3 たっくんのひだまり
ー紅葉した枝の葉が落ちる頃ー
公園に おかあさんの乳母車に乗せられてタッくんはお散歩にきました。
あったかいひだまりに おかあさんはタッくんの車を止めて休憩です。
タッくん タッくん?こんにちは ぼくと遊ぼうよ。
タッくんを見つけたスズメのチュンすけが 車のてすりにやってきて遊びに誘います。
チュンすけ チュンすけ ぼくも飛びたいよ。
タッくんは ポチャポチャの腕をバタバタはためかせ、スズメのチュンすけのまねっ子です。
タッくん タッくんこんにちは ぼくとかけっこしよう。
お隣りの柴犬チャッピーが、クンクン クンクン タッくんの足の裏をこそばします。
タッくんは あんまりチャッピーがこそばしすもんだからバタバタ バタバタ大忙しにポャポチャの足をふりまわします。
タッくん タッくん。みんなおどろいて行っちゃったじゃない。
見上げるとやさしい おかあさん。
タッくんは なんだか おかあさんにくっつきたくなって手をのばすのですが おかあさんにはわかりません。
タッくん タッくん。ぼくの声がきこえるかい?
おかあさんのだいすきな おさんぽパーカーが、タックンに届くようにボンボリのヒモをのばします。
あらあら タッくんどうしたの?
やさしい おかあさんにだっこされたタッくんは
あら?もうねちゃった。
今日もタッくんのお散歩は、やさしいひだまりのなかでおわるのです。
○教室
ミンミンと蝉の鳴き声。
補習を受ける生徒の中に、ヨダレを垂らし居眠りする田中。
田中「・・・むにゃむにゃ」
サンダルが、ペタペタ近づいて、分厚い辞書の背を田中の頭に落とす。
田中「(寝惚けてサンダルに)・・・ママ!」
と、田中、サンダルの胸へすがりつく。
サンダル「ふざけるな田中拓哉!ワシのシャツで汗を拭くな!」
つづく