異世界の学校でも友達が出来ました!
「今日は新入生の登校初日だ〜!野郎共、気を引き締めろ~!」
···職員室が騒がしい。ここまで引き締めるほどのことなのか新入生の登校とは?
「イリス先生!大声を出すのはやめてください!」
「ミサリ先生!俺は新入生を歓迎しているんだぜ!」
「あなたが言うと、変に聞こえますよ!···別に新入生じゃなくても良いのに…」
「ミサリ先生、何か言ったか?」
「なんでもないです!」
···なにやら先生達が職員室で俺たちのことを話している。
カーン
鐘の音が聞こえた。
···やばい!もう集まる時間だ!
アレスは急いでFクラスの教室へ向かった。
「君っ!初日から遅刻なんて。登校する気はあるのか!」
俺と同い年くらいの生徒が激しく怒りだした。
「すみませんっ!少し教室を見失って…」
「分かった。早く席に座って!」
席に座ると教室の扉が開いた。
「おはよう!これからこのクラスの担任になるエリス・フィランだ!君たちっ!登校初日だが授業を行う」
クラスの生徒がざわつく。
「先生!入学式などは行わないんでしょうか?」
「お前らが出席できるわけ無いだろ!入学式は貴族クラスのみの開催なんだぞ。それよりさっさと授業をやるぞー」
エリス先生はクラス中の生徒の言葉をおしきり、授業を強制的に行う。
「···ということで今日はここまでだ!明日もきっちり来るように!」
今日の授業は基本的な知識と魔法適性に関係した授業であった。
「ねぇ、君の名前はなんて言うんだい?」
突然、隣の席に座っていた男子生徒に話しかけられる。
「俺の名はアレス・フォーカー。何か分からないところがあるの?」
「違う違う。これから隣の席で切磋琢磨していく人の名前を知らないわけにもいかないだろう!アレスくん」
「確かにな…」
「アレスくんはこの学院に何をするために入学したの?僕は故郷で一番の鑑定士になるために入学したんだ!」
「俺は勇者たちに会うために入学したかな」
「そうなんだー!絵本の中の人物だと思ってたから、5日前に勇者が召喚されたと聞いてびっくりしたよ!3ヶ月後に会えると思うとわくわくするよね」
「そうだなー。3ヶ月猶予があるってことだもんな…」
「まぁ会う前に中間能力テストがあるけどね」
「そうだな。今日は用事があるから帰るな!またな」
「ばいばい!」