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俺の山でデスゲームをするんじゃない  作者: 鍵っ子
俺のホームパーティを邪魔をするんじゃない
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牛たちの集う冬

 ……良かったなぁ、この季節に寒中水泳しなくて。間違いなく風邪ひいていたろう。この時期に風邪とか、間違いなくインフルの呼び水になってただろうなぁ。風邪治すのに体力使ってそのまま、ってのも……あ、煮えた煮えた。


「牛頭さん! ニュースになってますよ! あの船の事!」


 おーそうかぁ……ま、俺の活躍なんざ信じて貰えなかったから俺の名前なんざ乗ってなかっただろうけど。あ、出てる船員さん、俺を案内してくれたあの人だな。


「――ンォウ」

「あ、お鍋出来たんですか? わぁ……お魚もよく煮えましたねぇ」


 今まで魚はあんまり調理した事なかったから、上手く出来るかは分からなかったけど、案外良い感じに出来たんじゃなかったかな。とはいえ、美味そうに出来たとはいえ、本当に美味いかは……あ、待って。出汁はすさまじく美味いぞコレ。


「あーん……んっ、やっぱり美味しいです。やっぱりお上手ですね。料理」


 まぁお母さんが持たせてくれた良いお魚だからなぁそりゃあ、下手な調理は出来まいよと……で、結局あの事件は、船の不備が原因って事になったか。まぁ、謎生物が船沈めたなんてそうそう言えないだろうからなぁ。


「……はふ、はふ……牛頭さん的には、コレはどう思うんですか?」


 ん? どうって……


「牛頭さんの、活躍、丸々全部、無かった事になっちゃってますけど……どうなんですか? 不満だったりしませんか?」


 いや? 全然? この程度で不満なんて思ってないよー。俺は別に、好きに暴れたに等しいし。ケガもしてないしなぁ。リスクも特に負ってないなら、そりゃあ惜しいとはならないよね。全然。


「全然気にしてる様子ないですねぇ……まぁ、そう言う人ですけど」


 別に名誉欲とかは考えてないからねぇ俺は。ぶっちゃけ偉くなったところで、窮屈だと思うんだよなぁ……いや。その、なんだ。色々なそういう? 面倒な立場の縛りとかじゃなくて……物理的に。


「……」


 この体だと住めるところも限られるし、偉くなっても、仕事をする部屋は他の人間基準だ、どれもこれも。めっちゃストレスたまるだろうし、面倒……実に面倒。なら変に出世なんかするより、こういう安住の居場所を、誠実に守ってくのが良いでしょうよ。


「はく……骨とか全然ないなぁ……」


 こういう、稀有な友人と過ごす時間とかね。まぁ、親戚連中全員そういう名誉欲とかには疎いというか、だからそういうのに固執するの事態が非常に面倒というか。


「……もうこの山も、冬景色ですねぇ」


 後、この小屋から離れたくないっていうのも純粋にある。実際、四季も綺麗に移り変わる山の中、しかもガスも水道も完備のログハウスとか誰が脱出したいと思うか。


「……そういえば、山。どんな感じでした?」


 いやぁ、冬を間近に色々面倒もあるよ。なんか、古くなったストーブの大量投棄とかねぇホント。お前ら山を何だと思っているのかと言いたくなる。しかも電気じゃなくて石油が! 中身偶に漏れてるんだよ!


「ゴミとか、いっぱいあった感じですか……大きいゴミとかですか?」

「――ォウン」


 そうそう。いやぁ、お陰でそのゴミを回収するので、パトロールの労力は二倍三倍に跳ね上がっておりますよ。ったくゴミを捨てたマナー違反野郎をしょっ引いてやりたいくらいだよ本当に。


「大変ですね……とりあえず、鍋を食べて、忘れましょうよ! ね!」


 そうねぇ。折角田中の婆ちゃんの所から良い野菜をたっぷり仕入れて、大好きな豆乳鍋で、拘ってこうして鍋をやってるんだから。食べなきゃ損ってもんだ。よーし、ガンガン食うぞォ。


『警察は、逃亡した容疑者達の行方を追っており、周囲の住民に情報提供を呼び掛けています。尚、逃走した容疑者は十名以上おり……』


 いや警察、そんなに逃がすなやぁ。危ないよ? そう言う逃走中の犯人て、逃げようと必死になってるだけじゃなくて、逃げられないと悟るとヤケ起こすかもしれないから。止めようぜそう言うのさぁ。


「怖いですねぇ……その人たち、今は何処に居るんでしょう」


 この山とかに居たら怖いねぇ。まぁ登山道に入るには必ず監視カメラがあるエリアを通らないといけないし、そもそも登山道を普通に登ってきたらここには近寄れないから、まぁ良いんだけどさ。


「……もうそろそろ、今年も終わりですねぇ」


 もう一週間もすればイヴだからねぇ。まぁ独り身とはいえ、俺も毎年イヴ直前のこの時期には親戚をここに招いてパーティやってるし……あ、そうだ。有馬さん有馬さん。


「ん? どうしたんですか?」


 えぇっとカレンダーカレンダー、っと。手にモテるサイズの奴が、確か……ああこれだコレ。ほら、ちょっとこれ。折角だし、クリスマスの前、ちょっとウチ来ない?


「クリスマスの前……空いてるかって事ですか? 空いてますけど……ん? ホームパーティ? というか日本語なんですね」


 こっち来てから日本語に慣れちゃってね。いやー母国語を若干忘れそうになって居るのは内緒。いやそうじゃなくて。


「ホーム……え? えぇっ!? ちょ、ちょっと待ってください! ご家族が来るって事ですか!? ここに!」


 そうそう。今年は……爺ちゃんと、兄貴だったかな。他は実家で色々用があるからってキャンセルだったけど。


「(ご、牛頭さんのご家族……前に一族の中でも、自分はキュート系だって自慢してきたことがあったけど……そ、それがホントの事か、というかご家族自体が気になる!)」


 さて、どうかな、来てくれるかな。折角だし、新しく出来た友人を紹介したいんだが。


「……行きます! 行かせていただきます!」


 うぅし決まり! 今年のパーティは、ちょっと腕ふるっちゃうぞぉおおおお!


よーし、最終章だから牛頭さんの会話解禁しちゃうぞー(無邪気)

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