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俺の山でデスゲームをするんじゃない  作者: 鍵っ子
俺が管理する山でデスゲームをするんじゃない
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子供が心配だからやり方は選ばない

『今朝のニュースです。先日の大規模誘拐の容疑で、都内の株式会社、『心身新進』の写真が一斉検挙されました。先に逮捕されていた心身新進の社員の証言を元に、警察が捜査を進めており……』


 ……うーん。このチーズ、中々やなぁ……こう、びよーんと伸びる感じ……なんだっけえっと。日本のアニメで……あ、そうだそうだ。アルプスの某少女だ。アレに出てくる美味しい奴だ。うんうん。


「――ゴフゥ」


 あーウマウマ。今日も朝からなんとも優雅な食事を堪能してしまった。やっぱり美味しいものを食べて、しっかりと栄養を補給してこそ、生きてるって感じがするわぁ。


『心身新進の本社からは、相当な額の資金がやり取りされていた事を示唆する書類やデータが多く発見されており、その使い道はハッキリとしてませんが、ある筋の情報から、銃火器なども相当数違法に仕入れていた可能性もあり、警察は金の流れを調べています』

「――……」


 間違いなく仕入れてたとは思いますけど。俺撃たれまくりましたし。下手を打ったら風穴空きそうにもなりましたし。しかし、相当数と言われると、あれ以上あったのかと思って。


『――速報です! 心身新進の支社から、大量の銃火器が発見されたとの情報が入ってきました。拳銃がが大半を占める中、何丁か大型の銃火器も発見されており……』


 あ、ありましたか。怖いなぁ……掴まって良かった。

 しかし、結局ゾンビの情報は重要機密として、記者さんには明かさない、か。まぁ大量の銃火器発見だけでも相当な特ダネだし、それで十分って所か。


『……お前が捕まえてたアレは、もっと上の預かりになった。というより、想像もしてなかった位の事態でな。アレを徹底的に調査した後に、アレの出所を調べるらしい。当然お前も口は……まぁ、お前は誰にも言わねぇか』


 という事で此方にも緘口令が敷かれまして。いやまぁ、正式なもんじゃないけど。まぁ俺も初めて見た時は度肝抜かれたし。当然ちゃ当然だよね。


「――グフゥ」


 まぁでも俺にはもう関係の無い話。俺はいつも通りに、こうして森の管理をしてれば特にこの秘密が漏れる訳も無く、悠々と公務員ライフをお送り出来るってもんだ。人来ないし。……寂しくなんてないぞー。うん……ん?


「――?」


 ノック? 誰だろ……もしかして、アイツ(知り合いの警官)かな。警察の方で聴取する、とか……いやそれが無理だってんでメールでレポートしたんだし。というか、別に直接行っても良かったのになんで頑なにメールを勧めたんだろうな。別に直接向かって調書書いても良かったのに。


「――、――?」


 ……かと、思ったけど有馬さんだった。


「ど、どうも……こんにちは……その……お礼に、伺いました」


 おぉ、そういや言ってたね。お礼に改めて伺うって。


「――」

「あ、すいません……お邪魔します。その、此方はお礼の、ケーキです……」


 こりゃあどうも。うわ高そうなケーキだなぁオイ! ちょ、ちょっと申し訳ない気分になるぞ。ちょっと保護してただけだからなぁ……でも、ありがたいし貰っておこう。あ、ソファ座って座って。


「あと、これ……母から、お礼の手紙だと……」


 おぉそれはそれは、態々、こりゃどうも……態々便箋でとは。何ともご丁寧な。


「……手紙が小さく見えるなぁ」


 えっと……いや、手紙よりまずはお客様をもてなさないと……えっと、午後ティーはっと。ふふふ、先日の失態から学んで、お客様対策に色々仕入れてるのだ。まぁ流石に女性用下着は、飾り気も一切ないスポーツタイプですけど。


「あ、すいません、お構いなく、す、直ぐ帰りますので……」


 いえいえ。そう言わず。午後ティーのミルクティー、召し上がってくださいませ。


「あ……すいません……頂きます。うぅ、この言葉が通じない感じ、久しぶり」


 言葉が通じない(言語)って奴ですね。まぁ拒否したとしても呑ませるので大してかわりゃしないけど……さて、取り敢えずお茶は出したから、手紙の方を、と。


「父も、本当にお礼を申し上げたい、と。言ってました」


 おぉ。そう言って貰えると……なんだろう、照れるな。森林官って、やっぱり世間の人からすると、どうにも地味っていうか。浸透してないというか。森林官の人に感謝、っていうコメントあんまり見ないのよなぁ……山々の環境を守る、大切なお仕事なんだけど。

 だから、めったにお礼なんて……こんな、手紙なんかも……?


「――……?」

「母は、その……良くも悪くも真っ直ぐな人で……あの、失礼な事とか、書いてないでしょうか」


 いや、そんなことは無いけど……いや、綺麗な字で、私の娘を保護してくださった事、本当にありがとうございます、って感じの文章が続いてて……良いと思うんだけど。


「――」

「え? 読み終わって……返す? え、違う? ……読んでみろ、って事ですか?」


 うん。特に最後の文章。いや、今読んでて目を疑ったよ。


「……な、なにこれぇ!?」


『週末、私達両親は仕事の関係で家を空けてしまいます。それが原因で娘から目を離していた間に娘が誘拐されてしまい、娘を家に一人にするのは少々と不安を拭いきれず……付きましては、此度の一件で信頼できると判断した貴方様に、娘を週末預けたいのです。ご迷惑でなければ、宜しくお願いしたいのですが。当然、預かって貰っている間の費用は此方で負担しますので』


 いや宜しくないでしょう。なんで俺に預けるの。今回の一件て、一日も預かってないぞ俺は。冷静に考えてお母さん。親戚の皆様とか居たでしょうに。


「……な、なんかおかしいと思ったんだ……態々便箋にメッセージ書くなんて……」


 普通に、なんだ。男の一人暮らしに女性が入って来るとか、有馬さんの方が疲れるでしょうに。つーか、このお母さん何を考えてるんだ。いっぺん説教の一つでもせにゃいかんか? お?


「うぅ……ちょ、ちょっと待っててくださいね……!」


 あ、はい……いってらっしゃい……


『……お母さん!? あの手紙なに!? 正気を投げ捨てたの!? なんで牛頭さんに面倒見て貰うって……分かりましたなんてならないよ! え? 気に入った人なんだから? そういうんじゃないから……週末は私をそこまで送ったら家の鍵かけて締め出す? え、何言ってるの? 馬鹿なの……? 他人の迷惑って概念が脳味噌に存在しないの……? え? 何時になく辛辣? そうもなるよ! 馬鹿じゃないかって言いたいような……こんな……馬鹿! もう馬鹿!』


 うーん断ったら悲惨な事になる予感しかしない。話が弾んでるのを見ていると悪いお母さんじゃないんだろうが、行動力は満載超えて振り切っているらしい……もうちょっと自重して欲しかった。




「……あの、出来れば、泊めていただけると……」


 流石にここで断るのは悪魔か鬼畜かどっちかだと思うんで。仕方ないよね。うん。まぁ流石に費用は負担してくれるらしいし、そこまで非常識な……いやゴメン非常識だわ。


娘を丁寧に預かってくれた、下手な親戚なんかよりも信頼できる男性(お母さん目線)

そもそも種族的に人間の女性に興味を示すかも微妙なんだけど、優しい人(娘視点)

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[一言] 手段選ばないってソッチかい
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