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俺の山でデスゲームをするんじゃない  作者: 鍵っ子
俺のホームパーティを邪魔をするんじゃない
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覚悟しないススメ

「――テメェにこの借りを返す為に娑婆に戻って来たようなもんだ」


 いわゆる、お礼参りって奴か? まぁ随分と恨まれたもんだな俺も。カカカ……あーあ。ふざけてくれやがる。そっちの自業自得だってのによぉ。あぁ? たった一人の一般人のタマ取る為に全力を出して脱獄とか笑えるかよ。どうしてこんな一般森林官にこんな執念を……!


「脱走して三日程、とはいえ、丸三日を費やして、銃の扱い方を学んだよ。お陰でお前の頭をハチの巣にするくらいは、出来るようになったと思うぜ」

『やれんのか? お前に? やれるもんならやってみろよ、この犯罪者が』

「唸ってるんじゃねぇ。直ぐに黙らせてやるからなぁ……!」


 好きで唸ってる訳じゃねぇよ。お前が戻って来たからなんだよ。塀の向こうからお門違いな殺意ばら撒いて戻ってきやがって。そりゃあ穏やかかつ常識人なこの俺だって思わず角を尖らせるってもんだ。


「おうおう、その角で串刺しにするのかよ、俺を、やってみろ!」

『やったら俺が逮捕されるんだよ間抜け! 人を逮捕させる様に仕向けんな!』

「その前に……俺がぶち抜いてやる!」


 ――ヤバい、来るっ!

 破裂音。転がって避けなかったら……直撃してたか? いや分からんけど多分、そんな気がする。前よりも全然、ビビってない。


「っち、相変わらず素早い……! 反応速度もいい! 化け物め!」

『そっちの執念にこそ化け物という称号を贈りたいわよ! 馬鹿野郎が!』

「ははっ、だがなぁ。この前とは違う、今だった当てられそうだ!」


 何よりも……しっかり目が据わってやがる。例え億単位で金詰まれて和解を申し入れられても首を横に振りそうな感じがする。逆恨みでここまで行ったら大したもんだよ……!


『ったく、とはいえ、この前と同じ……この山は俺のテリトリーだ。どの辺りに行けば隠れやすいだとか、休憩できそうな場所があるだとか……そういうリードはある』


 最悪重傷負ったら逃げるのも手だなぁ……うーん、殺し合いなのに完全にかくれんぼの思考になって居て草が生えるぜギャハハハハ……あー死にたくはないんです。結構死にたくないっていう思いは先行するよそりゃあチャカだぞ?


「ええい! 当たれってんだ!」


 いやです! 地面を転がってでも全力で躱っっっっ……!?


『は、鼻先掠った……地面転がってる所を狙い撃ってんな此奴は……!』


 う、腕上げたじゃない……チクショウ、一度敗れて覚悟と実力仕上げてくるとかお前漫画じゃねぇんだぞ! しかもお前そういう物語だったらどっちかと言えば敵役でしょ!? そんな補正かかったみたいな真似するんじゃねぇ!


「この、逃げるなっ! 大人しく……!」

『してたら当たってあの世行きだろうがぁ! このっ! 全力で転がって……痛てっ!』


 メッチャグリってなった! 引っかかった! 角が地面に! ええい地面を転がって避けるのは得策じゃ(チュイン!)よーしさっさと起き上がって逃げよう今は額化するだけで済んだけど次はそこに風穴があくからね!


『というか痛いな! 掠っただけでも普通に血が出るとか!』

「あ、当たった……! 当たったぞ! よっしゃああ! この調子で、確実に……! って、この、逃げるんじゃねぇ! 此奴!」


 そりゃあ喜ぶでしょうよ! 掠るようになってるだけ、大分成長しているって実感できるからね! そういう実感がさらなる成長に繋がるんだって、このタイミングでは糞みたいな事実だな!


「っ、落ち着け俺……冷静に、良ーく狙って、しっかりと両手で……いや違う、左手は、添える位の感覚で……先を狙うように……!」


 ――やっべ、マジでこれもうちょっとで当たる。冷静に……落ち着いて! 避けるんじゃなくて、当たらない様に木の後ろに逃げ切るんだよぉ!


『ぬぉおおおっ! 死にたく無いぃ!』

「あ、ヤバい後ろに回り込む積りかっ! させるか、当たれっ!」


 ……っ……! じゅ、銃声……痛みは……無いっ! 隠れ切ったか! いやマジでギリッギリな所だと思ってたから、もう当たってもしゃーないから位思ってたけど隠れ切れたみたいだな……!


「ち、ちくしょう。こうなると……ええい回り込んで仕留めてやる!」

『そう上手く行くか!』


 お、先ず右か? なら俺は左だ。残念、そこにもう俺は居ません~、隠れてなんかいません~、その反対側に居るんだよ! そらそらどうした!


「こ、このロクデナシが……ええい、このっ、こっちだ!」


 左ぃ、右ぃ、右と見せかけて左にぐぃいいいい、左に行くと思った? 右にターンだよ残念ながら! もうちょっと頭を働かせてみたら!? ホラホラ超回ってるぞ? 見事追いついて見せろォ?


「こ、こ、コイツぅううううう! ふざけやがってぇ! このぉ!」


 はっはー! そんな無駄玉撃っても意味ねぇぜぇ! どうしたどうした! 諦めてさっさと逃げ帰……いやアカンやん。逃げ出したらアイツら突きだせないやん。


「このこのこの! このぉ! チクショウガァアア!」


 どわああああ?! ば、馬鹿じゃねえのコイツ!? あんだけ冷静にぶっ放すこと考えてたってのにいきなり乱射とか!? 止めとけって、冷静になれって弾が切れるぞあっと言う間に! ……ん?


「くっそ……この野郎、次のマガジンで、確実に……!」


 ……あったな。縛り上げる隙。とはいえ、今は無理か。もうマガジン装填しちゃってるし。とはいえ……っと!


「顔出してんじゃねぇぞ……! 今度顔出したら……いや、ダメだ。複数居る訳でも無いんだ、当てられる訳ねぇ……!」


 危険かもしれんが、やるしかない。この野郎を確実に捕まえる為にも。今日で、このバカ騒ぎを終わらせる為にも。多少のリスクなら、負って当然だろうし……やってやる!


「こいつ……っ?」

『……来いよ』

「――隠れなくても余裕、ってか? 鼻息鳴らしやがって、上等だぁああああ!? ぶち抜いてやる、その眉間をなぁあ!」


主人公が逆だと完全にバイオハザードか異世界召喚物のワンシーンになります。

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