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17.メーレーンの野望


 組織間抗争の次の日の放課後。


 喫茶店でヴィプスと会うこととなった。


 俺が気を失った後、シャンヌがコンタクトを取っていたらしい。


 家を出る時にテレマナ姫に会ったが、テレマナ姫はどうやらアイクと意気投合したようで、ずっと家にいても苦ではないとのこと。


 テレマナ姫は、特区祭の目玉である覇王ゲームの来賓として呼ばれたようだ。

 


「三日後に控えた特区祭のことなんだが……」



 会うやいなやおもむろに、座りながらにヴィプスは話し始めた。


 内容はどうやら、警備の人員が先日の雨のせいで足りていないらしい。


 それは自業自得なのでは、と思ったが黙っておいた。


 あくまで警備部隊とメーレーンは別の組織ということらしい。



「ヴィプス、お主はゾンクスの野望を阻みたいというわけではないようだな?」



 今回は龍姿のリアも同席している。


 どうやら、ヴィプスとリアは知り合いのようだ。


 そんな二人は、俺のことなど置いてけぼりにして話す。



「リア様も知っての通り、メーレーンは先代覇王様のお言葉によってこの島の管理を任されてました。しかし、それをよく思わない派閥がゾンクスを立ち上げた。その権力も、今では特区の中枢にまで関わってしまってます。我々は、警備兵団の指揮権を持っているおかげで、均衡を保てていますがそれも時間の問題。彼らを一日でも早く捕まえねばなりません」



 リアは、空中をぷかぷか浮きながら、目を細めて相づちを打っていた。



「ゾンクスは何か悪いことをしているってことなのか? それと先代覇王ってリアのことか?」



「正確にはリア様の先代というべきだね。レイスくん。ゾンクスの悪事については、君の妹さんも、更に言えばこの島のほとんどの者がゾンクスの実験体だ。それ故に、君の妹さんは今あのような状態になってしまっている」



 その言葉を聞いた瞬間に、俺は頭が真っ白になった。



「しっかり説明しろ!」



「レイス! 落ち着け!」



 俺は激昂し、机を叩いた。


 その音に驚き、ざわめく店内。


 それを嗜めながら、机の下に隠れるリア。


 しかし、俺の怒りは収まらなかった。



「お前達はアイクの病気の原因を知っているのか?」



「レイス! 座れ!」



 リアが俺の前にぷかぷかと浮かびながら、声を荒げた。



「レイスくん、どうか落ち着いて聞いてほしい。特区では魔法や気とは別の、異能力の発現に力を入れている。今のところ、それはここでしか成功していないことだ。これも全て一人の科学者の功績と言っても良い。そして、それによって特区の文明は他国と比べても、二周程は先を進んでいる。ここまではレイスくんも知っているね?」



 ヴィプスも、俺の顔色を伺いながらいつもとは違う雰囲気で話す。



「そうだな」



「その異能力というものが問題でね。これは魔物の因子を取り入れている。まだ発現が確認されていない幻獣などの因子。これを取り込んだ者は発作や深刻な病を起こす。死者までも出している。そしてこれを重く見たメーレーンは実験を中止した。しかしゾンクスはこれを再開した。そしてゾンクスは禁止とされていた幻獣の因子を最近になってばら撒き始めた。それの被害者がレイスくんの妹さんやシャンヌくんの妹さんだ」



「それで、妹を治す方法はあるのか?」



「幻獣の遺伝子が必要だ。君の妹さんが、何の因子を植え付けられたのかの特定も必要だ」



「それはすぐ分かるものなのか?」



「おそらく時間がかかるだろう。それに加えて昨日の事件から察するに、ゾンクスは君の妹さんのことも狙っているだろう。それに関してはメーレーンからも護衛を付けたいと思う。それが先代覇王様の言伝でもあるからね」



「先代覇王って誰なんだよ!」



「レイス!」



「それは申し訳ないが今はまだ言えない。君の印象を少しでも上げる為に言っておくと君の妹さんの主治医はメーレーンが派遣している者だ。腕の良い医者だよ。これで上がればいいんだがね。今日はゾンクスの構成員の、検挙計画を話したかったんだが、今はそんな余裕はなさそうだな。また時間を取って話したいと思う」



 ヴィプスは悲しげな顔を俺に向け、一礼だけして去っていった。


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