表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺の山でデスゲームをするんじゃない  作者: 鍵っ子
俺の乗ってる船でバイオテロを起こすんじゃない。
62/122

サメ映画のラスボスと言えば

 あー、兎に角、行かないと……ホント、デッキの、アレだ。サメ野郎を、ちゃっちゃか成敗して、逃げないと、行けない……やっべ、足元ふわふわするわ。楽しい。いや楽しんじゃいけんやろって。


「――ンフウゥ……」

「……牛さんでも真っ赤になるんですねぇ、って瓶が二本も転がってるんだけど、もしかして結構飲んでらっしゃいます!?」


 んー、今更ぁー? 結構ねー、勢いよく、口当たりもいいからグビグビいっちゃったっていうか。美味しかった。ヤバい。もう勢いよく飲んじゃったのね。


「め、目が凄い潤んでる……お父さんがガンガン飲んだ時の顔にそっくり」


 そんな潤んでないよぉ、ちょっと足に来てるかもしれないだけでさぁ……別に、問題ないよ別に。うん。行ける行ける。気持ち悪くも無いしさぁ……


「あ、あの……ご飯食べてからって言ってましたけど……やっぱり、その、やめた方がいいんじゃないかぁ~、って……思ってしまったり、して~……?」


 余裕だってんだ! こうやって立ち上がるのも問題ないって! グハハハハ……ハハハハ……う、ににに……っと、ふ、ふ、よいしょ、っと。ヤベェ、ふらついて……いや大丈夫だ。うん。きっと。


「ふ、ふらついてませんか?」


 うん。これ大分キてるわ。足に、まず間違いなく。フラフラって、程じゃないけど……あ、いやダメだコレ。踏み出した直後に頭にぐらっと来る。これは……ダメ、じゃないけどヤバいかもしれない。うーん、体をキッチリ使えるか、となるとなぁ。


「――ンヌヌヌゥウウ……グォウ」


 水でも飲むか? いや、酔いがさめると余計に吐きそうになって、先ず使い物にならなくなる。死ぬ……良し、最悪の状態だが、今はこの状態で動かないと真面に活動できる気がしねぇ。気を抜いて間抜けした罰って事で、甘んじてこの状況をどうにかせんと。


「大丈夫ですか……? 頭抑えてますけど」


 痛い訳じゃないが、この酩酊感はなんていうか……どうにもしっくりこない。どうにも思考が回らん。あー、いや、考えることは出来るが纏まらないというか……何かせんといかん、けども……あぁ、そうだ。デッキに行かねぇといかんのか。


「あ、あの、動かない方がいいですって! 危ないですよぉ……」


 いやぁ違うんだよ、今動かないとこの後には先ずマトモに使い物にならなくなっていくとというか……あ、やばい、もう色々と思考がおっつかなくなっていく。今の内に暴れないと。ヤバい。


「そ、そんな酔ってる状態じゃ危ないですよぉ、船員さんに任せた方が」

「――ヌゥウ」

「うぅ……行くんですかぁ?」


 行かんと危ないというか炎で燃やすと些か以上に危ないというか……デッキだから室内みたいに籠らないかもしれないけど。危険な可能性が僅かでもあるならやるしかねぇ……いや、室内じゃないから平気……落ち着け、思考がループしている! 兎に角排除すればいいんだ、多分!


「あ、あの……絶対無理しちゃダメですよ! その、酔ってるんですから!」

「――グゥフ」


 うん。大丈夫だと思うよ多分。寧ろ酔ってる時は暴力的になるまであるから。丁度いいんじゃないか? 運が良ければだけど。うん。多分。


「……それに……」

「――ンン?」

「あ、いえ……何でもないです。はい。あの……絶対にその、無茶しないで……特に今は、その、酔ってるんですから」


 うん。ちゃんと危ないと思ったら速攻で逃げるよ。しかし逃げるって言ったってこの海の上で逃げる場所なんて船内くらいだけどもさ。


「うぅ、サメさん。いつの間にかどこかに消えて……た、り……?」


 ん? どうした、そんな凍り付いて。何見てるの? 海になんか居た?


「――あひゃぁあっ!? や、やっぱりいたぁっ!?」


 いや今度は何だよ!? また血相変えて! さっきも変に悲鳴上げてたけど、今度は……窓の外か? となると外のサメがこっち覗いてたとか? いやでも、それでこんな風に驚くかぁ? さっき見たってのに。


「ごごごご! ごごっごずさぁん!? 大変です! そ、外に! 外にエライ物が!」


 エライ物って……サメ以上? そんなの余程の事じゃないとなぁ。ううん? 何を見たんだ本当に。ったく、見たって何を……


「――ンオゥ?」


 ……待て。確かにいま、サメが居たけど……んん? おかしいな。幹伸ばしてここまで来た……まぁそこまではいい。良くはねぇけど。デッキの上から態々こっちを見に来てるってのは、ちょっと迎撃しなきゃヤバいかな、と思うけど。


「――あ、あの。牛頭さん、私の気のせいじゃ……ない、ですよね?」


 ううん。俺も見た。気のせいじゃないと思うよ。多分だけど。というか、気のせいと思いたいんだが……今のサメ、二頭寄り添って、一緒に動いて……まさかとは思うが。




「デッキですか? 今は何人かで見張っていますけれど、特に異常は無かったと思うますけれど……どうかしたんですか?」


 どうかしたっていうか、どうかしている事態になったというか。


「……ンフゥ」

「あ、あの……ちょっと、変な物を、見てしまって……」

「変な物? ってちょ、お客様!? デッキは危ないですって!」


 俺はまぁ、大丈夫だよ。見間違いだったら嫌がらせがてらデッキの上にあの木のサメ共誘い出して磨り潰してやる。ビビらせてくれた例に……アカン、思考がちょっと、物騒になってきちゃってる。落ち着け俺。


「あ、あの! お客様!」

「あの人は大丈夫だ! ご自分で対処できるから」

「えっ……ご自分で?」

「――」

「い、ません……か?」


 いいや、デッキは真っ暗だけど、その中でもちょっと黒いのが濃い場所がある。上に居るよ。ごっついのが一匹。


「……あ、あぁ」


 見間違いじゃなかったかぁ。とんでもないモンスターが。こっちを見てらっしゃる。映画以外で初めて見たぜ。双頭のサメなんざ。


やっぱり理不尽なパワーアップは基本でしょう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ