序
今日は8月31日。この言葉を恐怖の日ととるのか、それとも夏休み最後の思い出の日ととるのかは自由です。この物語はよく有りがちな、前者の話である。
残った宿題は、読書感想文だ。そうそう名乗ってなかったな。山崎信太郎という名前の少年はショタ体系だが、そこは関係ないので(たぶん)そういうのが苦手な方(いろんな意味で)も大丈夫です。
さて彼は中学2年生。どこにでもいそうなゲームセンターに行って金を浪費し、友達の家で漫画を読んだりした結果、宿題が残ってしまった少年だ。
彼の中学校では読む本が制限されていて、好きな本が読めないのだ。
彼は昔からなんとなく好きな作家である、芥川龍之介の作品にした。芥川龍之介さんの作品は3作品が制限内にあり、彼は"鼻"か"歯車"のどちらにしようと悩んだが決まらなかった。しょうがないので間を取って"羅生門"にした。
彼は原稿用紙を部屋から探し求め遂に5枚見つけ出した。この中学校鬼畜な事に4枚半書く必要があるのだ。これより下で()に入っている文は少年が書いた作文内容である。
姉の教科書に羅生門が載っているのは知っていたので、羅生門のページを開き読み始めた。
…10分後。「よし書くぞ」気合を入れるために呟いた。
まず羅生門と書き、名前を書く。さあいざ本文へ。
(僕は芥川龍之介さんの主人公の目線で読んでいれば、内容がすぐに分かると分かりました。)と書こうとしたが、僕という漢字がわからなかったのでパソコンで"ぼく"を検索すると"朴"とでた。
そんな漢字があったのかと思いながらそのしたにあった"僕"に選択しなおした。
続けて、設定を簡単に書いた。(この物語は平安時代の終わりで人々の心が…。)
(そして下人の心の移り変わりを書いた物語です。場所は羅生門。そこに1人の下人。)と記入して手を休めた。早くも半分埋まった。
「アイスうめー」ラクトアイスを噛みながら呟いた。
そして再開。
(初めての下人の心は<ここで死ぬしかないのか。まあ盗人になるより死んだほうがいいよな>というものでした。)
(その夜、下人は羅生門の上で光が不気味に光っているのに気づきます。そして…。)
俺はその後、老婆に太刀を向ける所まで書いた。よしここでなんかギャグみたいなのいれるかな?
なんとなく入れたくなった俺はいれた。
(下人が太刀を突きつけ大股で老婆に歩み寄った。これに対し老婆は、どっきりに掛かった芸人みたいに負けず劣らずのリアクションをひろうしてくれた。)
…微妙。まあいいか。
(そして老婆は逃げようとしますが、下人は押し戻します。下人は15才から18才くらいです。案の定、老婆は敗北を喫します。)
案の定という言葉が使えてすっきりした少年は昼飯を食べに居間に戻った。
さて少年は無事作文を書き終えるのか?
よければ読書感想文の参考にでもしてください。