表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
視聴天性  作者: おらた
プロローグ
4/95

勇者!異世界で村人になります!

「こんな感じかな!」

「この部屋こんなに広かったんだな〜。先代の勇者もここに生前まで封印されていたと王は言ってたけど、先代の勇者って女性だったんだろうな~」

この部屋を明るくしている時のことだった。

···暗いな〜。床が暗くて足場が見えないけどこの部屋は本当になにもないな〜。

手探りで壁を探す。

「カラン!」

何かが落ちた音が聞こえた。何もないはずの部屋からゆっくりとゆっくりと何かが転がってくるような音が近づいてくる。勇者はその音に反応して鳥肌が震える。

···この部屋、何もなかったよな…?。

「サラァ~、ザ~」

···また音が聞こえた!

今度は髪の毛を引きずったような音がさっきの音と共に近づいてくる。

震える手を抑えながら自分の光魔法で床を照らす。そこには性別不明の骨が······あったのではなく、小さな円柱状の小瓶に色の付いた粉が落ちていた。

「何だこれ?」

粉は桜色のものや桃色のような複数の色をそれぞれの小瓶に分けて仕舞われている。

「この粉はどうしてここにあるんだ?」

俺はなぜこの部屋に女性の化粧品のようなものが存在するのか疑問を抱いた。なぜなら、この部屋は勇者が王城の栄養にするために存在する空間だからだ!だから、この部屋には家具なんてひとつもないはずなんだが、ここに小物が存在している…。

···つまりだ。この小物は誰かが故意に作ったものということ。それをここで作れるものはただ一人······先代の勇者…。

小瓶も先代の勇者がやることが無さすぎて遊び心でラメみたいなものを作ったんだろう。

勇者は小瓶を床に置き、壁に光魔法でライトを付けるのであった。


··················現在

「何か急に生活感を感じると先代の勇者の部屋に無断で立ち入っている感覚になって申し訳ないなー…」

勇者は少し気恥ずかしい気持ちを胸の内に仕舞う。

「明かりも付け終えたし、引き続き新スキルの色々を見ていこう!」

スキル画面をいじっていると気になるボタンを見つける。

「C・O」···村人一体を操作する能力。

この能力は村人としてそちら側の世界に入り込むスキル。入る際に自分のスキルを1つだけ持ち込められるが、スキルの力は8割しか使えない。

···この能力ならあちら側の世界で勇者たちを手助け出来る。

「試しに使うか!」

ボタンを押すと自分が操作するキャラの容姿を変える画面へ移動した。

···ここで容姿を決めて、あちら側の世界に行くんだな。なら、あまりあちら側では目立たない容姿の方が良いし、基本的なビジュアルは変えずに身長や髪の毛だけ動きやすく変えとくか。

······10分後

「出来た!」

「我ながら結構上手くいったな!」

完了ボタンを押すと光線に導かれ自分の体が粒子状に分散し、透明なスクリーン状の板に吸い込まれていく。

「わぁ~~~!」

吸い込まれた瞬間、反射で目を閉じてしまった。恐れながら目を開けると時空が歪んだ世界が広がっていた。

勢いは止まらず、真っ直ぐと彼方へ吸い込まれていく。

「わぁ〜!なんかこの吸い込まれている時って前世の異世界アニメ思い出すな~」

終点には草原のような景色と村人セットと書かれたリュックが置かれていた。

「説明欄に村人と書かれていたけど、そういうことか…」

タイムワープらしい場所を通り過ぎるとワープホールは元々無かったかのように消滅する。

リュックの中には村人の着てそうな服や鍬、一週間分の食料、魔法書などが入っていた。

「体は今の俺に合うように18歳の少し背の高い高校生ぐらいにしたし、髪も短めにしたおかげで視野が広い。我ながら使いやすい体だな!」

この草原から徒歩10分ほどで着くところに城下町の門が聳え立っている。

「あそこに行けば勇者たちに会えるかな〜。間近で会ってみたいけど、村人に会わせるほど時間が無限にあるわけでもないよな…」

勇者は城下町の中に無事に入ることが出来るのか!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ