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Border_Planet -辺境の惑星-  作者: 彗月
Case.1 OSCAR-1773
7/14

Day2-2 星の情勢

そういえば3人まだ自己紹介してないな、と書く時気付きました。

 あれからしばらく経ち、レオノーレさんに星の派閥などについて尋ねるためにひとまずは紅茶を入れた頃3人は復活した。


 少し待って尋ねる。

 

「さて、レオノーレさん。 私たちはこの星に来たばかりで何も知らない。 なので早速だが、この星には幾らかの人が居るようなのでその人たちについて大まかに教えていただきたい」

「ええ、いいですよ。 でもその前に、呼び捨てで構わないですよ? 呼びにくそうですし、これから一緒に生活していく仲ですよ? あと、呼びにくいので3人のの名前を教えていただきたいです」


 確かに呼びにくかったから嬉しい申し出だ。

 正直名前を伝え忘れていたのはミスだな。

 イベントが初っ端から多すぎたのが原因だろう、言い訳をさせてもらうとだが。


「ではこれからは呼び捨てで行かせてもらおう。 確かに、名前をまだ伝えていなかったな。 後ろにいる銀髪の女性がエスティア、おっさんがエルヴァンだ。 俺は......あまり名前を出したくないからゼルとでも呼んでくれ。 宇宙船は無くしてしまったけどな」


 少し自嘲げに笑った所どうやら困らせてしまったようだ。


「ご紹介に与りましたエスティアと申します。 研究と社交に得意分野です。 仲良くしましょうね!」

「エルヴァンだ。 主に建築が出来る」


 エスティアがいい感じにフローに入ってくれて有能さをひしひしと感じる。


「紹介ありがとうございます。 私は料理と栽培が得意ですよ」


 だいたい生きていくのに必要な最低限の技能が揃った。


 ずっと3人でいたためか少し調子が狂うがじきに慣れることに期待する。

 後ろで俺とエルの緊張に気付いたエスティアが笑いを堪えているのがわかる。 


「ありがとう。 ではレオノーレ、いくつか質問をさせてもらう。 まず最初にだが、なぜ私たちの所へ来たのだ? 別に助けを求めていたなら他の人たちでも構わなかっただろう?」


 質問をするにあたって彼女が本当に信頼できる人か、嘘を吐いていないかを探るため表情や息遣いに意識を割く。

 ショコラが懐いていたから特に問題はないと思われるが念の為だ。


言い難いのだろう、少し間が開く。

ふわりと揺らぐ紅茶の湯気と共にいい香りが4人を包む。

やがて、心を決めたのか話し始める。


「私が所属していたのは宙賊と呼ばれる派閥で、この星の全派閥から嫌われているんです。 理由は他の派閥から略奪をして生活しているからです。 ただ、私は略奪に反対していたため肩身が狭く、何度も逃げようと思いました。 彼等の生活スタイルとは真逆のことを言っていますものね」

 そういって少し笑い、続ける。

「もちろん何度も他派閥に助けを求めました、しかし宙賊は数が多いので下手に私を助けて何度も襲撃を受けては堪らないと思い何処も助けようとはしてくれなかったのです。 そこであなたたちが来ました。 3人しかいない新しい派閥なら奪う程の物はないと思うので宙賊は手を出さないと考え助けを求めました。 死に物狂いで生きようとする為に資源を守ろうとする人ほど怖いものはいませんしね」


 特にレオノーレに変な動きはなく答えた。

 利用された感は拭えないが、彼女も生きる為に必死だから仕方がないし、俺らの生活が少しでも楽になると考えたら利益ではある。


「ありがとう。 あとは、派閥について教えてもらえるか?」


 レオノーレは先ほど渡したお茶を少し口に含んでから続ける。


「はい。 この星には5つの派閥があり、原住民の派閥が2つ、異国民の派閥も2つと私が所属していた宙賊です。 今の所敵対しそうなのは宙賊と片方の原住民の派閥だと思います」


 5派閥あって40%が敵対しそうなのは襲撃という面で怖い。

 いつも敵襲の為に俺が起きているわけにはいかないし、弾も直ぐに無くなる。

 また、一つ疑問がある。


「何故片方の原住民の派閥が敵対する?」


 敵対の意図がわからない。


「それはですね、彼らはほんの少しの交易はしていますが排他的なんです。 なので、どの派閥も必要以上に関わりません。 私たちは技術的な問題で派閥のバランスを崩すことが予想されるので彼らが敵対すると思っています。 その派閥は派閥内で身分があって、身分の高いものは下剋上を恐れています。 なので、交易で身分の低い者が武器を持って反乱を起こすと言う事を防ぐためだと思います」


 排他的ってそんなこと言ってられるほどこの星は豊かじゃないと思ってしまうのは仕方のないことなのだろう。

 確かに、俺らが武器などを持ち込めば簡単に彼らの幸せは崩れていくだろう。


「その原住民は大きい派閥なのか?」

「いえ、若者は排他的風潮に耐えられずもう片方の大きい原住民の派閥へ行くのでむしろ小さいです。 せっかくなので他の派閥の規模も話しておくと、異国民の派閥は両方とも中くらいです。 約50人程で技術があるので力は強いです」


 意外と大した星でもないのに人がいることに驚きだ。

 もしかしたら何か貴重な資源があるのかもしれない。


「宙賊に関しては、組織的なものなので一度拠点にしようと狙った惑星はプライドの関係で確実に取ろうとします。 その為定期的に増員が来て規模を一定に保とうとするので減らそうとしてもあまり関係ないですね。 大体100人ほどだったと思います。 ただ、この惑星は辺境にあるので物資支援はほとんど行われていないようです。」


 予想以上に数が多いな。

 2派閥と敵対している以上はもう敵対はできない。

 いきなりまあまあなハードさだが諦めるわけにはいかないな。


「情報をありがとう。 特に疑わしいものもなかったので正式に入植を受け入ようとおもう」


 そう言って特に出番のなかった2人を見ると頷きが帰ってきた。


「反対はないみたいだな。 改めてこれからよろしく、レオノーレ」


 レオノーレはやっと解放されたことを実感したのか涙を流した。

 宙賊の野蛮さから考えるととても大変だったことが見受けられる。



 さて、仲間が増えたので食料を早めに作らなければいけない。

 このままでは1人増えた分早く飢える事になるからだ。

 

自分の文ってどうしても人と比べてしまう上に見劣りしちゃいますね。

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