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バッティングハンター  作者: いんじんリュウキ
第2章 卒業試験
31/48

試験開始

 トレジャーハンターになることが認められた翌日、タフィはカリンとボイヤーを伴って学園を訪れ、そのことをコーツに報告していた。


「……というわけで、無事母ちゃんから許可をもらいました」


「なかなかおもしろい経験をしたじゃないか。そのバットも、思っていた以上にお前さんにピッタリだったみたいだしな」


 タフィから報告を聞いたコーツは、満足げな笑みを浮かべる。


「そうなんだよ、このバットマジですげぇんだよ。魔法だろうがなんだろうが、全部打ち返しちゃうんだからさ」


 タフィは軽くバットを振ってみせた。


「道具を活かすも殺すも使い方次第だとはよく言うが、お前さんは、このバットをちゃんと“バット”として使ったからこそ、その能力を最大限に引き出せたんだ。これからもそのことを肝に銘じて、大事に使っていけよ」


「わかった」


「さて、進路が定まったところで、タフィとボイヤーには卒業試験を受けてもらおうか。合格すれば、即座に卒業だ」


 学園の卒業基準は、学園長が能力を認めることが第一であったが、卒業後の進路が決まっていることも必須であった。


「合格できなかったら?」


「合格するまで試験を受け続けるだけだ。なぜなら、お前らが卒業することは既に決まっているからだ。だから、合格できないなんてことはあり得んのだよ」


 コーツは有無を言わせぬ迫力でそう言い放つと、ガハハッと豪快に笑った。


(決まってるんだったら試験いらねぇじゃん)


 タフィは心の中でツッコミを入れる。


「……で、課題は何?」


「そうだなぁ、なるべくトレジャーハンターにちなんだものがいいだろうから……そうだ、儂が喜ぶものを用意しろ」


「喜ぶもの?」


「そうだ。トレジャーハンターになったら、依頼とかでそういう抽象的なものを探さなきゃいけなくなるかもしれないだろ。これはその予行だな」


「予行ねぇ……学園長、何が好き?」


 タフィのド直球な質問に、コーツは苦笑しながら答える。


「それを探るのも試験だよ。まぁ、カリンがその辺のことをアドバイスするのは構わんがな」


 コーツは遠回しに、カリンが卒業試験の手助けすることを許可した。


「わかったよ。じゃ、好きそうなもんを探しに行ってくるわ」


「楽しみに待ってるぞ」


 コーツの言葉を合図に、タフィとボイヤーの卒業試験がスタートした。




「で、学園長は何が好きなの?」


 学園長室を出るなり、タフィはカリンに尋ねた。


「そうねぇ、色々あるけど、やっぱ一番は猫かな」


「猫?」


「そう。ああ見えておじいちゃん、大の猫好きなのよ」


「へぇ、知らなかったな。じゃあ、なんか猫のものを探すか」


 探索対象は“猫関係のもの”に決定した。


「猫のものを探すんだったら、カーナヴォンに行くのが一番よね」


 カーナヴォンはベルツハーフェンから北西へ20キロほど行ったところにある街で、猫好きが数多く住み、また猫関連の品を扱う店が数多く出店していることから、“猫の街”とも言われている。


「よし、カーナヴォンへ行こう」


 実にあっさりとした感じで、カーナヴォンで猫関係のものを探すことが決まった。

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