第100話 勇者、悪魔と闘う。
「あっ!!」
黒い球を撃たれた紅蓮の鉄拳メンバーは灰のように粉々に砕け散ってしまった。
「どういうことだ···?」
「見ての通り、黒い球があやつの体を蝕んだのだよ!」
何だ、そのチートな能力は!?
「みんな!あいつの黒い球は当たらないように攻撃していくぞ!」
「あぁ!!」
エルドランが撃つ黒い球を避けながら刀をエルドランに打ち付ける。
「おりゃあー!!」
「フっ!ハッハッハッ······、遅いんですよ!」
背後からの奇襲だったにも関わらず、視線を合わせずに2本の指で刀を受け止めた。その上、止めた刀の歯を折り、奇襲した冒険者を地面に叩きつけた。
「グハッ!」
「大丈夫か!?」
叩きつけられた冒険者は強く打ち付けられた反動で気を失ってしまった。
「油断大敵ですよ!」
冒険者たちが気絶している者を見ていると瞬きの隙にエルドランが紅蓮の鉄拳のリーダーであるケルディールの腹に左腕を打ち込んだ。
「ウグッ!?」
ケルディールは口から大量の血を吐いた。出血したケルディールはエルドランの左腕が離れると前へ倒れ、気を失ってしまった。
エルドランはケルディールに追い討ちをかけるかのように黒い球を撃った。しかし、黒い球はケルディールの体に当たる前に真っ二つに分かれた。
「おい、そう簡単に仲間はやらねぇよ···」
エルドランの目の前から徐々に神黒の姿が現れた。
「お前、いつからそこに······?」
神黒はすかさずエルドランに刀を打ち付けたが背後に避けられるものの、炎の刃を刀から打ち出し、エルドランの頬にかする。
「チッ!かすったか···。良い度胸してるじゃないか」
エルドランは気性が荒くなったのか黒い球を1度に複数出現させ、一斉に神黒に撃ち込んだ。
「危ない!?」
神黒は複数の炎刃を放ち、複数の黒い球を相殺する。
神黒は大気一体の効果で全身を透明にしてエルドランの下へ走り出した。
「どこにいる?私のセンサーにも察知しないほどに気力を抹消しているのか!?」
エルドランはどこから来ても良いように自身を包むように大きな黒い球を出現させた。
あれに触れても同じように灰にされるのか···。
神黒は刀を鞘にしまい、自身のいる場所と逆の方向から土魔法のバレットを撃ち込んだ。
━━━パリーン!!
土魔法のバレットはエルドランを包んでいた黒い球を砕き、エルドランの姿を露にした。
そっちからだな!
「残念だったな神黒くん!これで終わりだ!」
エルドランは土魔法のバレットが撃ち込まれた方向に複数の黒い球を撃ち込んだ。しかし、黒い球が神黒に突き刺さることはなかった
なぜだ!?
エルドランが動揺している隙に神黒は背後から顔と胴体を切り離したのだった。




