親戚のオジサンにやられると怖い奴
『パーティの準備はバッチリできてるって言ってんだろうが!』
『アンタがパーティの準備しても必ずどっか抜けてるもんなのよ!』
『そりゃ今回に限っては抜けてるよ! アンタが来ること知らんかったからなぁ!』
アンタの分の食器とか色々欠けてるよこのアポなし突撃ミノタウロスマザーがよぉこの野郎! 女の子だったなぁ! でも野郎って言いたくなるくらいには全くもってデリカシーの欠片も無いけどよぉ!
「牛頭さんが片手で抑えられている……」
『家で一番パワフルじゃなからのう。あ奴は。実際の腕力なら儂じゃが』
グヌヌヌ、必死になって準備したってのに……俺が……コレだから嫌なんだよこの人。俺がドンだけ頑張って準備しても『はいはい』で片付けるから! オカンムーヴでのゴリ押しをそろそろやめる年だろうよ!
『餓鬼じゃねぇってんだよ俺だってもう!』
『何言ってんの! アンタから来たメール見て、私がどれだけ心配したか! 全くトラブルばっかり首突っ込んで! もうちょっと落ち着きを持ちなさい!』
ぐっ! いや、それを言われると……まぁ、有馬さんを通して子供を持つ親の気持ちの何分の一か位であれば察した俺としては、もう、ぐぬぬとなるしかないけどさ。
『……それは、まぁ、悪かったよ』
『それはそれとしてナイス流石我が息子! 息子じゃなかったら惚れてる! ってなったけどさぁ! 従姉妹のホルちゃん「ヤバい喰いたい!」とか覚醒してたし!』
『じゃあ良いじゃねぇか! 何で責められなきゃいけないんだお前ぇ!』
最悪褒められるような事じゃないにせよ、責められるような事ではないじゃねぇかその話通りだったらよぉ! お前ぇ! だから……好きだけど苦手なんだよ!
「牛頭さんのテンションが乱高下してる……」
『お爺ちゃん、この子凄い良く見てるよね。ハチの事ね』
『ワシこの子、あ奴の嫁に良いのではないかと思うんじゃけどなぁ……どうにも体格がなぁ。お隣のあ奴の嫁、しっかりとした体しとったからのう』
良かった。有馬さんが俺達の言葉分からなくて。万が一にも聞こえてたら俺は一族最強クラスの漢に不利なれど戦争を仕掛けざるを得なかった……余りにもこの、情操教育に最悪過ぎるからな、今の発言は。
『それは兎も角としてジジイテメェは後で締め潰すから覚悟しろ』
『お? やるか? 久しぶりに揉んでやるぞ小僧』
何時までもロートルに劣るニュービーだと思うなよ……俺だって修羅場潜り抜けて経験詰んだんだよ。血の雨降らしてやるからよ。
『やめときなよハチ。お爺ちゃんに勝てるのはお婆ちゃんだけだよ』
『アンタは私が改めて〆るから覚悟しておきなクソガキ。そこらで女の子を引っかけて来たんだって?』
『ハチィイイイイイイイイ!? なに不本意な形でチクってんだお前ぇえええ!?』
いや……お母様来たし、折角だから兄貴の素行を、さ。直してもらおうかと思いましてはい。良かったじゃん。一番の美人に相手してもらえるぜ。
『誤解だっつってんのにこのクソがぁ! お前爺ちゃん相手した後は俺だぁ!』
『その前に私だよタウロス。覚悟しておきな』
『ゆるしてカーチャン……ごめんなさい』
ざまぁねぇな。そこで母さんに嬲られて果てればいいのさ。ハッハーッ! あ、その前に有馬さんをちょっとこのスケベ爺から引き剥がしておかないといけない。
『有馬さんちょっとこっちおいで』
「手招き……えっと、なんでしょうか」
『はいはいこっちこっちねー。取り敢えず爺からは離れようか』
確か、冷蔵庫に……あったあった。ふふ、今日の為に買っておいた特別製のフルーツケーキたちが……有馬さんにはこの空間は暑苦しいだろうし、詫びも込めて。
「わぁ、ケーキ! 美味しそうですねぇ……全部ホールなのが、ビックリですけど」
そんだけ買わないと満足しねぇのよ俺達。まぁ一人珍客が増えたから足りるか怪しくなってまいりましたけど……まぁそれは自業自得という事で、欲しけりゃ自分で買ってきて頂くとして。
『ささっ!』
「……食べて良いんですか? 指さしてるって事は」
『おうともよ! 後食べるならこっちの席に来ようね。そっちの爺の前からは離れて』
『オイお主、いい加減にせい、露骨じゃぞこの過保護が』
うるせぇ黙れ。露骨くらいで丁度いいだろうアンタ相手だったらよ。
『アンタの発言がアレじゃなけりゃこうしてないんだよ爺ちゃん。ちょっとは自重しろ』
『セクハラなんぞしとらんわい! そりゃあ直に障った、とかいうならワシは何も言えんが、あの子には何を言ってるのかも分かっとらんだろうが!』
『視線で察知するかもしれねぇだろ。体じろじろ見やがって! アンタこそ露骨だよ!』
ったく、豪快なのは構わんけどそう言う方向に豪快なのは止めて欲しいよ……ったく。明日になったら全力でもてなしてお帰り願うしかないかぁ。っと。
『そろそろパトロールの時間か……おい、俺ちょっと出てくるけど、有馬さんに変な事吹き込むなよアンタ等!』
思わずビシィッと指さし確認しちゃうよねホント。
『囲うなよ! 絶対囲うなよアンタ等! 有馬さん大人しいから、ホントビビっちゃうからなぁ!? 親戚の子供対応で囲うなよ! 絶対だぞ!』
『何の心配をしとるんじゃお前……何時わしらがそんな事をしたのか』
『しただろ! 五歳の頃、お小遣い貰った俺を皆して俺を囲ったの忘れてねぇぞ!』
それ考えてたら有馬さんの心配するの当然じゃないか! アンタ等、冷静に考えろ! 自分の体格よりごつい奴らに囲まれたらそりゃあ不安だろうよ! 考えろ!
『そんな事しないから、心配しないで行ってきなさい。山の健康を守るのが仕事でしょうが! こんな好待遇して貰って、サボってんじゃないわよ』
『分かってるわい!』
サボる訳ないだろ! ったく、俺は仕事に忠実なミノタウロスだぞ! あんまり馬鹿にしてるとアレだぞ、酷いぞ!
投稿を忘れるとか言う間抜け。大変申し訳ございません……お詫び申し上げます……!




