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行列!異世界の動物園~魔王が園長です。  作者: 立鳥 跡
第三章 再生! 異世界の植物園~世界樹の復活!!
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第四十五話 世界樹④

 

 植物園のメインは世界樹でいいとして、問題は動物園や水族館みたいに多種多様な魅せれるものがないのが現状で冬太は頭を悩ませていた。

 魔界から色々な植物を持ってきすぎちゃうと生態系が壊れる恐れがあるためそれはもう出来ない。

 何で勝負するかだが、冬太は悩む。

 そんな悩む冬太にお茶を渡すエスナ。

「はい、どうぞ。美味しいですよ~」


「ありがとう、頂きます」


 ゴクゴクとお茶を飲み冬太は驚く。こんなに美味しい緑茶を飲んだ事がなかったのだ。


「こんな美味しいお茶は初めてです。このお茶は?」


「世界樹の葉で作ったお茶なんですよ。体にも凄くいいんです~」


「世界樹の葉って飲めるんですか?」


「はい~、病気にも効果があるし、昔からエルフの妙薬として重宝されてきたんですよ」


「世界樹の葉ってとっていいものなの?」


「はい、元々の世界樹の葉はとっても大丈夫だったので、今のも葉をとってみたらすぐに葉が生えてきたので大丈夫ですよ~」


「とっても無限に生えてくる葉……いける! いけるぞこれは!」


 何かアイデアを思いついたのか魔王、エスナ、エルフの里の大人達を世界樹の下に集める。

 世界樹が復活してから一週間、当初は元の世界樹の半分にも満たなかった木が元の世界樹と同じ程に育ち、葉が生い茂っている。


「今日皆さんに集まってもらったのは、このエルドラドで始める植物園のコンセプトが決まったからです。それは植物を見ながらの宿屋カフェをやろうと思っています」


「宿屋カフェ?」


 首を傾げる魔王。


「簡単に言うと、一階が食堂で二階三階が宿泊室の宿屋をこの島に三軒ほど作りたいと考えてます」


「そんなに宿屋を作ってお客は来てくれるだろうか?」


 元々人が来るのが少なかった場所にそんなに来てくれるか不安な族長トーリ。


「大丈夫です! 世界樹の葉とこの森の植物と魔獣の力を借りれば!! だから信じて手伝ってくれませんか?」


 世界樹を復活させてくれた恩人に頭を下げられてはエルフ達には一つの答えしかなかった。


「じゃあまずは宿屋を建てる場所を確保しなけなければ! 皆これから忙しくなるぞ!」



 宿を作るのはさすが森の民、魔法で素早く木を加工し、宿を建てていく。


 世界樹の葉で緑茶ができるのであれば、紅茶も烏龍茶もできる可能性がある。

 ただ、カフェに一番必要なコーヒーが欲しいがと悩んでいると、エスナが「コーヒーならありますよ」と一言。

 何でも爆裂草という草の種がこの世界のコーヒーらしい。

「でも取るのが大変なんですよ~。外敵が近づくと爆発して種を四方八方に飛ばすんです~。当たったら物凄く痛いんですよ~。その散らばった種を探すのも大変なんです~」


「じゃあさっそく取りに行きますか」


「え~私の話聞いてました~?」


 実際に魔王とエスナを連れてエルドラドの南西にある爆裂草を摘みにいった。


「あれ、普通に抜けるけど、本当にこれが爆裂草?」


「えっ? そんな筈は」とエスナが爆裂草に手を伸ばすと「パッァァアン!」と弾けて種が四方八方に弾け飛ぶ。 


「ほらぁ、やっぱり爆裂草ですよ~。何で何事もなく爆裂草を抜けるんですか~!?」


「さぁ、何ででしょうね?」


 冬太はスポスポと抜いていく。エスナはそんな冬太の後ろに隠れ、魔王は爆裂草に近付いた瞬間、種が全弾命中していた。


「私っていつもこんな役目だなぁ、魔王なのに」


 ズダダダタダダッと種がクリーンヒットしてるなか少し落ち込む魔王。

 まぁ、とりあえず種は確保できたしエルフの里に戻る。

 種は煎って粉状にし、綺麗な布に粉を敷きコップ下に置き、上からお湯を少しずつ蒸らしながら淹れていく。

 すると黒茶色の飲み物の完成。

 匂いはコーヒーだ。味はどうだろう。

「うん、旨い!」と冬太も唸る程完璧なコーヒーだった。

 あとはこれにバトルモウの牛乳とシュガータートルの砂糖を入れれば立派なカフェラテの完成だ。

 次は食べ物だがここは川が流れているし、きっと川魚もいるだろう。山菜や果物も堆肥のおかげで実りまくっているとエルフ達が喜んでいた。米とパンはジパンや帝国から輸入してもらっているし和食と洋食どちらともいける。

 宿もエルフの里に相応しいログハウス風の宿屋が三軒できた。

 ある程度の準備は出来たし、またプレオープンするかと考えていると、エスナさんが息を切らして冬太の元にやって来た。


「はぁはぁ、大変です。世界樹、世界樹にはぁはぁ」


「世界樹がどうしたんです?」


 エスナは息を整え、再び口を開く。

「世界樹に実がついたんです~! しかもたくさん!!」


「それがどうしたの?」


「どうしたのじゃないですよ~!」


 何でも本来世界樹の実は百年に一度しか実らない非常に貴重な果実らしい。

 その実は非常に甘美な味わいらしくエルフ達も百年たつのを楽しみにしてた程らしい。

 実際に世界樹を見てみると見たこともない虹色をした果実が大量に実っていた。


「……食べてみてもいいですか?」


 族長のトーリに聞く。もちろんだとトーリは頷く。

 はっきり言ってなかなか食べにくい色だが、エルフ達が羨ましそうに見てる所からして、とても旨いのだろう。

 勇気を出して一口かじる。


「……うっまぁ。」

 その一言につきる。この味を強いて言い表すなら桃に近いが、そんな生やさしい旨さじゃない。

 冬太が食べたのをきっかけに魔王やエスナ、他のエルフも果実を手にとって食べていく。

 皆至福の表情をしている。

 冬太も果実を食べながらある提案が浮かんでいた。


(デザートは世界樹の実のタルトだ)




読んで頂きありがとうございました。

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