真・羅生門=12=
屋敷とでも言うべき建物に侵入して俺たちが見たものは…まあそれなりに塀にあった建物だった。平安時代か?なんか古いのを連想させておきながらそこには場違いな工場系な建物があった。
門番を交代するのか門が開き建物から出てきた2体がいままで勤めていた2体と交代した。つまり建物の中にはあれが沢山いるかもしれないということだ。
戻ろうとしたが入れ替わった2体はじろじろと俺たちが侵入した溝のほうまで警戒している。戻れそうに無い。
そのとき田中が
「石投げない?あれに」と例のシューバロッドを指さした。何か知らんが庭みたいなところで寝ている。のんきな奴だ。きっと長生きするよ。あ、機械だからそれはそうか。俺はあいつらにちゃんと睡眠欲とかが綿密にプログラミングされていることが驚きだ。
さてさてそれより田中がなんかちょかいをだ仕掛けていると治虫が止めた。「でも」とか「だけど」とかの他者の言葉を否定する声が双方から聞こえてくる。
「面度だな。いいや投げようぜ」後先考えず発言したのは旭日だ。というかもう投げていた。武田が便乗してもう1人に投げる。こいつらはコントロールがいいから野球部に入れるんじゃないだろうか。そうきれいに直撃した。
しかし…動かなかった。なんでだろう。
もう1回投げた。俺も投げた。他の奴も投げた。幾十投げたか知らんし何回当たったか知らない。だがおきない。
俺らは目が点になりそうになった。
何かしかけが?と言うわけで俺と旭日と田中がなぜか選抜された。何にだって?あいつらの現状確認だとさ。2人が観察で1人が護衛だとさ。武田、音椰、武田、宮元、治虫の5人は呆然と眺めている。
見てみた。恐ろしさを象徴するような物体(?)は全く動かない。とりあえず近く似合った岩で頭を殴ってみた。つぶれてしまった。ジャガイモ程度の弾力性しかなかったので驚いた。
もう1体のほうも動かなかったから壊したらしい。つまりどういうことだろう?
「お前ら何者だ!!」ぬ?見るとまあ草やら木からあちこちの茂みや影からシューバロッドが沢山除き徐々に接近してきた。
なんで気づかなかった。ふとコンクリの溝を見た。ここからでは良く見えないが5人はいなかった。
さてさてどうなることやら。