41.異能力
「おいおい、何の冗談だ? この前は避けてたろ。もっと楽しませてくれよ」
俺の肩口からは、血が大量にあふれ出していた。
そして、その血は意志を持ったように宙に浮く。
「能力を使うためだ」
「それがお前の異能力か。ランキングには入ってないが俺に通用するレベルか?」
「今はもうお前よりランキング上かもな」
俺は宙に浮いた血を弾丸のようにジャデ目掛けて弾き飛ばした。
ジャデは、それを透明な壁で弾き返し、その血の弾丸に合わせて光の弾丸も飛ばしてくる。
俺はその両方を全て避けきった。
……そのつもりでいた。
しかし、太ももには傷を負っていることに気付き、鈍痛が走る。
「どうだ? これは光の歪曲で認識障害を起こさせたんだ。これから全部避けることが出来るかな?」
光の弾が次々と着弾する。
しかし俺も黙っていない。
避けるのをやめ、血の壁で防ぐことにした。
そして反撃も忘れない。
血の弾丸を浴びせる。
ジャデはそれを避けなかった。
「どうなってる?」
俺はそう言いながら、体中に流れる血を拭い、周囲に撒き散らした。
「俺の姿もお前には認識出来ないんだよ。そろそろ終わりだな」
ジャデは移動しながら、周囲に張り巡らせていた赤い光の糸をまとめて動かした。
糸で俺を囲み、切り刻む算段だったのだろう。
俺はそれが中央に集まる前に、その場を離れた。
ジャデは苦い顔をしながら舌打ちをする。
「気付くのが遅かったな。お前の糸はすでに丸見えだ」
「それがどうした。お前には俺の姿が見えていないだろ。攻撃を避けただけで勝ったつもりか?」
「もう終わっているんだよ」
俺は右腕を挙げて、周囲に飛び散った血をジャデ目掛けて集めた。
「あぁぁぁああ! ぁあ? あれ? ちょっと痛かったがこんなもんか?」
周囲に飛び散った血は、漏れなくジャデに集まった。
それによりジャデは叫んだが、思いの外痛くないことに驚いている。
「俺の血がお前の中に入った。降参しなければお前は最悪死ぬことになるだろう。悪いことは言わない。降参しろ」
「勝てないと思って脅しか?」
「忠告はしたぞ?」
俺はジャデの中に入った血を動かした。
ジャデはその場に崩れ、もだえ苦しむ。
「わがっだ。ごゔざんずる」
こうして俺の決勝進出が決まった。
俺は会場をすぐに去り、ミラを探す。
一筋縄ではいかないと思っていたが、思いの外時間を使ってしまった。
クイズの工作現場は動き出してしまっているかもしれない。
そう思い、急いで外に出た。
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