第117話 勇者、魔術師と出会う。2
「君たちそこで何をしているんだい?寒いだろう、中に入りなさい···」
頭が爆発した状態の魔術師は崩壊しきった建物に僕らを招いた。
「·········」
魔術師もようやく建物が崩壊していることに気付き、手招くのを止めた。
「ペトム村にある行きつけのカフェに行こうか···」
複数の用紙をまとめ始める魔術師に明はペトム村の現状況を正直に伝えた。
「私が研究している間にそんなことが起きていたとは、台風の起こし方を研究に半年も没頭するもんじゃなかったな···」
話について行けてない神黒たちの反応を察し、魔術師は名乗り始めた。
「まだ、名前を言っていませんでしたね。私の名前はクレハ・イシダです。主に術式に関して研究している。例えば······」
クレハという者は例として腰に着けていた魔道具らしき物体を手に持ち、何らかの呪文を唱え物体を起動し始める。物体は上空に浮遊し始め、花のように花弁らしき箇所が4つ開き、開いた中には謎のコアのような物が埋め込まれている。
「君たち、ちゃんと観ててね!!闇さえも消す絶大な光のエネルギーをここへ集め、打ち放て!!」
クレハの発した言葉は魔道具を動かし、コアのような場所から光の光線を放つ。光線は崩壊しきった建物に追い打ちをかけるように命中した。
「······まっ!?こんな感じな物を生み出しているんだよ!!」
神黒たちはクレハの概要をしったところで1度じっくり話すために近くの村へ共に向かった。
「すいません~!」
「ご注文が決まりましたか?」
「ご注文は君ね!!」
何を言っているんだこの研究者は···?
「それは、どういうことですか………」
「クレハさん、店員さんが困っていますよ!」
「冗談に決まってるじゃないですか!!」
「いや、店員さんは冗談ってことに気付いてないですよ···。てか、お客さんたちまで引いているこの状況どうするんですか?」
クレハはようやく今置かれている状況に気付いたのか、すぐさま店員さんに土下座した。
「すみませんでしたー!!」
「悪気が無かったのは分かりました。頭を上げてください!ご注文が決まりましたらおっしゃってください」
「なら、このミートソースっていうものを頼む。僕はカレーで···」
店員さんはとびっきりの笑顔で承った。
「かしこまりました!」
店員さんは注文を受けると厨房の方へ注文書を出しに向かった。
「っで、私に何か用があって来たんだろ」
「······あったんですけど、先ほどの話を聞いて少々諦めかけてはいます」
「·········?」




