表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/63

29.ライブ


 特区祭四日目。



「わらわも祭りに連れて行くのだ!」



と、騒ぐリアを放ってはおけず、暇だったこともあり連れて行くことにした。


 まだ行ったことのない、三区の商業エリアに向かった。


 テレマナ姫は、常時狭い部屋でくつろいでもらっている。


 メーレーンからの、誘拐の危険性は無くなったが、それでも一国の王女だ。


 それに滞在予定だったホテルは、悲惨な状態になってしまっている。


 今日も留守を任せて家を出てきた。


 三区の商業エリアでは、学生もちらほらとは見えるが、店員のほとんどが学生ではなく、商売人が主体となっているようだ。



「ここはいつ見ても活気があって良いな」



「ここに来たことがあるのか?」



「何を言っておる。わらわはこの島の統治をしておったのだぞ」



 リアはどういった訳か、龍の姿と少女の姿を使い分けることが出来るらしく、今回は少女の姿で胸を張っていた。



「それにしても、今日はやけに盛り上がっているようだが、いつもこんな感じか?」



「そうだな。わらわが来ていた時も、盛り上がってはおったがここまでではなかったな。ちょっと聞いてみるか。おい、そこの者」



「おい、リア。大人しくしろと……」



「嬢ちゃん、どうしたんだい?」



「今日の盛り上がりは何か催し物でもあるのか?」



「そうだね。今日は特区ナンバーワンアイドルの、テンカ・ムアちゃんのライブがあるからね。そのお客さんで溢れかえっているんだ。ライブはもうすぐ始まるみたいだね」



「そうなのか。オヤジ、その串焼きを二本もらおう」



「オヤジ……」



 まだ若そうな店員は、あからさまなショックを受けながらも、手際良く串をまとめて渡してくれた。


 もちろんお会計も済ませた。



「リア、約束が違うぞ。大人しくするというから連れてきたのに」



「わらわもそのライブに行きたいぞ」



 その一言により、ライブ会場に行くこととなった。


 ライブ会場は、大きなグラウンドを一つ貸し切っているようで、通常の屋内で行うよりも人が大勢集まっているように思える。


 入場料などもなかった。



「なんだ? 急に暗く……」



 会場がざわついた。


 特区祭の開会式と同じように、辺り一帯が暗くなっている。


 そして、派手な爆発と共に綺麗な少女が簡易ステージに上がった。


 少女は、



「こんにちわー! みんなのアイドル、テンカ・ムアだよー!」



 テンカ。


 テンカは、真っ白のドレスで身を包み、ハーフツインの髪型で、黒に緑のポイントカラーの髪色。


 真っ白なドレスに、ライトアップで照らされてドレスが様々な色に変わり、オシャレな演出だ。


 会場が静まり、煙がステージ周辺に立ち込め、瞬間、辺り一帯に草原が広がる。


 外とは隔絶された世界にいるようだ。


 そして、テンカが歌い始める。


 風が吹き、それに合わせて草原もなびいた。


 次の瞬間には、草原が燃え広がり曲も情熱的な歌に変わる。



「この火は熱くないのだ」



 好奇心旺盛なリアは、歌に集中出来ていない様子だが、楽しめているのだろうか。


 そして、雨が降り、火が消え、次の瞬間には雪が降る。


 最後には花火が上がり、ステージが湧き上がった。


 大歓声の中、テンカは手を振り返し笑顔でステージを降りた。


 テンカがステージから降りると、またいつもの景色に戻る。


 会場では、止むことのない拍手が続いていたが、俺とリアは会場を後にした。



「楽しかったな」



「わらわは満足だ」



 リアが満足そうで何よりだ。


 会場から出てとのと同時くらいに、ステージ横の関係者以外立ち入り禁止の通路から、メガネをかけた女の子が出てきた。


 女の子は挙動不審になり、顔を真っ赤にさせながら、



「レムレイ様?」



と、声をかけてきた。



「ん? 君は?」



「この小娘はさっきのアイドルとかいうものだな」



「ん? テンカなのか? あれ? 俺の名前?」



「あっ……」



「テンカがなんで知ってるんだ?」



「私、同じクラスで……。あなたのファンです!」


「面白い!」「続き読みたい!」など思っていただけた方は、ブックマークや、広告下の⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎評価等、応援よろしくお願いいたします。


作者のモチベーションも上がり、とても喜びます!


よろしくお願いします!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ