46.異能力戦決勝
特区祭十一日目。
今日の予定は午前中に異能力戦の決勝、午後から総合組手予選がある。
異能力戦決勝の相手は、なんとあのヒョロメガネだ。
ヒョロメガネの服装はダボダボな服に、ダボダボなズボン。
何かの拍子に脱げてしまいそうな服装で、凄まじくダサい。
二人共場内に入り、開始の合図を待っていた、
昨日同様で、会場内の歓声はすでに最高潮に達していた。
「また会ったな」
「僕はあなたのことを決して許しませんからね」
ヒョロメガネは、俺をにらみつけていた。
「何か恨まれるようなことしたか?」
「君は僕のテンカたんを汚す存在だ。僕だけのテンカたんを! 君さえいなければ……。くっ……」
ヒョロメガネは、目から血の涙を流していた。
「俺は何かした覚えすらないぞ」
「君は! 君は! テンカたんから声援を受けていた! それだけでも十分すぎる程に罪を犯している! 今日は僕が君を裁く!」
開始の合図と共に、何かボソボソと呟くヒョロメガネ。
「どうしたんだ?」
「僕にもう怖いものなどない!」
ボソボソと呟くのが止まったかと思うと、急にそう言い始め、ヒョロメガネは宙に浮いた。
そしてズボンが脱げ、その下のダサい赤色のパンツが姿を現した。
しかし、そんなことなどお構いなしに、真顔で宙に静止ししている。
ヒョロメガネは人格が変わったように、文字通り怖いものがない無敵の人になっていた。
右腕をこちらに向け、空気砲をぶつけてくる。
その速度はさほど速くはなく、難なくかわすことが出来た。
その後、すぐにまた先程同様に、ぶつぶつと呟き地面に降り立つと、今度は手から電気を迸らせ、こちらに飛ばしてきた。
「今度はなんだ? 一体どんな能力なんだ?」
俺は、あらかじめ出しておいた血で、壁を作りだしてそれを無効化した。
「僕の能力は霊媒。死者の魂を顕現し、それを我が力とする」
以前話していた特技よりも、よっぽど使える特技な気がするがツッコまない。
「そろそろ終わらしてもらうぞ」
俺はあふれた血を凝縮させ、血の鎌を作り出した。
「僕も特技の一つをここで使わせてもらう」
そしてヒョロメガネは、膝を立てて両手を挙げて降参を宣言した。
まともに戦った気がしないが、何だったのだろうか。
これでよく決勝まで来れたな……。
「どうやって決勝まで来たんだ?」
「今回は、たまたま近くに協力な霊がいなかっただけだ。命拾いしましたな」
どこからそんな自信が湧いているのだろうか。
ヒョロメガネの降参により、会場はかつてない程に静まり返っている。
俺はその沈黙の中、会場を後にした。
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