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俺の山でデスゲームをするんじゃない  作者: 鍵っ子
俺の乗ってる船でバイオテロを起こすんじゃない。
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絶対迷惑をかける鮫マン

 とりあえず、連絡は取った。まぁ、アイツも丁度調べてる最中だから、そう時間はかからんと思うが。こっちの情報を照合してもらうだけだし。後は、無事に帰るだけ、か。その間、まだまだやる事はあるが。


「……牛頭さん、また行くんですか?」

「ウゥン……グフゥ」


 まぁ船内で止めることが出来たのは三体だ。張り付いた数はその倍近く、一匹が今でも船内で大暴れして、それを止める為に火炎瓶が使われてる……となると、後二匹ぐらいいる筈なんだよ。暴れ出してないのが不思議……


 ――ゴゥン


「……な、なんか今、揺れませんでした……? 気のせいですか?」


 うーん暴れ出した模様。仕方ない、船員の皆さまが到着するまで、時間稼ぎでもするしかないか。いや、やりたくてやってる訳じゃないけど……俺がやらないとお預かりしてる子が危ないんでしょう? 出来るだけの事をやるしかない。それが責任よ。


「あ、あのっ! あんまり無理しないでくださいね……?」


 大丈夫だよ。沈むまでの時間を稼ぐだけだ。そこまで難しい事をするつもりは無いともさ。さてと……どこの辺りから(ザシュッ)……?


「……壁からなんかデカいのが生えて来たぁあああああ!?」


 おっとお隣さんだったか! となればちょっと行ってきまーす! よーし、全力だぞーコンニャロウメ! やっちゃうぞー!


「――ォオウ!」

「ご、牛頭さんッ! あ、あの……ちょ、ちょっと待ってくださいよ!」


 失礼! 隣の部屋は……空き部屋だったか! しかしこんな危ない部屋の横に俺達泊らせないで下さいよちょっと! ったく、穴開いた部屋で休めってかこのサメ……ん!?


「――ッ!?」

「――」(カァーッ!)


 ついに室内に入ってきやがったこのプラントモンスター! ちぃっ、根っこの間からニョキって頭だけ生やしやがって! ちょっとキュート気取ってんじゃねぇ! キュート担当は俺なんだよぉ!


「だ、大丈夫……ヒエッ!? 気持ちわるっ!?」


 だよなぁ! こんな奴は即刻切除するに限る! さっきと違って、斧だってあるぞオラァテメェ、そんな場所に自らを固定した事を……無限に後悔させてくれるわ!


「――グォオオオオオオ!」


 喰らえハンドアックスの一撃を! 突貫!


「――ッ!? ――! ――!」


 イヤイヤすんな! って、触手、っていうか木の根で壁作ろうとしてんじゃねぇぞ! この、小細工しやがって! クソがぁ!


「わ、私応援呼んで来ましょうか!?」


 要らぬ! この変態生物はこの俺が直々にぶちのめし、粉砕する! 砕く! 俺がやらねばならぬのだ……特に理由は無いが俺がそう決めたからそうする! 若い子も自分で決めた事は結末とかどうでも良いからやり倒そう!


「す、凄い拒否している……分かりました! えっと……見てます!」


 いや、見てなくていいから隣の部屋に……いや、向こうまで浸食して来てるからどっちにせよ変わらんか。良いぞ、俺の活躍を見ているがいい!




 ヨシッ! 完了! いやー、結構かかってしまったな! 早めにお頭をカチ割ったのがキモだったなぁ。やっぱり所詮は植物ではなく動物、頭の一つでもカチ割ってしまえば全ての根っこが沈黙するなど、ハッ!


「……(ぷるぷるぷるぷる)」


 山の木々を見習え軟弱め! 彼奴ら生半可な除去の仕方したら普通に生えてくるから。なんかいつの間にかニョキって! お前何処から来たって言いたくなるくらいしっかり生えて来ちゃうから!


「しゅ、しゅごい、たくましぃですねごずしゃん・……ひゅえええ」


 ん? どうしたの有馬さんそんな限界オタクみたいになって。大丈夫よ? もう全部しっかり薪になる位、細かく細かく砕いてやったから。もう抵抗すら出来ないよ。


「すぅ、ふぅ……お、おちつこう……ちょっと物凄い勢いで木を切除していってただけだから……マシーン染みてただけだから……あ、あの、お疲れ様です」

「――ンフゥ」


 いやいや。預かった子を守る為ですから。しかし、根っこは薪に出来るが、こっちの本体の方はなぁ……表面はガリガリ削れて問題ないんだけども、中まで行っちゃう結構、ブシャーっと吹き出しちゃうもんなぁ。


「あ、あの、タオル取ってきた方が良い、ですよね」

「――ウゥン」

「あ、はい。直ぐ取ってきますので少しお待ちください」


 血とか。お陰で真っ赤よ。おいらの体。生臭いし……全く、余計に女の子に近寄り辛くなっちゃったじゃんかぁ。ったく、イラっとして来た。残りの奴も丁寧に切除してやろうかな。本気で。


「――……オェ」


 しかも……くせぇ! この、血も変に臭いぞコイツ! ったく、なんて野郎だ。ってあちょっとコレ口の中に入ったぞ! ウゲッ、マズイ! 味が可笑しい! 何だこれはもしかして毒か!? 毒じゃねぇのか!?


「――グググゥ……」


 樹液に毒があるなんて植物、ザラだかんなぁ……そういう所まで再現するとかそんな細かい再現要らないから。マジで。こんな害悪生物さっさと駆除するに限る。


「ご、牛頭さんが物凄い血にまみれてる!? どうしたんですか?! 怪我したんですか!?」


 してない! してないけど……いいやこの悍ましい事実を教える必要ないな! うん! 何でもない! 秒速で駆除してやるからもうちょっと待ってね!


漆とか毒性ヤバいですよねぇ。

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