第109話 勇者、大山蛙と戦う。
叶が生み出した黒炎の弾丸は大山蛙の足を爆散させる。
「やったわ!早く明決めて!!」
「急に言われても!?」
明は急ぎ鞘にしまわれていた刀を引き抜き、大山蛙を斬り込みに走り出した。しかし、大山蛙は微小な時間の中で足を再生させ、右腕の大振りで明を凪払う。
「おっと!危ねぇ!」
明は両手で持ち構えていた刀で上手く大山蛙の右腕の大振りを左右に流す。
「明がぼっーとしていたから、蛙が足生やしちゃったじゃない!!」
「俺のせいか!?」
「そうよ!」
叶に責められる明は困った表情を浮かべながら罵倒を一方的に浴びるのであった。
「今は目の前の敵に集中してくれませんか!」
大山蛙の攻撃が迫っているのにも関わらず、明と叶が文句を言い合っていることによってその攻撃に気付いていないようだ。
楓と桜は明たちに襲い掛かる大山蛙の攻撃を止めるために足を進める。
間一髪の所、楓の炎術により大山蛙のターゲットを楓たちの方へ向けた。
「ありがとう楓!」
神黒は楓の下へすぐに向かい、妖刀術で刀に魔力を注ぎ、黒刀術で魔力を圧縮し黒炎の炎刃を大山蛙の両腕に向けて放った。
━━━ケロッ!?
黒炎の炎刃は大山蛙に効果大のようで、スパスパと両腕を切り落とす。
「みんな!炎術しかも高温度の術ほどこのモノノケには効果がでかそうだ!」
「分かった!なら、俺がこれからやつの足を斬り落とす。その間に炎術で攻撃頼む!」
「おう!!」
明は自身に速度上昇の術をかけ、大山蛙の両足を斬り落とす。その瞬間一斉に自身の炎術を詠唱し始め、唱え終えた術を大山蛙の核に撃ち込んだ。
撃ち込んだ多数の炎の球は大山蛙の核を中心に燃え始めていき、やがて核さえも砕け、空気中に分散していったのだった。
「完全に燃え尽きたよな···。これって···俺らは···モノノケしかも大山蛙を討伐出来たのか···?」
「出現しないということは討伐出来たのではないか!」
神黒たちはようやく大山蛙との戦いが落ち着いたことによって、体全身の力が抜けてしまい、全員倒れ混んでしまった。




