勇者!妖怪と対決する。第六章
「取り合えず、刀を仕立ててくれてありがとう!それじゃ━━━」
神黒は小屋の外へ出て楓たちを探しに行こうとするが、ドラントという者に止められる。
「ただで帰れるとでも思ったのか!!仕立て代は稼がして貰うぜ…」
ドラントの話に強く追及していく。
「金なのか、だが、今の俺には一銭も金が無いぞ」
「金は要らん!その代わりにおぬしにはわしの欲しい鉱石を一緒に取りに行って欲しいのじゃ…」
ドラントの話によると、この鬼山には輝石の洞窟がある。その洞窟には、希少なエレメンタル鉱石が採れるらしいが、その洞窟に小鬼長が棲んでいるらしい。小鬼だけなら隠れながら採掘することは出来るが小鬼長の指揮で小鬼どもの見回りが定期的に周回している。そこで神黒に護衛をして欲しいということだ。
「勿論、採った鉱石は幾つか報酬として渡そう」
ドラントの圧力に抗えば、何をされるか分からなかったため、神黒は仕方なく、従うことにした。
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「おーい、楓姉ちゃーん!黒忍さーんどこー!!」
おどおどしくなる桜は震える声で霧の中で大声を叫び、助けをよぶ。霧の中でやまびこのように響く声に返事はなかった。
一人の寂しさに耐えきれない桜は誤魔化しのようにあちこちへ走り出していった。
「怖いよー、うわぁっ!············」
「桜ー!!神黒さーん!どこにいるのー!!」
楓は迷いはじめてから、しばらく積雪している霧にかかった草原にいた。
楓がいる草原には椿のような赤い花や何者かの足跡が多数残っている。
「返事がないなー。桜、大丈夫かな…」
桜の孤立に不安しか感じない楓は、行き先がないまま、桜たちを探しに足を進めた。
楓は先の見えない道を歩き続けていると深そうな洞窟を見つける。寒気を感じていたため、楓は温めるために洞窟へと入っていった。
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「その洞窟はどこにあるんだよ!早く済ませたいんだが!」
「まぁ、落ち着くのじゃ!君の知り合いを探したいのは分かるが、君一人じゃこの迷わせの霧を出ることなんて0に等しいのじゃから…」
神黒はドラントの話に疑問を抱く。
「迷わせの霧?どういうことなんだ?」
「おぬし知らぬでこの地へ足を踏み入れたのか!?バカにもほどがあるじゃろ…はぁー……」




