第二話
俺は今とても混乱している。
それは俺がゆっくり霊夢|(以下れいむ)になっていたことでなく、その数分後の出来事だ。
俺は鏡を見てれいむになっていた事に気がつき、混乱して思わず「ゆっくりしていってね!」なんて言ってしまい、そしてすぐわれに返り「・・・ってできるかボケェェェェェェ!」と言って手を鏡に叩きつけた。
「ポスン」という音だけが聞こえた。
俺はやっていることの空しさに気がつき、へこんだ。
「・・・なんでれいむなんだよぉ・・・せめてまりさにしてくれよぉ・・・」
傍から聞いたら「そんな違いなくね?」なんてつっこみがきそうだから答えよう。
実はゆっくりは種類によって運動能力が顕著に違うのだ。
たとえば、50mの距離をれいむとまりさに走らせてみたとしよう。
そこで勝つのはどいつか?・・・まりさだ。
これには理由がある。
以前説明したように、ゆっくりの筋肉にあたる部分は餡子によってできている。
そして、れいむとまりさの餡子は、『こしあん』と『つぶあん』によってできている。
こしあんは動く際のエネルギー消費量が、つぶあんより大きく尚且つあまり跳ねれない。
つぶあんはこしあんに小豆を混ぜた物でエネルギーの消費量がこしあんに比べてまったく違う。
これは小豆が着地下際の負荷をある程度軽減しているからだと俺は思っている。
よって、れいむは運動があまりできなくて、まりさは運動がれいむよりできるということだ。
これで俺がまりさになりたかった理由が分かったかな?
分かった体で話をもどそうか。
俺は「まりさがよかったなー・・・」と呟きながら蛇口をひねった。
つもりだったんだが・・・
「・・・ゆ?すべる・・・」
髪の毛でできた手は思いのほか力加減が難しく、蛇口をつるつると滑るばかりであった。
パサ・・・ツルッ・・・パサ・・・ツルッ・・・
「・・・」イライラ
俺は段々イライラし始めてきた。
パサ・・・ツルッ・・・パサ・・・キュッ・・・
「ゆ!」
俺はなんとか蛇口を回すことに成功した。
やっと水が飲める・・・俺はそう思いながら蛇口を回した。
ジャー・・・
俺はでてきた水とともに蛇口にもがっついた。
「口のみかよ汚ねえな」といわれた気がしたが、しかたがないだろ!喉が渇いて渇いてしかたがなかったんだ!
「ごくごくごくごくごくごく!」
乾ききった喉に染み込んでいく・・・
「・・・っぷはぁ!」
俺は満足げな笑みを浮かべながら蛇口から口をはずした。
「・・・さて、喉も潤ったし、部屋に戻るか」
俺は「ふ~ふ~ん♪」と鼻歌を歌いながら部屋に戻った。
そしてそこで違和感に気づいた。
部屋の中が、暗い?
俺は目覚まし時計を見たが、そこには昼の12:30分と書かれていた。
今日、日食なんてあったっけ?なんて思い窓のほうを見た。
「・・・へ?」
俺は驚きのあまり上ずった声を上げてしまった。
窓の『それは』こちらを見ながらニヤニヤと笑っていたのだ。
窓の外に写っていたのは・・・
およそ百はあるだろう目を体中にもって口を大きく開けた、妖怪という言葉がぴったりに合いそうな『化物』が、窓に張り付いていた。
「うわあああああああああああああああああああああ!!!!」
俺は本日何度目か分からない叫び声を上げた。
To Be Continud?
友達「エ○本がベットの下にあったぞwww」
俺「うわあああああああああああ!!!」