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Border_Planet -辺境の惑星-  作者: 彗月
Case.1 OSCAR-1773
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Day3-2 北にあるもの

更新一時停止

「武器と食料、トランシーバーは持ったね?」

「もちろんです!」

「これ使えるんだよな?」

「さっき試したから大丈夫なはず。 ただ、バッテリーにどれだけ残ってるかわからないから気を付けてほしいかな」


 資源のある場所のマークもしておきたいな......。

 見た感じこの惑星広いみたいだから近いうちに地図を作っておきたいとも思う。

 まあ、かなり大変な作業になりそうだからまだまだ先でとりあえず記憶しておけばいいか。


「じゃあ、行きますかね」


 レオノーレの言葉をきっかけとしてばらばらに分かれていく。

 余った方角は北か。

 東がエルで南がレオノーレ、西がエスティアになったみたいだ。

 


 1500mほど進むとキイチゴの群生地帯に入ったみたいで、しばらくは食料に困らなさそうな印象を受ける。

 うーん、ここ以外特に丘以外近くに見えない。

 強いて言うと、幾らかの何かしらで出来た岩石があるくらいだ。

 遠くに山は見えるが、今日一日では手を出せそうにないのでとりあえず近くの岩石が何で出来ているか調べることにする。

 特に移動がめんどくさかったわけではない。


「こちらゼル、北半径5km圏内には特筆すべき物が見当たらないから付近の資源調査を始める」

「了解、東はもう少し先に何かありそうだからそのまま進もうと思う」

「あいよ」


 女性陣からの反応がないけど、聞こえてはいるはずだからまあいいか。

 一番近くにあった岩石に近寄ってみて少し表面を削ってみると黒い岩肌が見えてきた。

 これは......多分粘板岩かな。

 木の壁の外を粘板岩の壁でカバーしたら銃弾が貫通してくる心配とかがなくなりそうだ。

 でも掘るのが大変そうだ。

 意外と密度が高いのかその辺の石では削れそうにないから戦闘が起きそうになってきたらピッケルとかを作って削るしかないだろう。


 さて、次の岩を探すと、約1km北西にあるのが最も近かったため移動する。

 だんだん近づいてくるにつれて少し人工物っぽい何かが見えてきた。

 手頃な石で軽く岩の表面をたたいてみると、スチールらしきものが出てきたので多分誰かが採掘しようとしたのだろう。

 人工物っぽいものはパッと見ただけで使えないものとはっきりわかるが、コンポーネントだけはめったに使えなくならないから多分取り出せると思う。

 この塊は要チェックだな。


 一応近くに幾らかの岩石はあるんだが、どれも粘板岩っぽいんだよな......。

 とりあえずやることなくなったから適当に採集でも......ん?

 少し遠いところにあるがまたしても人工物のようなものを見つけた。

 岩石から明らかに人が作ったオーラを放っている鉄の壁が飛び出しているのだ。

 どう考えても怪しい、というか確かめないなんてありえないんだが、パンドラの箱的な雰囲気をひしひしと感じる。

 まあ、確認するだけ確認するか。


 目的の壁までついてみると改めて異様な雰囲気を感じる。

 作られてしばらくたったのか表面が汚れていたり傷がついていたりしているが、きれいな平面なので天然のものでは確実にない。

 少し確認してみるか。


「こちらゼル、岩石の一つから人工物と思われる壁が出てたんだが何か知ってるか?」

「あ、それは昔の人が残した遺跡だと思う。 いろんな所にあるけど大体は中に何もないかな」


 遺跡荒らしがあったか、放棄されたものか、と言ったところか。


「ただ、偶にその昔の人がコールドスリープしてたり、古代兵器とか呼ばれる機械兵がいたりするから気を付けてね。 コールドスリープしてる人たちは大体起こしたとき衰弱しているけど、もしかしたら敵対してくるかもしれないってのも言っておくわ」

「了解。 ありがとう」


 うーん、遺跡か......。

 一人で調べるにはちょっと危険すぎるし、そろそろ帰らなければ暗くなるから場所だけ覚えて帰ろう。

 ものによっては壁をそのまま流用とか出来そうだ。

 そういえば発見の報告がなかったな......。



 拠点に戻ると、すでに三人とも待っていた。


「俺が最後か。 じゃあ、食べながら今日の収穫について話そうか」

「おう、もう準備は終わってるぞ」


 ということは少し遠出しすぎたのかな。


「私からいいですか?」

「おう、始めてくれ」

「私が行った西には渓谷が5kmくらい先にあったんですが、ロープとかがないと深くて降りれそうにはなかったです。 ただ、何かしらの鉱石とかは見えたので資源集めに降りるのは有りかと」

「そうか、資源は重要だから要チェックだな」


 なんかまだまだ手を出すには物資が足りなさすぎるか。

 イージーモードは期待してなかったが、早く何かしらの発見がなければ徐々につらくなっていくのは明白だ。


「次に俺行かせてもらおう。 東には何もなかった。 本当に何もなかった。 少し沼はあったけど明らかに危険な亀とかしか居なかったから東はこの先探索からは除外するべきだと思う。 視界にも特に何も入らなかったからな」

「東は外れか......。 あまり幸先がいいとは言えないな」

「まあ、そんなものだろ」


 エルはやけに開き直った表情をしていた。

 それだけなにもなかったんだろう。

 せっかくだから亀でも取って来いっての......。


「それじゃ次は私ね。 南の方には特に何もなかったんだけど、昔宙賊だったころに見覚えのあるものがあったからそっちを探してみようと思う。 もし記憶通りなら海に出れるかもしれないわ」

「本当か?!」

「もしかしたら、だけどね」


 実は今日一日で何かしらの成果が上がることを期待はしていなかったからとても意外だ。


「OK、最後に俺だが、さっきトランシーバーで伝えた通り、遺跡っぽいのが一ヶ所にスチールとかの塊が一ヶ所、あとは固そうな粘板岩塊が多くあった。 移動の前にある程度とっていこうかな、と思ってるくらいだ」

「そっちはやけに大漁だな......」


 とても羨ましそうな目でこっちを見てる。

 が、こればっかりはどうしようもないだろう。


「まあ、運だろ。 そしたら明日は北に俺とエル、南にエスティアとレオノーレでいいか?」

「「「了解」」」

「ちょうど日が落ちてかなり暗くなったから疲れてるだろうし今日はこの辺で」


 明日はスチールとコンポーネントの採集かな......。

あれ、こんな口調だったかなと思った方はすみません。

すこし変えました。

主にレオノーレがタメに、ゼルが若くなりました。

...... sorry, guys.

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