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視聴天性  作者: おらた
大山蛙退治編
50/168

勇者!妖怪と対決する。第九章

「ふぅー、寒いな~」

 楓は洞窟の入り口に転がっている石や外に散らばっている枝を拾って、家庭術程度の火の術で、枝に火をつける。

「温かい…」

 楓は灯した火に身を寄せて、凍える身を温める。

「少しの間…ここで温まろう…」

 はにかむ手を自分の息で温める。洞窟の中は深淵を感じるほどに真っ黒だ。先から聴こえてくるのはコウモリの鳴き声と水滴の落ちた音。······ポタッ━━━。

「ゴブァ━━!」

 洞窟に響く何者かの叫び声。聴いたことのない、初めての音。

「·········え…。誰!?」

 楓は入り口の方向へ向かいながら音を立てずに後ずさりする。

「ゴブーアァー!!」

 小鬼のような大群が入り口から出てきた。

 ━━━小鬼の数が多すぎない━━━?普通の小鬼のグループでも五、六匹程度のはずなのだが、目の前にいるのは数十匹をくだらないほどの小鬼だ。

「ゴブゴブ、ゴブリソゴブブン!」

「ゴブット、ゴブソンゴブリナゴブブン」

 小鬼の会話は人には理解出来ない、特殊な言語で話されていた。少し時が経つと小鬼たちは北東へ向かって消えてしまった。

「···なんだったんだろ?」

 楓は外の木の影でじっとして、洞窟を見つめる。

「······無闇に動いてももとの場所へ戻されるぞ…」

「ここが小鬼長のいる輝石の洞窟ですか…?」

 小鬼たちとは逆方向から二人組の男たちが洞窟へと立ち入っていく。二人はエレメンタル鉱石を採りに来たようだ。

 ━━━なぜか二人組の1人に見覚えがあるような……。二人組は洞窟の中へ入っていった。洞窟内から鉱石を掘る音が響く。

「何か知っているかもしれないわ!聞きに行ってみるか…」

 楓が二人組の男たちのいる洞窟へと入っていこうとすると先に洞窟へ入ろうとする変な人を見つける。その人は全身を黒マントで隠し、眼孔の鋭いめつきが楓を圧する。楓のことはバレていないようで真っ直ぐと洞窟の中へと入っていった。

 その様子を見ていた楓は洞窟に行くのに躊躇う。あんなに怖い人間が鋭いめつきで洞窟へ入っていったんだ。怖くて入ることを躊躇うだろう。

━━━数分後。

 先ほど入っていった眼孔の鋭い者が洞窟を出てきた。不気味な笑みを浮かべながら、雪の降る森へと向かっていった。

 楓は不気味な笑みを浮かべた者が消えたのを確認して、洞窟の中へ入っていったのだった。

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