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俺の山でデスゲームをするんじゃない  作者: 鍵っ子
俺の乗ってる船でバイオテロを起こすんじゃない。
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野菜キメてる系ミノタウロス

「――ブモォオオオ!」

「ご、牛頭さんがあらぶっていらっしゃる……! サラダバーの前で……! まるで野生を解き放つみたいに……! た、食べ尽くす積りなんだ……!」


 フハハハハハ! 何というサラダの充実具合! サラダだけでも六種類近く、フルーツ等も充実、此方に至っては十数種類だ! 喰らう、今日俺はこのデッキの上に用意されて全ての野菜類を、食らい尽くしてくれる!


「……彼奴、昼間もアレ着てたよな。暑くないのかな?」

「ツーかどうやって食ってるんだよ。脱げよ。食いにくいだろうに」


 ヌオオオオオオオオ美味い美味い! 此奴は、たまらん!


「……あ、此方最新式の着ぐるみですので、お気遣いなく―……はい、凄いリアルなだけなので、大丈夫ですハイ」

「着ぐるみって、え、でも口が凄い動いてるけど、凄いリアルな動きだけど」

「人工筋肉の賜物です。最新技術を無駄に使った最高に無駄な着ぐるみですので」


 あ、有馬さんもお食べよ! ここの料理最高だぞ! 食っても食っても飽きない! 健啖家の俺も大満足な量が食えそうだ! もっと寄こすんだ!


「ね? サラダバー平和に食べてるでしょう?」

「え、あ、まぁそうだけど……」

「だから着ぐるみなんですよ。ね? だから気にしなくても大丈夫ですよ」


 ところで有馬さんはさっきからなんでスタッフさんと話しているんだろうか。気にしなくて大丈夫、当たりはまぁ聞こえたんだけども。何の話だ?


「ふぅ……あ、私もお寿司食べちゃわないと。ネタが乾いちゃう……もむ、ん! 美味しい! 凄い新鮮です!」


 へぇー、そりゃあいいな。スシってのは鮮度が命って聞くし。俺は食えないけど、存分に楽しんで貰えればありがたい。テンプラだったら、揚げた奴次第なら食えない事もないんだけどもねぇ。


「……ん、そういえば、向こうにテンプラありましたよ?」


 以心伝心!? そ、そう聞いちまったらもう食い行くしかねぇわなぁ! よーし続け有馬さん……は、スシ食ってるからまだ大丈夫かな。仕方ないここは単騎で確保してからさっさと戻ってこようかな。


「あ、取りに行くんですか。じゃあここで待ってますから」


 はーい……さぁてテーブルへGO!


「……な、なんだ、エライデカい奴が近くを通ったぞ……!?」

「ま、間違いない。昼間のマッチョ牛だ! スゲェ筋肉だよ……! そりゃあ子供達も放っておかねぇなぁ……!」


 お、見えた見えた。っと、何と目の前で揚げてくれるとは。こりゃあ美味くない訳が無いな。どれどれ、ラインナップは……、と。


「あ、いらっしゃいま……!?」


 テンプラは何の種類があるのかなぁ……おぉお! サツマイモに、カボチャ、フキノトウに、シイタケ! 魚以外も色々あるじゃないか。コレは確保しないと……え!? あ、アイスクリームのテンプラだと!? こんな変わり種まで……あ、侮れぬ。


「え、えぇっと……ご、ご注文は!?」


 当然、食えない物以外全部だ。全部食わせてもらおう。アスパラにかき揚げもだ!


「ひ、ヒエッ……さ、魚やエビ以外全部……指さしてる……何という大食漢……わ、分かりました少々お待ちを!」


 急急如意令なるはやでオナシャス。うーん心が躍る。コレだけの量を貪ったとなると体脂肪が若干心配になるが……寧ろ多少の死亡は筋肉を維持する為に必要だし、気にする事も無いか!


「お、おいアイツ、なんて量を食おうとしてやがる……!?」

「しっ、目を合わせるんじゃねぇ。アレは全てのベジタブルを食い尽くそうって腹の眼だぜ……間違いなく野菜ジュースキメてる、ありゃあ並大抵のベジタリアンとは訳が違うだろう」


 ……あの、流石にテンプラ食おうとしただけで野菜ジュースキメてるとか言われるのは流石にショックなんですけど。なんなの? ベジタリアンなのはそんな罪なの?


「……(す、凄い視線を感じる……重苦しい……!)」


 全く、コックさんも文句言ってやってください! 私だって堪忍袋の緒が切れそうなことあるんですよ! あ、アイスクリームのテンプラ、もう揚げてる最中から美味しそうですね。食いたい。美味しそう、めっちゃ美味しそう。


「……(凄い、集中されている……! ど、どうしよう、下手な物揚げたら……やられる!? いかん、揚げるのに集中せねば……! 絶対に、妻と娘の元に帰るんだ……!)」


 あ、揚がるのが楽しみ過ぎる……!




「――ンン、ハグ……ォウ」

「て、テンプラが山積みに……楽しそうですね、牛頭さん」


 美味しいです。めっちゃアイスのテンプラ美味い。ヤバい。コレ絶対〇―ゲン〇ッツ使ってるよ、コクが違うよやっぱりあのアイス……!


「――やぁ、楽しくやってるみたいだねお二人さん」


「あ、忌部さん。こんばんは。お招きいただき、ありがとうございます」


 おぉこれはこれは会長殿! 楽しませて頂いていますぞぉグォッフォッフォッフォ!


「牛頭君の鼻息が荒いねぇ……ってエライ天ぷらの量じゃないかい!? しかもほとんど野菜!? 流石草食動物……!?」


 否定はしない。やっぱり、草食動物っていうのは野菜を追い求めちゃうものだから。ところでジャガイモのテンプラって実質フライドポテトじゃねーかと思ってたけどそうでもないね。美味いわ。まぐまぐ。


「は、はは……楽しんでもらえているなら、いいさ。他にもメニューはある。デザートも続々追加されるだろうから、楽しみにしてくれたまえ」


 ほほぅ、デザート……宜しい。そちらも是非食べさせてもらおうじゃないか! うはははは、海に揺られつつのデザートもまた……?


「牛頭さん? どうしたんですか?」

「――ンゥウ」

「なんでもない? そうですか……」


 ……海の向こうでなんか光った気がしたんだけど。気のせいか? いや気のせいだな。部屋でもそうだったけど、気にしいなんだよ。うん。素直にこのパーティを楽しまないと嘘でしょ。うんうん。

野菜ジュースって麻薬的な魅力、ありますよね。

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