勇者!ウルフ退治に出る!
「アレスー!土魔法使ってくれ!」
「OK!」
「メリッサ、水魔法の準備を!」
「はい!」
アレスはブレインに向けられた攻撃を防ぐために土の壁を作り出す。
ウルフの攻撃は土の壁によって弾かれ、その際に体制が崩れたウルフをブレインが武器強化の魔法を施した剣で斬りかかる。
ブレインの攻撃はウルフの頭部を裂くような形で斬り込んだ。斬り込まれた箇所からは紫色の血が流れ、ウルフの体は半分に切り裂かれる。
ウルフを倒したブレインは右手を上げる。
しだいに空間は喜びに満ち溢れる。
「よっしゃー!俺たち勝ちだー!」
サイアとブレインが嬉しそうにハイタッチをして喜んでいる。
フェトとメリッサも同様、初めてのクエストのクリアにとても喜んでいるようだ。
アリスは喜ぶサイアとブレイン、他の生徒にも話しかける。
「ウルフ討伐おめでとう!みんな役割分担が出来ていて良かったね!」
アリス先輩は素直に俺たち生徒を褒める。アリス先輩も監視下に置いている生徒たちがウルフ討伐を達成したことに嬉しさがあるのだろう。
突然アリス先輩は自前のレイピアを鞘から抜き出す。
「どうしました?」
アレスが問いかける間もなく、耳の真横をレイピアで打つ。
···っは!?
アレスは一瞬アリス先輩を警戒して距離を取ろ うとして下がると後ろにはゴブリン2匹が仰向けの状態で倒れていた。
「ハッ!」
アリスのレイピアはアレスとサイアの間を抜いて、ゴブリン達の胴体にダメージを与えていたのだ。
後ろから襲おうとしていたゴブリン2匹は研ぎ澄まされていたレイピアによって華麗に斬り込まれている。
気をとられていたサイアとブレインはアリス先輩の剣義を見て、驚いている表情をしていた。
「アリス生徒会長!助けてくださりありがとうございます!今の魔法はどんなものですか?」
「今のは魔法というよりは魔力を使って体内にある魔力回路を刺激して、筋力の増加や体を身軽くしたんだよ。体が身軽になれば柔軟に行動できて反応しやすいからね!」
ブレインはアリス生徒会長の返答に驚いた。なぜなら、魔力操作をするのには長時間の集中が必要だからだ。それなのにアリス生徒会長はゴブリンが来てから攻撃をするまでの短時間でここまでの魔力操作をしていたことになる。そのことにブレインはアリス生徒会長の本質を感じさせられる。
「ブレインさん…ゴブリン討伐の作戦を立てませんか?」




