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俺の山でデスゲームをするんじゃない  作者: 鍵っ子
俺のホームパーティを邪魔をするんじゃない
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老人というのは侮れぬ

『そうだよ爺ちゃんどうしたんだよ!?』

『い、いやご自分で進撃されていったから、僕らも詳細は把握してなくて……』


 あーもう、どうすんだ。爺ちゃんこの山は慣れてないんだぞ! 下手するとそのまま遭難しちゃってとか普通にあり得るんだぞ……ええい! どうしてこのタイミングなんだ!


『落ち着きなさいハチ! あのお爺ちゃんよ! ミサイル叩き付けられてもピンピンとしてそうなお爺ちゃんよ! というか実際爆発の中心に居たのにリアルでアフロになってすましたあの人よ! 無事に決まってるわ』

『無事なのは当然だろ! 俺が気にしてんのは爺ちゃんが居ないとパーティ始められない事なんだよ! 折角有馬さんにも手伝ってもらったってのにあのジジイ……!』

「牛頭さんが親の仇でも見たかのような唸り声を上げている……!」


 いや見てんのは親の仇じゃなくて親の親だけれども。まぁ、明らかにヘイトを向けているのは確か。あのジジイ、もしかして興奮して山の中でハッスルしてんじゃないだろうなあの元気爺。だとすれば……


『覚悟決めて貰わなきゃいけないなぁ。残る全ての生命力を賭して締め上げてやる……』

「筋肉が脈動している!?」

『ハイハイ、落ち着いてハチ。無駄死にするのが関の山だよ、多分だけど』


 ……否定が……出来ないっ……全く……あの生きる化石、シーラカンスの数百倍は力強いからな……俺が立ち向かっても積み重ねた歴史の前に粉砕されるのみだろう。


『しかし、やらねばならぬ時があるのよ……大丈夫だ有馬さん。きっと、ホームパーティは成功させる。台無しになんてさせないさ』

「なんで私は静かに涙を流されながら撫でられてるんですか??????」

『止めなバカ息子。その子が困惑してるだろうが母スマァァッシュ!』

『ブベェッ!?』


 ふ、再び頬に重厚な衝撃……し、しかもさっきのより明らかに重みが増してるじゃねぇか母さん、さてはさっきより回復してると見て、ちょっと優しさを捨てたか!


「ご、牛頭さん!? どうして殴ったんですがお母さん!?」

『ちょっと馬鹿息子が発情したからね。仕方なかったんだよ』

「ヤレヤレの仕草なんですか?! 今のヤレヤレで流しちゃっていいんですか!?」


 良かないやい……爺ちゃんの事とは別にちゃんと話し合わなきゃいけないことが出来ちゃったねぇ! 許されないよねぇコレはねぇ!


『この野郎、ボロボロにして泣かせてやるから覚悟しろ……』

『やろうじゃない、お母様だよ!』

『ほぶへぇ!?』


 まさかの二発、目……だと……


「牛頭さーん?!」

『女性に野郎発言は死刑だよ。覚えておきな。アンタデリカシーないんだから』

『そんな訳ないだろうが……ただの横暴だろうがよ……!』


 野郎発言一つで膂力で俺を上回ってるモンスターのパンチを受ける理由になり得るかってんだ! ったく、回復した体力が減ったぞ多分だけど! 多分だけど!


『ったく、グチグチいう前にお爺ちゃんを探してくればいいじゃないかい』

『あのなぁ……出来たらやってるってんだ、俺は爺ちゃんと違って不死身のグレート・オールド・ワンじゃねぇんだよ。アレだけの事があって、もう、動けもしない……探しに行きたいのは山々だが、こんなんで出歩いたら俺が遭難者だよ』

『爺ちゃんを邪神呼ばわりしてんじゃない』


 クトゥルフぐらいだったらいい勝負できんじゃねぇかなぁ、爺ちゃん。


『じゃあ僕か、母さんが?』

『母さんは兎も角兄貴は無理だろ。日本の山ってのは案外急斜面なんだ。下手打ってこけたりしようもんなら怪我の一つも普通にするぜ』

『私は兎も角ってのが気になるけど……確かにタウロスは止めといた方が良いね。山に慣れてないのもそうだけど、疲れてるんだしマトモに……ここら辺を登れるかってなると』


 まぁ、言わんでも分かるだろうよ。


『え、じゃあ母さんも疲れてるし、慣れてないし……』

『母さんと俺らを一緒にするとかボケたか兄貴。上位者に片足突っ込みかけた傑物だぞこの人は、身体能力だけでゴリ押し行けるだろうよぐべっ』

『私を何だと思ってるんだい。ったく……』


 こうやって力押しで俺を黙らせる鬼のような母親。


『……まぁでもこれくらいの山だったら前にも何度か上ったことあるし』

『あるの!?』

『あるよ……お父さんに無理矢理ハイキングに連れていかれたりとか、私も色々されたからねぇ。その無茶振りに付き合って、ホント若い頃なんてへとへとになっちゃって』


 俺みたいな事されてますね母上様。アレか、この扱いはお爺ちゃんから受け継がれたのか。まぁ爺ちゃんも結構雑な所……いや母上以上に雑だな。あの人。


『まぁ、そんな感じだから。別に問題は無いわよ。で、探しに行った方が良いかしら?』

『出来れば頼みたい……万が一、いや億が一位だろうけど、爺ちゃんにもしもが有ったりしたら洒落にもならんからな』

『いやどうして助ける事が前提じゃないの』


 いや。あの人だし……そこまで心配しすぎるのもちょっと違うかなって。


『おう、今帰ったぞー』


 そう、こんな風に言いながら帰ってきても全然不思議じゃ無いだろうし……えっ?

クトゥルフが分からない人は取り敢えずデカイ人型タコだと思って下さい。


ps:みなさん。メリー・クリスマス。

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