【400字作文】 私服警官
先日、とある商業施設で万引き犯を現行犯逮捕した。逮捕の瞬間を偶然撮影していた一般客が動画をSNSに投稿したところ、私服が特徴的すぎる私服警官として話題になってしまった。
上司からは、警察官らしくない私服を着るなと注意された。だけど、警察官らしい私服を着ていたら犯人は僕のことを警戒するはずだ。
犯人が複数犯なら、なおさら犯罪をしやすい状況に持ち込まれるかもしれない。そんな服を着るくらいなら、制服を着たほうがまだマシである。
この事件はニュースでも報じられた。目撃者はインタビューに対して、僕のことを犯人を逮捕する瞬間まで警察官だと思わなかったと答えている。
結果的に、一般客に扮することに成功しているのである。
それにもかかわらず、上司は僕の私服をダサいと一蹴した。私服で勤務する際には、上司が用意した服を着ることになった。実質、制服である。
これでも僕はまだ私服警官と言えるのだろうか。