25.事後処理
「レイくん、お待たせ! 助かったよ! あれ食らってたら私が消し炭になっていたかもしれないからね」
そう言ったミラの手には、黒いマントの男が黒焦げになって捕まっていた。
ズルズルと引きずられ無惨な姿だが、彼もおそらく相当な強さだったのだろうが、相手が悪かった。
「そっちも終わったか。それでセガトリスはどうするんだ?」
俺が殴ってから、ずっと意識を失ったままのセガトリスに二人して視線を向ける。
「さすがに放置は出来ないよ。私も顔見られちゃってるしね。でもセガトリスの場合は、全面的にゾンクスに協力していた訳じゃないと思うから、軽い刑罰で終わると思うよ。それに特区祭にも協力的らしいから、単に巻き込まれただけだと思うよ。一旦は応援を呼んで、このまま二人まとめて拘束して連れていくよ」
ミラは、デバイスを操作して応援を呼んだ。
「それにしても、特区二位をあっさり倒せて助かったな。もう少し苦戦するかと、ヒヤヒヤしていたんだが」
「今回はたまたまだね。真後ろから想定外の攻撃を受けたってのもあるけど、特区祭の開会式でも、大魔法を使って魔力を酷使していたし、準々決勝でも派手に魔法使ってたからね」
「特区祭の開会式にそんなのあったか?」
開会式の派手さは、色々な魔法が組み込まれたと思うが、まさかそれを全部やった訳ではないだろう。
「気付いていないの? 開会式のあの真っ暗にする演出、あんな辺り一体に影響を及ぼすなんてことが出来るのは世界でも五人もいないわ」
「通常なら、あそこまですんなり倒せることはなかったのか」
「セガトリスはね、常時障壁魔法を張って攻撃を寄せ付けないと聞いてるわ」
周囲に気を配りながらに、戦闘を行っていたシャンヌでも止めるのが難しかった分、セガトリスが万全の状態だったらと思うとゾッとする。
そしてしばらくすると、集まった野次馬をかき分けて、複数人の警備部隊が近付いてくる。
その中にはヴィプスもいた。
ヴィプスの後ろからは、部下とおぼしき男達が野次馬を引きはがして、下がるよう声をかけている。
「レイスくん。お手柄だな。君を味方にして心強いよ」
「俺は何もしていないから、ミラを労ってやってくれ」
「そうだな。では、この場を片付けて連れていくよ。引き続きよろしく頼むよ」
ヴィプスは、この場の指揮を担当しているようで、ミラと他の者にも声を掛けていた。
「レイくん、改めてありがとうね。君のおかげで今日は助かったよ。私は事後処理を手伝うよ。あと次の予定は三日後になるから、またよろしくね」
未だにヒゲ付きの仮面を付けていたミラは、そそくさと去り仕事に戻っていってしまった。
思った以上に、早く終わってしまったため急に一人になり、予定がなくなってしまったがどうしようか。
やることも特になく、クラスでも出し物があるようなので、手伝いもかねて見に行くことにした。
準備すら手伝えていなかったから、罪悪感もあるしな。
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