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54.振り直し


 夕方に差し掛かる頃、宝探し会場に到着した。


 会場は、襲撃した魔物の鎮圧を終えたところだった。



「再度のお集まりありがとうございます。ここで申し訳ありませんが、先程、運営から連絡がありました。本日の宝探しは中断するとのことです。宝探しは明日に持ち越しということになります」



 時間も時間なので仕方ない。


 明日行われるということに対して、不満のある者はいなかった。


 気になることがあったしちょうど良い。



「レイ君、今日は大変だったね」



「そうだな」



 ミラは、今日起こったことについて知っているのだろうか。



「また明日頑張ろうね」



 ニコッと、疲れを見せない明るい笑顔で去っていき、それと同時に参加者全員が会場を離れていく。


 俺は観客席のリアと目が合い、その場に立ち尽くす。


 リアは先程の姿とは違い、幼女の形態を取っていた。


 しばらくすると、会場にいた観客も出払い、会場も急に静かになる。



「レイス、待っておったのか?」



「ああ」



 リアは力を使い果たしたのか、普段よりも数段声のトーンも下がっていた。


 この姿になったのも、力を使い果たしたからだろうか。


 リアにとっても、それだけ強い相手で重要な案件だったのだろう。



「まず初めに言っておかないといけないことがある。今回の一件、というよりも一連の事件は全てヴィプスが裏で操っていたようだ」



「そうか」



 とりあえず安心は出来ないが、ミラとイベラの両方が、信用出来そうだということにホッとしたと同時に、信頼していたヴィプスに裏切られた悔しさもあり、複雑な気持ちになった。



「まあそれは良い。終わったことだ。ここからが本題だな。わらわはレイスに覇王を継いだ。その先代がレイスだ。これは間違えていない」



「やっぱりか」



「ヴィプスの言った意志を継いだ話というのは気にするな。その意志というのも奴は知らん。当時は奴は下っ端だったからな」



「それはちょっと安心したよ」



「流れを説明すると、レイスが以前覇王になってからしばらくすると、妹に原因不明の病気の症状が出たんだ。そしてそれを治そうと試みるも、難解で誰にも治し方は分からなかった。その時に研究機関を設立した。それと同時に、この島の闇の組織も乗っ取ったりしておった。そして研究を進めていくうちに、それが間違いだと気付いたお前は、当時ライバルであったわらわに覇王を引き継ぐことにした。必要な時が来たらまた戻してくれ。そして記憶も消して記憶の無くなった自分に託すと言っておったな。まあこんなところだ。レイス、大丈夫か?」



 一気に詰め込まれ、酷い頭痛に襲われる。


 そして、そのまま意識を手放した。

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