チート野郎は○○○○のアイにやられる
3人称、第3弾!
凄く……暗い内容な……。
○○○○の中を想像してから見ると? 後、表現力の勉強中です。
誤字脱字修正
黒い空は何処か寂しげだった。
草原の周りには、突き刺さる槍や剣、杖がそれを物語っている。そこには死体が無い、そんな中に……立っている人物がいた。
1人は黒い鎧を全身にまとい、男なのか女なのか分からない。もう1人の男性は何かに埋もれてる様で、もだえながら黒い鎧の人を見ていた。
「これでやっと……」
「くそっ! 何だこれは……!」
黒い鎧はあざ笑う様に声を出した。男性は、状況が分からないのか……何故こうなったのか理解できないようだ。
少しずつ近づき、動く度に鎧の音がする。それは……これまで戦ってきた人達の断末魔の様な音だ。
大きなドクロの剣は、亡者の顔が浮かびあがるような……悲しく笑うような顔だ。
「何故だ、僕は何もしてない! 恨まれるような事も、ただ生きてただけだ!」
「言われても、ほとんどの方は恨みをぶつけてるだけですよ」
鎧の声は女性の物だろうか、丁寧な喋り方ではあるが……冷たい声だった。
鎧は男性に剣を突き立てた。
「あの子達は何処へやった!」
「あのお邪魔虫ですか……言ってなかったでしたっけ? ――しましたよ?」
男性はあぜんと鎧を見る……顔は泣きそうになり、今にも声を出して泣きそうだった。
「僕は神から貰ったスキルがあった! お前なんかに負ける筈はない!」
鎧は笑って……語る、これまでのこの男をここまで追い詰める寸断を……彼がやってきたのは1年前、それから各所で色々やって。
彼を追い詰める算段をした3ヶ月前の話を。
――――――――――――――
ある1室……そこには明るく、笑顔の赤髪の男性が高らかに、隣にいる青黒髪の男性と喋っていた。
「各ギルドから、冒険者カナタからの依頼達成報告を受けています!」
「そうですか、天変地異が起きた形跡は」
「各所に見当たります、冒険者が数名確認しております」
男性は、隣で笑う男性に溜息を付いて「またか……あの化け物を誰かなんとかしてくれないか」と呟いていた。笑う男性は「何でです? こんな使いやすそうなコマ持ってらっしゃるのに」と疑問に思っている様だ。
「これで何件目だ? 軽く50件……いやそれ以上だ。各所で取れた筈の魔物は、そいつのせいで絶滅寸前……まして、そいつは自由に動き回り。しかも……平和だの何だので、頭も切れる」
「ほうほう……確かに、天変地異で魔物に影響があり……元いた魔物を使った特産物は大ダメージ受けてますね」
「それだけじゃない、そいつが来る度に……問題が起きる」
笑っていた男性は「偶然では?」というが、頭を抱える男性は「偶然じゃ済まされない、明らかに起こした感じにな」と言った。
そんな話しをしていると、ノックの音が聞こえた。それと同時に「入れ」と男性が言った。
「失礼します」
入ってきたのは女性だった。短い黒髪で、この地域まして全地域を探しては珍しいのか2人は声を上げた。
そして「おぉ……よく来てくれた、倒す寸断があるとの事で」と頭を抱えていた男性が言う。
「はい……彼はスキルと呼んでいたのですよね?」
「あぁ……こちらとしては何のことだか分からないが、確かに」
「それでは、恐らく……今のうち潰すのが、得策かと」
女性は淡々と答えた。隠してる笑みを、見られていても。
男性は「不確かであるが……待つのがいいのではないか?」と言った。しかし、女性は「それでは、彼が神と同等の力を得ます」と言った。
「それは、本当か? そんな神を超えるほどなど……」
「スキルと呼んでいる物は、そんなに危ないものです」
「実際に見たわけじゃ無いからな……」
ヘラヘラしている男性は「サウト殿、私はこれにて……」と言おうとしたが、女性が「お待ち下さい」と言って静止する。
サウトと呼ばれた男性は「モルダン……ここは頼む」と言って、帰ろうとしたモルダンという男が「しょうがないですね」といって座った。
「それで、どういった方法で?」
「そうですね、魔法陣でスキルを無効化します。取り巻きはその中に、呼び寄せ殺します。次に私のスキルで彼にトドメを指します」
「なるほど、スキルと呼ばれるのは魔法陣で対処出来るのですな。貴女のスキルとは?」
女性は「私のスキルは……亡者の怨念」と言って、大きな剣を取り出す。
2人の男性は、その気持ち悪い剣に驚いていた。
1人は「その剣は、何の効果があるんです?」と聞いてくる。
「そうですね……強いていうなら、人の恨みを溜め込みこの剣に溜め込み……すると力が跳ね上がります」
「ほぅ……では、それを使って勝てる方法とは?」
「全員、彼に……勝手な恨みでも良いです、死んでも恨みたい人間を集めてください」
2人は顔を見合わせ頷き……「その意図は?」と物静かな男性が聞く、女性は「恨みを溜め込む方法は、状態でスキルを付いて、発動してる者のみ」と言って。少し切なそうな声を出して……。
「この状態は……人間として死んでも、対象が死ぬまで消えないからです」
「なっ!? それは……許可出来ない!」
「だから、本当に恨みのある方をお願いします」
2人は悩む……すると答えを出したのか、女性に言う「2ヶ月だ……2ヶ月以内に集めてみせる」と言った。
女性は薄く笑い「ありがとうございます」と丁寧なお辞儀をした。
――2ヶ月後
鎧を着た女性は、格技場に立っていた。周りに観客席があるが、今は誰もいない。
試合の為に、砂が敷かれてる床に……300人は超える大勢の人がいた。
鎧の姿の女性は、全員に対して大声で聞く。
「あの冒険者が憎いか!」
「「「「おおぉぉ――――!!」」」」
「死んでも憎いか!」
「「「「おおぉぉ――――!!」」」」
「ならば、1ヶ月後に奴を倒す! 全員準備にかかれ!!」
「「「「おおぉぉ――――!!」」」」
声に対して、男性しかいない国軍と言っても良い量の人は……呼応するように声を張り上げた。
職業は、剣術士、槍術士、魔術師と問わず……。
魔術師は、女性についていき……魔法陣の完成に務める。
――1ヶ月後
何か戦争始める前……目的の人が目の前にいた。
何かを探知したのか、奴隷の首輪を着けた女性がこちらに立っている。
「ご主人様の害になりうるなら、容赦なく切ります」
「ふっ……奴隷が、害だの大層ですね」
「うるさい!」
動こうとした、音速を超える動きは目を捉えられない。しかし……指を鳴らした瞬間、謎の空間が作られる。
それに入った瞬間、音速は途切れ通常の速度に戻り……その衝撃で、体が耐えられず……倒れ込む。
「何をした!」
「この空間は、レベルシンク……そう貴女は今、そこら辺にいる村人と一緒」
衝撃のせいで、体が痛むのか中々立ち上がれない……。それを見ながら、あざ笑い……鎧の女性は言う。
そして、確認したのか再び……指を鳴らして男達を呼ぶ。
「じゃあね……くそ虫さん?」
「い……いやぁぁ――――!!」
部屋から女性は去って、その部屋では断末魔が聞こえていた。
それを少し聞いてから女性は「ふふふ……ははは!!」とかぶとの裏で笑みを浮かべる様な、笑い声をだした。
――数分後
さっきのうるさいゴミを出しに、5人がやってきたようだ。
私は同じ様に対処するだけ……。
満足したのか、男が寄ってくる。
「いや~、いいね~。奴の連れを何でもしていいなんてよ!」
「後は最後の人ですよ! あの人の怒る姿は……」
「あんたも相当な悪だな……俺は、付いていくぜ」
そうして、男は去った。女性は……「これで……これで、私の――に!」と言いながらかぶとを外し……その口には、愛らしすぎる人を見る笑みだった。
――決戦
全員はこの場に立っていた。その草原の中心の家の外には……黒髪の男が立っていた。
そして、彼はこちらを見ると敵意を剥き出しにしてきた。
「お前らは、なんでここにいる!?」
「「「「テメェを殺すためだ!!」」」」
「はぁ……ゴミがこんなに居ても、僕には勝てないですよ」
全員は突っ込む時には女性は……「亡者の怨念」と言った瞬間全員に黒いモヤが掛かる……。
対象は全員だった……この場にいる300人全員。
男は「ソーハナやっちゃえ」と言うが誰も来ない……。男達は笑い声と共に「あのメイド服着たやつか!? ははは! けっさくだ……全員やっちまったよ!」といった。
男は信じられないという、声を上げる……。
「殺してやる……!?」
「「「「ぐわぁ――――!!」」」」
手を振り上げた瞬間、衝撃はと共に地面は削れ男達はズタズタに切り裂かれ吹き飛んだ。
しかし……男達は立ち上がる。
「「「「テメェを……殺すまで死ねねぇんだよ!!」」」」
「なっ!?」
全員は再度突撃する。
――数時間後
吹き飛ばされ、切られ消される……が全員は自身という物体を維持して、突っ込んでくる。
最後に彼の近くで張った魔法陣それは天変地異を治すだけ……。だけど、それは足場を元に戻し……大差のある上下が無くなる。
早朝の様に、明るく照らしていた太陽は……傾き、太陽は月と入れ替わろうとしていた。
どんなにスキルを重ねても……魔力は無限じゃない。魔力を使えば、減り……その分精神は汚染されていく。
そして一向に死なない、人達限界が先にどっちが来るかなんて……明白だった。
――1時間後
彼の魔力は底を付き始め、男達の攻撃を食らう様になる……が。
もう一つ彼があるのは体の耐久力。傷つけられなければ、殺せない……だから。
突撃する前に、男達にこういった……「全員で、彼の足を塞げ」と。
全員は足にしがみつき、蘇生とは違う……異様の形で総勢300人が彼にまとわりついていた。
――――――――――――
彼女は笑い、これまでの事を彼に言った。
「嘘だ! 絶対にあり得ない、僕は好き放題生きたいんだ!」
「それは普通はいいでしょう……ですが、貴女は普通じゃない」
女性はかぶとを……着ていた鎧を脱ぎ捨て、綺麗な肌が見える。
彼は……「佳織? ……佳織なのか!?」と叫んだ。それに佳織と呼ばれた彼女は、薄く怪しく笑って。
「はい……貴女の佳織です」
「なんで、こんな事を!」
「だって……」
そう言って、彼の体に抱きつき……大きな剣を突き立て。
「こんなに愛してるんですもの……亡者開放、一」
「ぐっ……!」
彼にまとわりつく、亡者が消える。それに伴い入らない、剣はズブリと入るが……少し行ったら止まる。それに何とも言えない悲鳴を上げるが……。
続いて「だって、あんな女の子達なんて不要でしょ? 亡者開放、ニ」と続きを入れる。
「「「「お前が死ねば俺らは、どうだっていい」」」」
という声と共に、亡者が消えてくる。それに伴い、さらに剣が入り心臓までの少し前で止まる。減った人数は200……次を最後に刃が心臓に達する。
そして……。
「一緒に、死にましょう? 私の中で2人……一緒に! 亡者開放、三」
「嫌だ! 死にたくない! 嫌だ――!?」
そう言って、抱きしめながら……亡者が消えていき、彼のまで刃がずりずりと進みやがて心臓を貫いた。
死んだ彼を抱きしめながら、亡者の怨念の副作用で……。
佳織はそのまま、息を引き取った。
その状況を見ていた、2人の男は……後にこう語った。
重すぎるアイは……怖いと。
この時の戦争は、異例の出来事として本に登録された。
似たような黒髪がやってきて時に読んだ際に、驚きと共に言った言葉は……。
『チート野郎はヤンデレの愛にやられたのか』と。
お読みいただけでありがとうございます!
○○○○の部分、分かりましたでしょうか?
怖っ! てなったら、私の勝ちです。