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俺の山でデスゲームをするんじゃない  作者: 鍵っ子
俺の乗ってる船でバイオテロを起こすんじゃない。
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実際これやられたことありますけど地獄です。

「どうして海から出てきたんですか!?」


 色々あったのよ……色々。アイツらが面倒な事やってくれたおかげで……後ね、水の中に入ってたお陰で、最悪の事に今更ながら気が付いたんだよ。


「うぅ、磯臭い……って震えてる!? 寒いんですね!? そ、そりゃあそうですね! びしょ濡れですもんね!?」


 ……サブイ……メッチャサブイ……なんなのこの寒さは。水にぬれたからってこんなに体冷える普通? それとも夜だからどうしても風とかあるから? コンチクショウ、今こそ役に立て俺の筋肉よ。駄目ですか? ダメみたいだなコレは……


「ご、牛頭さん! 今暖房入れますから! あ、でもシャワーとかの方が良いですか?」


 どっちでもいいから早くこの冷え切った肉体に熱を入れたい……ヤバい、普通に風邪引きそうです私。畜生、風邪なんて日本に来たばっかりの時、荷物を家に保媚び入れて疲れ切った時以来だぞ本当に。


「しゃ、シャワーの方が良さそう……ちょ、ちょっと待ってくださいね……」


 ……そう言えば、割と館内に木の根が張ってる割には、電気とかも消えて無いのがラッキーだよね。幸運だよね。まぁこれで暖かいお湯でも出てくれれば……


「……ご、ごずさん……お湯、出ません……」


 おーまいぶっだ。料理とかは出来てそれは出ないんかい……! お湯出ないんかい! いや、料理自体はIHとか、電気さえ通ってれば行けるのか……お湯とかを直接届ける場合、ここに繋がる配水管がお釈迦になってたらダメなのか……グォオオオオオオ寒い!


「な、何とかしないと……! え、えっと、お湯的な何かを何とか……えっと! えっと! そ、そうだ食堂の人に言ってお湯を! お湯を!」


 そう言えば、上のデッキで俺が壮絶な死闘を繰り広げた挙句、あのサメ野郎を仕留めた事を皆は知っているのだろうか。知っていて欲しい。出来れば。おいら物凄い頑張ったからさぁ。まぁご存知ないでしょうけど!


「ちょ、ちょっと今から食堂行ってくるので頑張ってください!」


 何を頑張れというのか。体が冷えてるのを。アレか? 地面に体擦り付けて摩擦しろってか? 無理やろ! よしんば体が温まっても肌が荒れちゃうよ……


「――ォォウ……」


 あー、しかし……良く生き残れたな俺……マジで海の底に沈む生ごみに成り果てる所だったよ……ヤバくないですか? 鮫と殴り合って勝った男って、転職する時に書けるよねこの特技。いや、暴力的って思われてペケか……あ、そういや。


「……ヌゥ、ゥゥア」


 えっと、何処にしまったっけ、ケツのポケットだっけ……? あ、あった。ガッツリ水没してたし、一応耐水性はばっちりな奴だけど……


「――オッ」


 っしゃああああああ! 無事だぁあああ! 電源入ってくれた! 助かった!


「――ヌッ……ゥォウ」


 よし、指もちゃんと動く、問題ないな。はぁー……あ、万が一どっかのデータがトンでいないかも一応確認しておくか……あ、指先が震えて、上手く……ええい早く温まりたいのう、婆さん!


「ご、牛頭さんー! お湯貰ってきましたよー! 大丈夫ですかー!?」


 あ、すいません。ってちょっと待ってそのやかんって、物凄い湯気出てますけど。まさかとは思うけどそれそのままぶっかけたりしないよね? 俺茹で牛になるからやめて? 寒いからってそんなイカれたことしないよね!?


「えっと……お水も貰って来たから、コレを混ぜて……お風呂でかければ大丈夫だと思うけど……というか牛頭さんがこの蹲っている状態から動ないとそれも出来ないよう……」


 あ、ちゃんとお水もあるのね。それなら安心。ああもう大分寒いから早くお湯を浴びたいし、さっさと風呂場にでも……


「あっ! ごずさ、ちょっ!?」


 うん? どうし(しゃぁあ……)……どわっちゃぁアアアアア!? あ、頭に! という体にも熱さがぁあああ!?


「はわわわわわわ大変だ牛頭さんが拷問されたみたいになってる!?」


 目に入らなかっただけマシか……ッ! そう思うしかない! ホント、声も出せないぐらい熱かったコレぇ! ああバカやった、角を、やかんに引っ掛けて……ひっくり返したのかっ! おあがあぁああああああちゃああああ!


「ご、牛頭さーん!? ど、どどどっ、どうしよう! え、えっとえっと……!とりあえず体冷やしましょうか!?」


 え? 体冷やすって……まって、それはまさかとは思いますけれど……まって、ちょ!


「ええい!」


 あっきゃあぁあああああ冷てぇえええええ!? いや実際はそこまででも無いんだろうけど焼ける位熱い者浴びせかけられた直後にコレは拷問と同義よ?! 


「あ……やばい、絶対何か間違ったコレ」


 分かってっ……くれてっ……幸いっ……ああっ、熱いのと冷たいのとが、最悪の、ギャップを……演出っ……うごごご気持ち悪いイイイイ!


「え、えっと……あ、そもそもお湯とお水を混ぜて使う前提だったっけ……普通に混ぜてかければ……あ、どっちも残ってない……またもらってこなきゃ」


 あの、すいません、出来るだけ早く持ってきて頂けると。冷たいのと熱いのが引いてまたぞろ寒くなってきたから。お願いしまーす。


「――ンンン」


 あ、でもちょっと指先は安定してきたから……ちょっと、もう一回データ確認とか色々やって、暇でもつぶそうかな……あ、いや、全然ダメだ安定してねぇ。狙った場所押すのが精々だこりゃ。


「――ンォウ?」


 これは……メールの返信。もう来てたのか……何々?


『――なんでお前がその事を知ってるんだ。捜査機密の一つだってのに』


 ……あー。最悪の可能性がばちあたりした感じか……あーもう、報告しないといけないじゃないかこっちの一件。まぁ震えて全然打てないからまた後でだけど……



控えめに言って気分は最悪になりますよ。はい。

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