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俺の山でデスゲームをするんじゃない  作者: 鍵っ子
俺の乗ってる船でバイオテロを起こすんじゃない。
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実際森林官さんは木の間引きとかする事もあるそうです。

 皆様こんにちは。牛頭です。今日はこの森林官、謎の木魚切除RTAに挑戦していきたいと思います。誰もやった事の無い前代未聞の記録ですが、ここは人間として、しっかりと皆様の目標となるタイムを見せていきたいと思います。


「……牛頭さん、どっち向いてるんですか?」


 いや、ちょっと実況動画でやってた風に脳内実況でも……まぁ誰も聞いてないからやらないけどさ。虚しすぎるし。そんな事やってても。


「そ、その斧でやるんですよね……でも大丈夫なんですか、室内で斧なんか使って」


 まぁ部屋がこんな事になってるんだし、怒ったら怒った方が理不尽まであるでしょ。文句なんざ言わせねぇよ。一騎に根付いてしまってどうしようもなくなる前に早めの駆除は基本、専門家に逆らうならそれなりの根拠、聞かせて貰いましょうか。


「――フゥウ」

「あ、もう止まるつもりなさそうだなぁ……わ、私は離れてますね?」


 巻き込まれたら危ないからね。丸ごとぶち壊す勢いで大暴れするつもりだからさ、よーしやるぞー、めっちゃ浮き出してる奴から、やってやるぞぉ! 先ずは一撃、狙って。


「――フンス!」


 良い手ごたえ! 木を叩き切るこの独特の感覚、少なくともメリメリ浮上して来てやがった部分は確実にやった! っし、後はもう一発程ぉ!


「――ウゥン!」


 よし、完全に刃の先がしっかり食い込んだのを確認。後は奥にある、コイツの本体をええい……逃がすか! 根は張らせねぇ! この対処法であってるか分からないけど!


「ちょ、牛頭さん壁になんて手突っ込んじゃって大丈夫なんですか!?」


 兎に角根を張ろうとしている、コイツをぶち壊していくしかないだろうよ!


「――ゥゥ……グゥウ……ヌゥン!」


 良し、抜けた抜けた! って予想より結構逞しいなコレは大根ぐらいある! 成長具合が想像を遥かに超えてやがるじゃねぇの! どっから栄養得てんだ。


「そ、そんなのが……壁に……ひぃっ!?」


 さぁて、くっついてからもう五分は経過しておりますがそれだけでこの速度ともなると完全に根を張るのもそう遠くはなさそうで! まだまだミシミシ言ってる間に出来るだけを切除せんと!


「――ッア!」


 という事でもう一発ドーン! オラ壁の奥に潜んでんじゃあねぇぞ! 出てこい! 諦めて俺に切断されてろってんだこの野郎! っしゃ手応えありじゃあ!


「い、一見船の中でモンスターが暴れている様にしか見えない……!」


 モンスターとは失礼な。俺は伸びすぎた悪性の植物を処理する善良な業者だよどちらかと言えば。しかし、森林官として、斧を振るった事がある経験がこんな所で生かされるとは。人生分からんもん……だっ! おし、二本目!


「……なんで船の中で木をこってるんだろうこの人。最も海から遠い所業だよね、木こりって。そして凄い様になってるのも……うぅ」


 斧振るのって、やっぱりコツが居るからね。しっかり腰を入れて振らないとまぁマトモに木に刺さらないこと刺さらない事。刺さらな過ぎて怒りのあまり素手で大木へし折った時まであるから。


「――ォウウンン!」

「き、筋肉が盛り上がって……! うひゃああっ!?」


 とか言っている間にも壁を叩き割っていくスタイル! そーらそら三本を……く、ちょっと抜けにくいじゃねぇこん畜生! ええい、この、抜けろコンチクショウ! どっこいしょお! この、諦めて抜けろォ!


「――ッォオオオオオオ!!」


 っしゃぁ、抜けたぞこん畜生がぁ! オラァ! どうだこの立派に天を突く木の根をよぉ! 厳ついだろう! 今までで最高の一本だよ本当に! この……ちょっと発言には気を付けようかな。聞こえないせよ、ちょっと、あの、危ないかもしれないし。


「うわ……太い、長い……こ、こんなのが中に……!?」

「ブフォオッ!?」


 聞こえてないよねぇ!? ねぇ!? ギリシャの言葉は分からないんじゃなかったっけか、君!? い、いや、唯の偶然か、流石に……


「そ、それにさっきのよりも……硬い、です……」


 態とやってないよね本当に。ねぇ。そこしっかり確認させて? 俺だって別に全く気にならんわけじゃないよ? 有馬さん普通に可愛いしさぁ。興奮しないのかって? ここまで年の離れてる相手には流石に……ね?


「ってご、牛頭さん!? 物凄い伸びてますよ他の茶色いの!」


 っとぉ、ボーっとしてる場合じゃなかったな。切除切除! えんやこーらえんやこーら、与作が木を切るってなもんよ! 壁を割って、根を引っ張り出して……!


「――?」


 今、掴んだ根っこ、なんか……変な感触がしたような。いや、変な感触っていうか……それは流石に気のせいかな。こうやって根を張ってるだけでも異常だってのに。


「ゥゥウンン!」


 っしゃ引き抜いたぞオラァ! この、抵抗しやがって……?


「……どうしたんですか? じっとして。その根が何か?」


 いや……なんだろうな。今までの根に比べてちょっと……曲がっている、というか。そんな気がするというか……気のせいだろうけどもね。さて気にしてる場合じゃない。さっさとこの部屋の茶色い奴を切除していかないとね。


「―ウォウ!」

「……もう部屋が滅茶苦茶になっちゃったなぁ。あ、荷物運び出しておこ」




「――フゥゥ……」


 結構ぶった切ったけど、全切除とまではいかんな流石に、こう広がってるとなると、末端とかはなぁ……まぁ成長の阻害位は出来たし、後は……どうすれば良いんだろうなコレは。根の方から切除して、本体切除しないっていうのは……ええい、取り敢えず無理なもんは無理だから、別の事を、だな。


「――うわぁああああああああっ!? 暴れ木の根だぁアアアアア!」

「えっ?」

「ン?」



だからってこんな頓珍漢な木の伐採はしないと思う。

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