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視聴天性  作者: おらた
大山蛙退治編
66/167

第66話 勇者!初のクエストを受ける!!

「俺もこれで侍になったのか?」

 受付の女性はさも当然かのようにその答えを話し始める。

「侍登録をしたのですから、あなた様は侍ですよ。だから、しっかりとクエストをこなして下さいね!!」

 なぜ俺はこんなにも釘を刺されているんだ?

「···まぁ良いか」

 神黒は楓たちと侍登録を済ませると掲示板に貼ってあるクエスト用紙を見る。

 蟻の妖怪や鳥の妖怪の討伐依頼が貼られている。モノノケや大型の妖怪の討伐依頼は都市部にしか貼られることはなく、ここのような辺境の侍処に貼られる依頼はたかが知れている。

 だが、侍になって初めての依頼だ。やっぱり気合いの入る依頼を選びたい!

「神黒さん!どんな依頼を受けます?今の僕らってお金が無いから、稼げる仕事がいいけど···」

 確かに今日泊まれるほどのお金しか無い。出来れば今すぐ稼げる依頼が良いな···。

 神黒はそのような考えをしていると一つのクエスト用紙が目に入った。

······近隣の村の修繕作業を手伝うクエストか。

「ってこれ!!1日手伝だっただけで一万ユリン!?」

 こんな簡単な依頼に一万ユリンなんておかしくないか···?

 ちなみにこの世界ではお金の価値はユリンの数で決まる。ユリンは日本の円とさほど変わらない。

 別の依頼にするか···?だが、他の依頼は1日2日でこなせる依頼じゃないしな······。

 怪しいけどこの依頼を受けよう!

 神黒たちは貼られているクエスト用紙を剥がし、村へ向かうのであった。

━━━これが運命を変える選択だったことは今の神黒たちは知るよしもないのであった······。


「おーい!そろそろ着くぞ〜!戻ってこ~い」

 無邪気な桜たちは神黒の下へ戻ってきて、村へと進んでいく。

 神黒たちが村へ着くと殺風景の村と妖怪たちが集団で村の入り口を彷徨いていた。

 おい、どういうことだ······。村の修繕の手伝いがクエスト内容ではなかったのか?

 これはどう見ても······。

「妖怪に侵略された村ではないか······」

 楓と桜は妖怪の集団を見て、一貫の終わりと感じ、気力を失う。

 妖怪は神黒たちに気づくと同時に獲物を見たかのように襲いかかってきた。

 おい!この量は捌ききれんぞ!!

 神黒は大量の妖怪を目前に大気一体で自身と楓、桜を透明化させて逃げることしかできなかった。

「······あんなものに勝てるわけねぇだろ!!なんでこんなに行く先行く先で悪いことが起き続けるんだよ!!」

「もう嫌だよ神黒さん!やっぱり他の依頼を受け直さない?」

「それは無理だ。一度受けた依頼は完了するまで次の依頼を受けることができないんだ···」

「そんな~!?」

 神黒たちは村の周りを回って村がどんな状況なのか調べる。

 村を一周して見ると色々なことが分かってきた。まず、村の周りを囲うように兵士のような妖怪が警備していた。おそらくだが、中心部に妖怪にとって重要な何かがあるのだろう。次に村の建物は一つも壊されていなかった。なぜなのかは分からないが修繕の手伝いは要らなさそうだ。最後に村の近くに簡易的な村が建てられていた。神黒たちは簡易な村へ行くとそこには、少人数の村人と侍が一組話し合っていた。

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