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ケロフォビア  作者: 嘘つき
しゃかい

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第67話 秘密のフタリゴト

「一ノ瀬さん、部長、ってわかる?」


「Wikiに書いてあることくらいは。」



喫煙所で喋ってると吸う本数増えるから嫌だな…。高いし。



「部長は、簡単に言えばその管轄のリーダー。指針。」


「これに何が伴うか、一ノ瀬さんならわかるよね?」


これは試されているのだろうか。


いっそ何も考えずに喋ってしまおう。



そうやって採用されたんだし。



「大いなる力には、大いなる責任が伴う。」



くすっと笑う西園寺さん。


「自分の言葉で喋りなよ、でも気に入った。まあ、そういうこと。」


「結論、私に何を言いに来たんですか?」


「まあまあ、そう焦らずにさ。」


何か重要なことを教えてくれるのだろうか。



一変して真剣な眼差しを向ける西園寺さんの目線に刺される。


なんだ。



「いい?君には才能がある。そこまずちゃんと自覚しなさい。」


「えっ。」


「え、じゃない。さっき自分で言ってたでしょ?」



「一ノ瀬さんには、大いなる力があるんだよ。」



一体何を言って…


「その力を自覚せずに振り回したり使ったりしたらどうなるか、スパイダーマンでも描かれてたでしょ?」


「私が気になってるのはそこだけ。逆に言えば、そこさえ理解すればね、」



「一ノ瀬さんはヒーローになれるんだ。」



私が、ヒーロー?ド屑の私が?


…。


無いな、無い。



「それがあるんだよ、世の中という壇上では。」



心を読まれた。



「君の過去を詳しくは知らない。でもたくさんの人を利用してきたことはわかる。」



「でしょ?」



「それ聞いてどうするんですか。今から謝りに行けと?」


首を僅かに下げ、ゆっくりと振る西園寺さん。


「そんな生産性の無いことはしなくていい。」



「それが君の、大いなる力の一つ。正しく使うべきものの一つ。」



「他にもたくさん力を持ってる、一ノ瀬さんはね。私は見抜いてるよ。」


今までの私を全て見てきたような口ぶり。


普通の人に言われたら、多分何も思わない。



でも西園寺さんの言い方は、本当にわかってる人の言い方にしか聞こえなかった。



どうしてか?



…多分、西園寺さんもド屑か、だったんだと思う。



「西園寺さん、おいくつですか?」


「私?今年…45歳だったような…。アラフィフだね。」



30くらいだと思ってたら仰天。



でも同時にわかった気がする。



西園寺さんは、未来の私なんだと。



私は、これからその幕開けをする。そのための補佐。


部長。リーダー。指針。力。権力。責任。



イコール、支配。西園寺さんはこう言いたいんだろう。



へへ。それならね。



「全部理解しました。私の得意分野です。」



にやりと笑う西園寺さん。一言も喋らなかったのは多分わざと。


私だって逆の立場だったらそうする。



喫煙所で行われた密会のお陰で、私は今後の方向性が見えたような気がした。



「はい、じゃあ手始めに、この立案された企画書たち捌いていこうか。」


ドサッと紙とかが置かれたらドラマっぽいんだけど。


デジタルの時代、全部PCのデータです。



さて、私の目を活かす時が来た。

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