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異世界探求伝  作者: 勘乃覚
練兵育成篇
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異世界探求伝 第五十九話 ブートキャンプ二日目ー午前の部終了

かづきがモモと二人で楽しんでいると、そこへ妖しい三人の影が迫るのであった。

 かづきとモモが銃の試し撃ちをしている所に、お早いお着きで出でましたジュリナデリカ、ミシェータ、ミクがいきなり現れたのに驚き、早速この三名にいじられてしまったが、かづきの反撃でジュリナは速攻で撃沈してしまったらしい。


「ハハハ、ジョークだよ。 みんな早い時間に集合してくれて助かったよ」

「もう! カヅキは意地悪なんだから」

「単刀直入に言おう。 銃の改造を行う事にする」


「何か不具合でもあったのかしら?」

「いや、ミシェータ、不具合ではなく、進化させると言った方が早いかもな」

「しんか、ですか? おにぃ様」


「お前達、いつから見ていた?」

「今来た所だよ? モモが褒められてるところよ。 あれ見て三人でムッとしてたの・・・それで」

「ハハハ、そうか、それは仕方がないな。 まずは見てもらおうか。 モモ行くぞ二連だ」


「はい、おにぃちゃん」

『ハッ』

「ポン・・・ポン」


三人は呆気に取られているが、その三人を見ながらかづきも一枚放り投げる。

「ポン」


「すっ、凄い何であんなの当たっちゃうのかしら?」

「ミクもやりたいですわ」

「カヅキ、あんなの私も出来るわよ」


「ふむ、なら取り敢えず三人やってみようか、この的はクレーと言うんだ。 合図は『ハッ』で投げてやるから用意が出来たら言ってくれ」

「私からやるわよ。 カヅキお願い」


「合図で投げるからな」

「解ったわ、ハッ」

「パスッ」


「い、今のは練習よね。 もう一度・・・ハッ」

「パスッ、パスッ」

「ご苦労さん、ジュリナ、次はミクだな」


「は、はい、はんばりましゅ」

『ハゥ』

「パスッ」


「も、もう一度おねがいしましゅ」

『ハッ』

「パスッ、パスッ」


「ミシェータ、お前もやってみるか?」

「ホホホ、この二人の結果じゃ、先は見えてるわ。 で? この対応なのね」

「ああ、さすがミシーだな」


「もっと、褒めても良いのよ。 銃口を長くすればいい訳よね?」

「ああ、その通りだ。 具体的には銃口を伸ばせば伸ばす程、射程は長く出来るが、限度もあるんだ」

「そうだけど、長さを言ってくれれば対応は可能よ」


「そうだな、三十㎝程で構わない」

「えっ? それだけ」

「ああ、 ネジ式で銃先を足してくれるだけで良いんだ。 使う時にだけ長さを足す方向で考えてくれ」


「解ったわ」

「それから別口でライフル銃を完成させよう」

「らいふる・・・じゅー?」


「ああ、遠距離の敵を仕留める奴さ。 この前の飛んでた魔獣が居たろ」

「ああ、翼竜ね、空飛ぶ敵は魔法じゃないと、難しいわよね」

「ああ、でもあの時、銃で仕留められたろ」


「確かにね。 でも眼が良い獣人じゃないと無理だわ」

「確かにジュリナの言う通りだな、でも、その対応も出来ない事は無いぞ」

「そうなの?」


「ああ、でも優先事項としては、モモとミクが使いこなせればいいと思ってる」

「そうなの?}

「ああ、そうだ」


「ふふふ、カヅキの断言じゃ、反論は誰も出来ないわ。 設計図はお願いね」

「ああ、任せろ」

「でさぁ、このままじゃ、欲求不満なんですがカヅキさん? どうしてくれるの」


「ハハハ、モモ、風筒銃がみんなの分あるだろ?」

「うん、予備はあるわよ、おにぃちゃん」

「じゃ渡してくれ、 俺が教えて来るから、モモは自分でクレーを飛ばして、訓練の続きをやっておいてくれ」


「はーい」

「ああ、その新式銃もやりたかったのよね」

「カヅキ、わたくしはパスさせて頂きますわ、銃で十分ですもの」


「ああ、ミシェータ、自由にやってくれ」

「私は興味ありますわ、おにぃ様」

「ああ、ミクはやって貰わないとな」


結局、ミシェータは、ゴーレムのアロンの様子が気がかりだったのである。 グラウンドで、データ収集に勤しむ事にした様だ。 かづきは二人に風筒銃使い方を教えて、射撃場に赴いていた。


『コール・カヅキ:そろそろこっちは、終わりそうよ』

『アンサ・ミシェータ:了解した、移動する』


「おい、向こうの訓練が終わりそうだから、終了だぞ」

「えぇー、面白いのに、やってていいでしょ?」

「駄目だ! 訓練やってるんだから、遊び気分でやって貰っちゃ困るんだ」


「本気でやってたらいいんですか、おにぃ様」

「駄目だ、お前達は俺の身内って事は、皆知ってるからな。 これはなミク、「けじめ」って奴で皆に厳しさを植え付ける為に必要なんだ」

「はーい」「解りました、おにぃ様」


――――

「よし、みんな時間通り集まったな。 今回の風筒銃(エアプレスガン)はコース訓練となる。 モモ君概要を頼む」

「はい、クロサワ教官。 それでは今回の風筒銃(エアプレスガン)について、皆さんにご説明いたします」

「サー!――」


「まず、コースを走りながら標的五つに当てて行きます。 その後、固定した標的に向かいますが、この時には盾を風筒銃(エアプレスガン)の固定台として使用します。 的に五発撃ち、更にこれを回収するまでが一連のコースになっていますが、時間短縮の為アロン教官が回収を行います。 回収確認の後、こちらへ戻ります」


「おめーら、解ったな!」

「サー、イエッサー!――」

「では、私がコースを一度回って見せますので、ご覧下さい」


「サー! イエスサー」

「おい、てめーら、モモ教官には、『イエス、マム』だそうだ。 間違えんなよ」

「イエス、マム!――」


モモが開始線に立つと、ベルミからスタートの合図が送られる。 『ハッ!』と勢いよく声をあげモモはダッシュすると、最初の標的に向かい始めた。 スピードを上手く殺しながら、風筒銃(エアプレスガン)を構えると一発撃ち、次の標的へと向かう。 これを五回行うと、次の射撃場へと向かい、盾を素早く固定する。 


盾自体は半円の甲羅状になっているが、下部は切り取ったように平らになっている。 両端には楔が飛び出る様になっており土の地面ならこのまま突き刺せる。 内側の盾の取っ手は下部が外せるようになっており、これを地面で支える事で、三点固定が完成するのだ。


モモは盾を固定させると、三十mほど離れた的に五発連続して射かけた。 こうして一連の動作を終えると、盾を元に戻し背中に背負い直して、元の場所に戻ってくるのだ。


「モモ教官のただいまのタイムは、五‘四十秒だ。 移動的全弾命中で、四十,三十,三十,五十,四十、計百九十点、固定的全弾的中、オール五十点で二百五十点、総合計四百四十点だ」


『うおぉお――』「うはっ」「すげ」「さすがモモ教官」


「モモ教官、さすがだぜ」

「ふふーん♪、おにぃ、クロサワ教官、後で褒めてね」

「ハハハ、流石だぞモモ、まるで射撃の申し子だな」


的は円形の的になっており、五つの輪があるので勿論中心近くに当たった方が得点が高い。 中心は五十点だが、そのから離れるほど点数は四十、三十、二十、十点と減点されて行く。 輪の枠外は当然点数は加算されない。 この総合計とともに加味されるのが時間である。 


時計が無いので、今回は砂時計を使用しているのだが、形を試験管のように細長くする事で、細かい時間を知る事が出来る。 スタート時に、砂時計の中心部にある突起を押す事で、砂が落ちる仕組みになっているので、戻ったら自分で押す事で、そのタイムが確定するのだ。


また、この砂時計は色分けされており、白、赤、黄、緑の四色に対応して、これを各班利用する事でリレーにもマッチしている。 これにより、個人成績と班の成績に連動させる事で、競争意欲が沸く事だろう。 しかも、ゲーム感覚の競技方式なので、楽しんでもらえるだろう。


今日はコース訓練初日と言う事で、アドバイスは特にしない方針だ。 とにかく楽しんでもらう方向で、進めるつもりである。 風筒銃(エアプレスガン)に関しては、全員が喜んで使っているようだし、この調子でやっていけば自ずと技量も増して行くだろう。


タイムに関しては、モモのタイムを基準に、八分以下は減点五十点とういうように、即断即決の行動をしなければ、良い得点を取っても減点対象になる。


得点順位はかづきの考え通り、眼のいい者がやはり高得点であるが、一概には言えず順応性の高い者も高得点を挙げている。 各成績は以下の通りである。


――――

一位2イタチ族テンテン(三九〇点六‘二十秒) 二位2アラリオ(三七〇点六‘五十秒) 

三位4バーミヤン(三七〇点七‘二十秒)    四位3ネコ族ブルグ(三五〇点七‘二十秒)

五位1ビームス (三三〇点七‘三十秒)

六位2ネコ族パル 七位3バルグス 八位1小熊族ボピ 九位4ウルグア 十位1ドラウト


以下

2犬族ベベリ、4コトトラ、1魚人族デゴブ、1ベスクド、1狼族ズグロウ、2ムチン、2ジャベ、3デスパイヨ、3ギズリ、3犬族ビビル、3チップ、4人狼族ザジオ、4熊族ギルル、4魚人族ガンダ


リレー順位

一位赤隊班 二位白隊班 三位黄隊班 四位緑隊班

――――


リレー形式で行われていた為に、班の順位も一目瞭然だった。 前回と同様赤隊班が楽勝かと思われていたが、思わぬ白隊班の怒涛の追い込みで、面白い結果となった。 総合得点の順位とはまた違うが、大盛り上がりで終わる事が出来た様だ。


午前中の訓練が終わり、各自シャワーを浴びたりした後昼食タイムだ。 訓練生たちはシチューとサンドイッチのメニューだが、かづき達は離れた場所で食事を取る様だ。


「モモ、先に午後の予定を教えてくれ」

「はい、クロサワ教官、じゃなかったおにぃちゃん」

「アハハ、いいわよモモ、私たちもそのうち教官って呼ばれるんでしょ」


「へへっ、はい、ジュリナデリカ教官」

「あはっ、なんか照れくさいわね。 で? これからは?」

「えっと、午後からはアスレチック訓練で、魔法訓練、算術講義、武術講義、魔法講義、雑学講義です」


「魔法訓練はミシェータ教官の出番だな。 魔法訓練中心で行く奴と、身体強化組とに分けてやるんだが、選別は本人の意思に任せようと思う。 ミクも補佐で頼むがいいかな?」

「うん、いいですわ。 魔法の訓練は個人別で、技量に合わせてやるけどいいですわよね?」


「ああ、任せるよ。 これを渡しておく」

「なぁに? 名簿かな」

「うん、名簿なんだが、成績とか技量をまとめてメモしておいてくれ。 気が付いた事は何でも書きつけておくと良いぞ」


「うーん、成績ってどう付けるのか判んないわ」

「ランク別で良いんじゃないか? 初級とか中級とかあるんだろ?」

「ああ、そういう事ね。 了解」


「算術講義と武術講義は俺がやるが、魔法講義もミシェータにお願いする」

「カヅキぃ、わたしなんにもする事がないわ」

「あるぞ、ジュリナは、午後からのアスレチック訓練の教官だぞ」


「えぇ? そんなのした事無いわよ」

「ハハハ、ジュリナの運動神経なら、たやすいもんだぞ、なぁモモ」

「ええ、ジュリナデリカ教官の出番ですわ」


「えへへ、じゃぁいいわ」

「ところで学校の授業って、時間はどれ位やってるんだ?」

「学園なら、一教科一時間半ですわね」


「あー、そうだったわね。 長かった記憶だけあるわ」

「あなた、授業中は良く寝てたでしょ」

「えっ! ちっ、違うわ、ちゃんと剣を振り回してたわよ。 何をかづきも前で言うのよ、ミシェータ!」


「あのさぁ、じゃ聞くけど、教室の授業はどうだった?」

「すっ、少しだけ休んでただけだわ。 薬草の授業は寝ていないわ」

「アハハ、いいよ。 それ位で、講義の時間は四〇分にするよ。 一時間半じゃ、俺でも寝ちまうよ」


「そ、そうよね、カヅキは、やっぱり私の味方ね」

「いやいや、味方とかそういうんじゃないから。 人が集中できる時間ってのは、ある程度決まってるんだ。 長くやればいいってもんじゃない」


「やっぱり、それって効率的って言うものかしら?」

「ああ、その通りだな。 人が集中できる時間に合わせて、授業を行うのが効率的だろ」

「ええ、少し短い気がするけれど、やってみるわ。 授業内容は学園のテキストに沿ってやるから大丈夫よ」


「うん、時間が押したら後の授業を切ったり繋いだりするから、宜しく頼むぞみんな」

『ハーイ、クロサワ教官――』

「じゃ、今日のお昼はお待ちかねの、カツサンドだ。 沢山あるがジュリナは午後から東パツの授業だから、食いすぎるなよ」


「とんぱつぅ? 最初の授業だよね?わたし」

「ハハハ、ああ、だから食いすぎ注意な。 沢山あるから、後で食べるといいぞ」

「はーい」


こうしてテーブルと椅子を用意して、午後の講義についての詳細を離しながら、お待ちかねのカツサンドを頬張るのであった。 今日は食べ過ぎるといけないので、お皿に一人分づつ置いて食べる事にする。 こうすれば、無駄に食い争いが起きなくて済む。 最近は上品なミシェータまで、参戦して来るので困ったもんなのだ。




モモ:お早いお着きですね。 お三方。

ミシェータ:ええ、貴方達だけにしておけないわ。

ミク:あのね、モモの「ていそぅ」を守るんだって。

モモ:ちっ

ジュリナ:舌打ちしたわね。 モモ

モモ:い、いえ、そのチーム龍で、力をあわせようと。

ジュリナ:そう、良い心がけだわ。

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