第79話 キャロックVS幼女 遂に決着!?
キャロックと幼女の戦闘はどんどん凄まじく進んでいく。両者が魔法と物理攻撃を相手に繰り出していくものの、両者共に避け合う状態が長時間続いていく。
時間が経つにつれて両者の息は荒くなっていき、疲労が見えてくる。
「私に有利な空間の中でここまでやる猫はいなかったわ!流石にここまでやられると認めざるを得ない···」
「ほうほう···。使徒であるお主に認められるとは、とても光栄じゃ」
「分かってたんだ私の正体······」
「分かっとるよ。なんせ、お主をこの世界に導いたのは我じゃからな!マレスいや、橘京奈···」
「あなた、私の本名を知っていると言うことはこの世界の者ではなかったのね」
両者がゆっくりと会話している中、刻一刻と洞窟の崩壊が進みつつあった。
「お主の役目はもう終わったのじゃ!お主は既に元の世界へ帰る方法を持っているはずじゃ!なぜ帰らない?」
幼女はため息混じりの声でキャロックに言い返す。
「はぁ。元の世界には飽きたのよ。私はこの世界いや、この宇宙で生きていくわ!!だから···邪魔なあなたを倒す···」
幼女は謎の言葉を唱えた後、特大火力の火魔法インフェルノファイアを打ち出した。
キャロックはインフェルノファイアを避けようと横へ避けようとするものの、何かの障壁に体を遮られる。
何だ、この透明の壁は···?
キャロックは眼を細めて周囲を確認すると、うっすらと透明な檻のような壁が見えた。
さっきのブツブツはこの檻の詠唱だったのか···。
キャロックは特大火力のインフェルノファイアを直接受けるのであった。
━━━その頃。
「いったいエリクレールさんは、どこへ向かっているんですか?」
行き先へ進んでいく無口なエリクレールが聞いてきた勇継に向けて言葉を返す。
「言っちゃいます〜!いや〜到着まで秘密にしちゃおうと思っていましたけど〜。言っちゃいます~!」
少しテンション高めなエリクレールのテンションに着いていけず、勇継たちは苦笑するのであった。
やはりどこの世界でもこのテンションへの反応の仕方には変わらないようだ。
「分かりました!そこまで言うなら教えて上げましょう!」
エリクレールが誇らしげに伝えた行き先は案外、神黒には縁のある場所であった。
「着きましたよ、皆さん!」
到着すると神黒よりも先に楓たちが村へ飛び出していった。
「お母さん~!」
「お父さん~!」
村の地盤を平らにしていた両親が楓たちに気づいた。
「おぉ〜!楓~、桜〜!!久しぶりだな!」
楓たちは両親の懐に飛び込むのであった。
「寂しかったよ···」
楓は母親の懐に飛び込むと膝から崩れ、泣き出してしまう。
「良く頑張ったね楓」
母親の声が楓の周りを優しく包む。
「コホン!改めましてここが今日の目的地、色炉村!!」
考えて見るとこの村の名前を知ったのはこれが初めてだ。
「この村、まだ復興中だけどお世話になって良いのかしら?」
「ちっちっち、違いますよ!あなたたちの手でこの村を復活させるんですよ!!」
「エ~!!マジー!?」
エリクレールの言葉には少し違和感を覚える場所があることには、事の大きさに驚いていた神黒たちは気付かなかったのだった。




