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俺の山でデスゲームをするんじゃない  作者: 鍵っ子
俺のホームパーティを邪魔をするんじゃない
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兄弟仲良く

『ふぅん……愚民共が……我が、足元に、ひれ伏せ! オラァ!』

『――兄貴ってさぁ、あんなんだっけ?』


 島出る前は普通に常識人やってる姿を見てたんだけどさぁ……それが何? 急に悪の首領チックになってしまって、完全に瞳孔開いちゃってるじゃん。ヴィラン一直線だよ。


『知ってるかい? 家って、それなりにぶっ飛んだ奴が多いだろう? で、タウロスだけは良い子に育った……と思うでしょ、貴方』

『まぁ、そりゃあ……だって兄貴基本的には良い人じゃない。俺もだけど』

『アンタは私たち側。まぁ、タウロスもキッチリこっち側だけどね』


 それどういう意味なのか問いただしたいが……まぁ、それはまぁ良いとして。


『兄貴はまぁ、少なくとも常識人側じゃなかったのか?』

『知ってるかい? 周りが吹っ飛んでるその中で、一人だけごく当たり前の感性を持ってるっていうのはね……凄いストレスになるんだよ』


 それ御自分でストレス与えてるって言ってらっしゃるようなものですけれど、それはご自覚なさってる? なんか遠い目をしていってらっしゃるけど、要するに兄貴がああなったのって親戚一同の所為だって言ってるよね?


『あの子はまぁ、いい子に育ってくれて嬉しいんだけどね、母親としては』

『いやいい話してる風だけどストレス与えちゃってるっていうのは間違いないからね?』

『……私達は普通に過ごしてるだけなんだけどねぇ』


 アンタ等の普通は俺と兄貴にとっての、とっての……あーどうなんだろうね! 分からんわい、昔っからああだった所為で、常識がどうかは大分、うん。曖昧というか。寧ろ本当に常識だったんじゃないかと……ああいかんいかん。


『さぁ……時間だ……ここらで君達の命脈を断とうじゃないか!』

『っとマズいね、手伝いな! きつけに一発かますよ!』

『はいはいっと!』


 っと、そうだそうだ。


『母さん、先頼む。俺はそこで椅子にされてる方々を救出せねばならない。それじゃあゴメンなさいねっと……丁寧丁寧にやるからねぇ』

『ええいさっさと済ませるんだよ! ……ってアンタ縄、まだ持って行かれてるんじゃないかい? まだ奪い返してなかったと思うけど』


 あっ……そ、そういえば。兄貴の大暴れでなんかうやむやになってたけど……えっと、ロープ持ったアイツどこ行った!? どさくさに紛れて逃げやがったか?! ええいあの元気な死体、何処に……


「あ、ぉおお……ぅううう……?」


 なんか弄って遊んでおられるなぁ!? ええい先ずはアレを確保しないとマズいか!


『という事でお袋、残念ながら俺はロープの確保に行ってくるからちょっと……兄貴頼むわ! 本当にすまん!』

『それよりタウロス止めるのが先決だろう! アタシに押し付けようとしてるんじゃないよこの馬鹿息子!』


 バレましたか……いやだってなぁ。別に向こうだって命がけで殴りかかって来る訳でも無い、要するに悪乗りだろう? 慣れて無い人達……ゾンビ君とか、日本の方とかの心配をするなら兎も角……


『俺達なら唯の酔っ払いの取り押さえじゃない』

『それを面倒だっていう事で逃れようとしてるアンタが言えたセリフかい?』


 何故面倒だとバレているのか、これが全く分からない……自然な流れで離脱できると思っていたというのに、ダメだった。ええい仕方あるまい、こうなれば俺だってやれば出来るって事を見せてやる。


『じゃあお袋、周りの死体を抑えてろ! 兄貴は俺が相手する!』

『あいよぉ! ……アレ? そっちの方が面倒な気がしないでも』


 気が付いた時には遅い。当然六人も……いや五人か今は。五人も居る起き上がりこぼし殴り続ける方が面倒っちゃ面倒……


『ンン? 何だ愚弟、用か? それとも……邪魔をしに来たのか? 俺の?』


 いやこっちも大分面倒そう……アレ? そもそもあの死体グループの皆様を圧倒していたのは兄貴なわけで。つまり此方の方が面倒という可能性が、というか、もうほぼ断定してしまっていいのでは?


『おのれお袋! 謀ったか!?』

『はははは、何のために私がタウロスを抑えるって言ったと思ってるんだい。私の性格の悪さを知ってるアンタなら、当然私が楽な方を選んでると思うだろうからね』


 何という悪逆非道の策! それでも母親かこの人!? チクショウとは言え今更『代わって?』とかいう訳にも行かん! 俺がやるって言っちゃったし!


『仕方あるまい……来いよアニキィ!』

『愚弟がぁ……俺は兄だぞ、舐めた口を利くんじゃない!』


 うわこっわ……! もう完全に目が据わってるじゃんかよ。弟相手にする目じゃないっすよ兄貴! こりゃあ手加減の部類は一切して貰えなさそうだ!


『俺の拳を受け止められるか!』

『はっ、悪酔いしたみたいな兄貴の拳なんかなんてことねぇよ!』

『酔っ払いの方が凶暴化するって聞いた事はあるけど?』


 ……ま、まぁアレだ! 本当によってる訳ではないからさ! 全然。そこまで気にする事も無いだろう! うん!


『悪酔い、だと……随分と好き勝手言うじゃないか!』

『そんだけ軟弱者って事だよ! 怒りに呑まれて大暴れとは、情けない!』

『怒りに任せて、って結構パワーが出るらしいね! 知らないけど!』

『アンタはどっちの味方だお袋ォ!』

 

 さっきから不安になる要素を持ち込んで来るのをやめろ! もうちょっとやる気が出るような言い方をして欲しい!


『息子同士の張り合いなんだからどっちも応援してしかりじゃないかい?』

『アンタのそれは応援じゃなくてもはやただのガヤだろうがい!』


喧嘩しろ。

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