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僕の昨日
僕は震えていた
僕は怖かった
僕の家のすぐそばには特別区域の国境があるんだ
そのせいで家の近くを兵隊の人達や黒服の人達がよく通るんだ
その人達は皆拳銃を持っていて目付きが鋭くすごく怖い
だから僕の家には銃跡がいっぱいあって誰もが
僕たち家族を避けていく
皆こう言うんだ
「拘わりたくない 拘わりたくない」皆してこう言う
母さん「大丈夫だよ、郁斗、家の中は安全だから」
郁斗「ホントにホントだよね」
母さん「大丈夫、大丈夫」
この家が危ないのは母さんが一番知っているはずなのに
2年前家の窓近くにいた父さんは流れ玉に当たって死んでしまった
そう母さんが一番知っているはずなのに