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40.異能力戦


 特区祭九日目。


 今日は、異能力戦が昼から夕方にかけて行われる。


 しかし、明日行われるクイズの対策として、ミラを異能力戦が始まる前に呼び出した。



「レイくんちょっと人使い荒くない?」



「クイズの方も妨害されるんじゃないかと聞いてな。対策が必要じゃないかと思ってたんだ」



「それならこちらですでに手配してるわ。手伝ってくれるなら心強いけどね。クイズの問題用紙なんだけど、ゾンクスの者が夕方この近くで取引するらしいわ」



「なら俺もそれを手伝えばいいわけだな?」



「でもこれがね、異能力戦の準決勝が終わる予定の時間なのよ」



「じゃあ行けたらという感じか」



「そうね。そろそろ異能力戦の準備もした方が良さそうね」



「もうそんな時間か」



 昨日に引き続き、すぐ隣のコロシアムのような会場にまで足を運んだ。


 会場はすでに映像魔法によって、中継がどこからでも見れるようになっている。


 今日のメインイベントである、異能力戦の準備は万端だった。


 これも、予選通過者十六名による、トーナメントで行われる。


 武器は禁止で、純粋な異能力のみの戦闘となっている。


 今回もまた第一試合からの出番だ。



「レイくん、またあとでね」



 ミラに手を振り、俺は控え室に入った。


 程なくして、運営の係員から呼び出され、会場に入る。


 会場は満員で様々な声が飛び交う。



「君が一回戦の相手か」



 セガトリスは、自身満々といった雰囲気で俺に話しかけた。



「俺も勝たなきゃいけないんでな。最初から全力でいかせてもらう」



「君は異能力を使えないと聞いたが?」



「ん? 使えるぞ?」



 そして、開始の合図が鳴る。



「棄権します」



 セガトリスは何を思ったか、両手を挙げて降参した。



「さっきまでの威勢はなんだったんだ?」



「君は異能力を使えないと聞いていたからね。私の能力はこれだ。これだけで普通の異能力者を相手にするのは厳しいんだよ」



 そう言って、セガトリスは手のひらから石を出した。



「それはなんだ?」



「これが能力だよ。石を出す能力。これを投げたら戦闘自体は成立出来るけどね。異能力者相手にこれだけで勝てるとは思っていないよ。じゃあまた後でね」



 そう言い残して、セガトリスは去って行った。


 続く二回戦はミラだった。


 これまたミラも降参することになる。



「レイくん後は頑張ってね! レイくんがどんな能力を使うか楽しみにしてるね」



 そう言ってミラも立ち去った。


 異能力戦は、ほとんどの参加者が降参を繰り返すことにより、時間も予定より大幅に繰り上げられた。


 そして、準決勝。


 対戦相手はジャデ・ブルィとなった。



「また会ったな、坊ちゃん。今日は全力でやれそうだなぁ?」



「俺は会いたくなかったよ」



 ジャデは、開始の合図と共に、以前見せた光の矢を飛ばしてきた。


 俺はそれを正面から受け、肩口から大量の血を流した。




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