表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/63

31. 体操服バージョン


 特区祭四日目。



「レイきゅん、お待たせ! きゅん!」



「そのテンションどうなってるんだ? 今からまた仕事だよな?」



 今日は二度目になるが、ゾンクスの者の捕縛に向かうことになっており、四区まで来ている。


 四区は閑散としており、他の区画よりも出店も少ない。



「輪投げやらない?」



「時間はあるのか?」



「大丈夫よ」



 なんでいつも時間に、余裕がありすぎるのだろうか。



「いらっしゃーい。ミ、ミラ様?」



 輪投げの店主は、ミラを見るなり怪しいほどに焦っていた。



「えっと、大丈夫ですか?」



「えぇ。輪投げは一人三回のチャンスとしています。数字が一から九まで振られていますが、数字が若いほど入れにくくなってます。その分景品も期待してください」



「ミラやるか?」



「レイくんお願い! やっぱりレイくんには一番入れてほしいなぁ」



 一番入れにくい所、と分かってて言っている辺り、ミラの性格がうかがえる。


 三回のチャンスだが無駄には出来ない。


 一回目から慎重に投げた。


 輪っかは思った所とは、見当違いの番号に向かって飛んだ。



「どうやったらあんなおかしな方向に飛んでいくんだ?」



「輪っかにイカサマなどはしてませんからね?」



 輪っかに?


 輪っかというよりも壁に阻まれたような飛び方だった。


 魔法障壁のようなものではなかろうか?


 二回目は気を込めて投げてみた。

 

 先程のような飛び方はしなかったが、何かに阻まれて失速し、失敗した。



「レイくん惜しい惜しい」



「ミラ様推しなのにあれに入れられてしまったら私は……」



 店主が何やらぶつぶつと話していたが、お構いなしに輪なげに集中する。


 三投目も気を込める。


 先程の軌道を考えると、もう少し力を入れた方がいいだろうか。


 通常の輪なげも難しいものだが、障壁がある分コントロールも更に難しかった。


 そして三回目。



「レイくんすごい」



「おっめでとうございまーす! 特区名物、幻のブロマイド、天使か小悪魔かシリーズナンバー五、特区最高の封印術師! イベル・ル・ミラフィンのブロマイド!」



 またブロマイドだ。


 これは集めることに意味はあるのだろうか?


 店主は俺に渡す写真を、怪しげな雰囲気で取り出し、カウンターから手渡してきた。


 ミラも注目していたが、ミラには見られないように体で隠しポケットに入れた。


 カウンターに戻る店主はアタフタとし、自分のポケットをあさっていた。


 そして、写真を落とす。



「え? 店主さんこれなにかな?」



 それは、ミラ・レムブル体操服バージョンと書かれた写真だった。



「えーと、これが本当の景品になります。それは差し上げます……」



 自分の写真を見つめているミラ。


 どんな気持ちなんだろうか。



「レイくん、他に何かもらったのよね?」



「これか?」



 そう、イベル・ル・ミラフィンの写真を手渡す。



「ふーん、可愛いね。こうゆうのが好きなんだ?」



「渡されたからもらっただけだ」



「じゃあ、これはもらうね。レイくんはこっちをお守り代わりに持っておきなさい。この写真は嫌い?」



 ミラはそう言いながら、ミラ・レムブル体操服バージョンの写真を胸ポケットに突っ込んだ。



「そろそろ時間じゃないか?」



「そ、そうね」



 よそよそしい形で、計画通り行動に移すことになった。

「面白い!」「続き読みたい!」など思っていただけた方は、ブックマークや、広告下の⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎評価等、応援よろしくお願いいたします。


作者のモチベーションも上がり、とても喜びます!


よろしくお願いします!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ