表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
視聴天性  作者: おらた
大山蛙退治編
86/167

第86話 勇者、久しぶりに視聴スキルを使う。

「神黒さん勇者に任命されるなんて、何をしたの?」

「俺にも分からない···」

 楓の質問に上手く答えられない神黒は心ここに有らずのような状態になってしまう。

 そんな神黒に突然、背後から両肩をバシッと掴む者が現れた。先ほどまで話していた勇継だった。

「お前が勇者に任命されるとは、跳んだ1日だよ!まぁ、納得できちまうのがお前の凄さなんだが···」

 勇継に褒められ、ますますこの場から抜けたい気持ちが増幅し、神黒は勇継と少し話し合うと自部屋へと戻るのであった。

「今日は何だかどっと疲れた。ハァ~、今日はもう寝よう」

 神黒は城近くで借りた宿屋の一室のベッドに倒れ込むように深い眠りへとつくのであった。

━━━翌朝。

 神黒は目を覚ますと、ふと視界の右下にあるウィンドウに視線を寄せた。

 ウィンドウを開き、転移者たちの視点へと画面を変える。

 転移者たちは現在、大山蛙討伐を目標に武者修行の旅へと出ていた。

 それぞれのステータスを閲覧スキルで覗き見ると前回会った時とは比べ物にならないほどレベルが上がっていた。

「皆、20以上レベルが上がっているじゃないか!?この短期間でどれだけ修練すればここまで上がる!?」

 この調子でレベルが上がって行けば近いうちに大山蛙も討伐出来るのではないか。

 神黒は思いの外、転移者たちのレベルが高いことを知り、早いうちに大山蛙と戦える喜びとこの世界とおさらばするのも近いことに対する寂しさを感じるのであった。

 転移者たちの動向を見ていると扉の外からノック音が聞こえてきた。

 神黒は開いていたウィンドウを閉じて、扉を開ける。外にいたのは隣の部屋を借りていた楓だった。

「おはよう〜、神黒さん〜。今日はどこに行く?」

「おはよう〜。今日は侍っぽく妖怪退治にでも行くか!」

「懐も寂しくなってきたし、丁度良いね!部屋で準備してくるね!」

 楓は準備をしてくると言うとあっという間に隣の部屋へと戻っていってしまった。

「俺も準備するか···」

 神黒はベッドの隣に置かれていたテーブルに掛けている刀を手に取り、刃を鞘から抜き出す。薄い布で、刀の刃を撫でるように汚れを拭き取る。その後、湿らせた布で刃を拭き、乾いた布で水分をすいとり終えると神黒は刀を鞘に仕舞い、バックを肩からぶら下げ、部屋を出る。宿屋のご主人に駄賃を払い、宿屋の目の前で待っていると楓たちが急いで神黒の下へやってきた。

「勝手に行かないでくださいよ!神黒さんが部屋にいなくて焦ったじゃないですか!」

「すまんすまん」

 少し怒った様子の楓は桜の手を繋ぎ、神黒と共に侍処へと向かうのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ