。道を外れ、雑木林に入って行く。しばらくそのまま進むと、何故か頭痛が治まった。周りを見渡す余裕が出来たので、その腕を掴んだものを見てみる。女性だった。黒い衣で身を包んだ、黒髪の長髪。そのせいで、表情は把握できない。だが、私は何故か懐かしい感じがした。

 

 ゴールだ。反射的にそう思った。

 光のゲートが、煌々と輝いている。ここをくぐれば、この無限の道とはオサラバできる。根拠はないが、確信があった。

 女性の方を向き直る。女性は、入れというように指を縦にゆっくりと振った。陰でよく見えなかったが、優しく微笑んでいるような気がした。

 正面のそれを見つめる。それに、歩みを進める。先ほどまでとは違い、意識をもって。


 そして、ゲートをくぐると、


 そこには…

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