表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/63

36.覇王ゲーム

 特区祭六日目。


 今日から覇王ゲームが本格的に始動した。


 特区内はどこも覇王ゲーム一色であり、映像魔法によって、中継がどこからでも見れるようになっている。


 今日のメインイベント魔法戦だ。


 これは予選通過者十六名による、トーナメントで行われる。


 武器は禁止で、純粋な魔法のみの戦闘となっている。


 俺は魔法戦第一試合から出番がある。


 相手は、ヒョロメガネだ。


 長い名前だったから、覚えられていない。



「僕はね、いくつもの部活動を助っ人として掛け持ちしているんだ。そこで数多くの特技を培った。覇王ゲームは僕のためにあるんだ」



「その特技ってのはいくつあるんだ?」



「三つ」



 ヒョロメガネが格好付けて三本指を立てた。



「三つかよ。魔法が特技ってことか?」



「見せてやろう。僕の特技」



「来い」



「特技、ブリッジ」



「……。それは魔法の予備動作のようなものか?」



「僕はね、立った状態からブリッジが出来る」



 格好付けて言っている言葉に腹が立ち、火魔法をぶつけた。



「時間を使わせるな」



「あぢー。特技、即回復」



 ヒョロメガネは大きく吹き飛んだが、すぐさま回復した。



「なんだ。お前もしかしてなかなかやるのか」



「もう一つの特技」



「なんだ?」



 ヒョロメガネは両手を静かに挙げ、深呼吸した。



「降参です」



「一応聞くが、特技の最後の一つはなんなんだ?」



「諦めの早さですね。社会において重要なものの一つでもありますね」



 こうして第一試合を終えた。


 その後は、魔法特化の参加者が少なく、派手な魔法戦なんかは見られなかった。


 第四位のアリとも戦ったが、アリは気の扱いに関してはピカイチのようだが、魔法に関してはからっきしですぐに降参していた。


 覇王ゲームは、種目毎の優勝景品も豪華なため、その種目毎の景品を狙って参加している者も多い。


 そして準決勝ではジルブとの対決となった。


 もさっとした髪に恰幅の良い体からは、魔法を使えるような器用さはない。



「魔法しか使えねーってのはつまんねーな。どうだ? 俺と本気の勝負といかないか?」



「悪いが、俺は覇王ゲーム制覇したいんでな。それには乗れないな」



「つまんねーやつだな。じゃあ始めるか」



 開始の合図と共に、俺は火魔法を放った。


 ジルブは、それを透明な壁によってこちらに弾き返した。


 速度自体は遅かったので、難なく避けることには成功するが、ジルブは続け様に光の矢を飛ばしてきた。


 そして、矢を避けた頃、先日見せた光の糸をあちこちに飛ばした。


 糸によって、捕縛しようと目論んでいるのだろう。


 数本の糸を、俺目掛けて投げつけてきた。


 鍛えたことで、向上した身体能力で避ける。



「こんな魔法もあるのか?」



「まだまだこれからだぜぇ」



 途端に、空中にいくつかのレンズのようなものが出現した。


 その射線からは、火が吹き出していた。


 それを避けるが、足元にはすでに踏み場がないほどに、光の線が敷かれている。


 俺は、風と火の魔法を駆使して空を飛んだ。


 気を使わないために安定性はないが、それでも回避だけならちょうど良かった。



「両者そこまで!」



 不意に試合を止められる。


 審判の周囲には同じ服装の者が五人いた。



「せっかくいいところなのになんなんだよぉ」



「ジルブ・ディヤ。否、ジャデ・ブルィは、異能力の使用が認められた為、失格に処す」



「おいおい。冗談だよな? 坊ちゃん」



「これは規則だ。規則を守れない者に参加の資格はない」



 審判に向かって生意気な言動のジルブ改めジャデ。


 ジャデ・ブルィ。


 特区五位の実力者で、光の異能を使う能力者。


 どうやら彼が偽名で出場していたようだ。


 偽名を使うほどだ。


 何か組織に関わる、重要な仕事のために参加したのかもしれない。



「俺はこの退屈な日常に飽き飽きしていたんだよ。全力で戦ってこの退屈な日常を楽しもうとしてたんだよぉ」


 どうやら何も考えていなかっただけのようだ。


 こうして、不本意ながらも勝ち抜け、決勝に進出した。


 決勝は運営の都合上、数日後に持ち越す形になる。


 決勝の相手はセガトリスだった。


「面白い!」「続き読みたい!」など思っていただけた方は、ブックマークや、広告下の⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎評価等、応援よろしくお願いいたします。


作者のモチベーションも上がり、とても喜びます!


よろしくお願いします!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ